第15回仲裁ADR法学会大会実施報告
Ⅰ 第15回仲裁ADR法学会大会
第15回大会は、2019年7月13日(土)12:30~17:30、首都大学東京を開催校として、同大学晴海キャンパス7階大教室において開催された。
一 個別報告およびシンポジウム
1 個別報告(12:30~14:20)
(1) 石原 遥平会員
(公益財団法人日本スポーツ仲裁機構 仲裁調停専門員、弁護士)
「スポーツ仲裁の現状と課題~仲裁機関として果たすべき役割~」
(2) 中西 淑美会員(山形大学)
「コンフリクト・マネジメントとしての医療メディエーション」
2 シンポジウム(15:10~17:30)
「交通事故ADRの現代的意義」
司 会:中山 幸二 会員(明治大学)
報告者:古笛 恵子 会員(弁護士)
竹井 直樹会員(公益財団法人損害保険事業総合研究所)
八田 卓也 会員(神戸大学)
二 総会議事
個別報告終了後、大会会場において総会が開催され、以下のとおり議事が行われた。
1 2018年度会計報告について
青戸照太郎会計担当理事より、配布資料(会計報告書)に基づき、2018年度会計報告がされた。続いて、田邊誠監事より、会計処理が適正であると認める旨の監査報告がされた。以上について、異議なく承認された。
2 役員の交代について
三木浩一理事長より、退任等の理由により、以下7名の役員の交代が役員会で承認されたので、総会の承認を頂きたいとの提案があった。
青木晋理事に代わり、東京家庭裁判所家事部所長代行/水野有子会員を理事とする。
有山雅子理事に代わり、公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会理事/樋口容子氏を理事とする。
大西健造理事に代わり、全国社会保険労務士会連合会会長/大野実氏を理事とする。
岡田潤一郎理事に代わり、日本土地家屋調査士会連合会 会長/國吉正和氏を理事とする。
遠田和夫理事に代わり、日本行政書士会連合会会長/常住豊氏を理事とする。
山崎司平理事に代わり、日本弁護士連合会ADRセンター委員長/斉藤睦男氏を理事とする。
渡邉敬介理事に代わり、日本弁理士会会長/清水善廣氏を理事とする。
以上について、いずれも異議なく承認された。
3 学会誌『仲裁とADR』について
三木浩一理事長より、第14号が5月に刊行され各会員に送付されたこと、第15号については雑誌担当理事を中心に企画編集が進められていることの報告がされた。第15号に投稿を希望する会員は、学会ホームページ掲載の「投稿規程」に従い本年10月末日までに原稿を提出されたい旨が告知された。
以上について、異議なく承認された。
4 第16回仲裁ADR法学会大会について
三木浩一理事長より、次回大会(2020年度)については、2020年7月11日に九州大学(西新プラザ)にて開催を予定しており、シンポジウムのテーマは(仮題)「ADRにおける代理人の職務上の倫理」であることが報告された。
以上について、異議なく承認された。
5 第6期役員の選任について
三木浩一理事長より、役員会決議により選出された理事候補者39名と監事候補者2名を第6期役員に選任することが提案され、いずれも異議なく承認された。
6 新理事長の選任について
三木浩一理事長より、休憩時間中に行われた第6期役員による役員会において、山本和彦理事が新理事長に選任された旨の報告があり、異議なく承認された。
7 常務理事の指名について
山本和彦新理事長より、以下8名を常務理事に指名した旨の報告があり、異議なく承認された。
総務担当理事 大澤恒夫理事、山田文理事
大会担当理事 入江秀晃理事、垣内秀介理事
雑誌担当理事 竹下啓介理事、名津井吉裕理事
会計担当理事 勅使川原和彦理事、渡部晃理事
Ⅱ 仲裁とADR
2019年5月29日、学会誌『仲裁とADR』第14号を刊行した。掲載内容は以下のとおりである。
【論説】
司法とADRの接点の改善―司法制度改革の成果を手がかりに 濱野 亮
【実務の潮流】
日本商事仲裁協会(JCAA)の新しい仲裁規則における若干の規定について
道垣内正人
交通事故紛争のADRおよび裁判による解決の現状と課題 我妻 学
【ケース研究】
行政書士ADRセンター東京とペットトラブル事例 光永謙太郎
津波死亡事案とADR 斉藤睦男
【海外文献紹介】
Maud Piers/Christian Aschauer ed., Arbitration in the Digital Age ―The Brave New World of Arbitration(Cambridge university press, 2018)xii+pp.314. 渡部美由紀
Ali, Shahla. F. (2018) Court Mediation Reform: Efficiency, Confidence and Perceptions of Justice, Edward Elgar. 山口 絢
【ADR機関便り】
生命保険ADRの現状と課題 酒巻宏明
公益財団法人日弁連交通事故相談センターの示談あっ旋 小林 覚
【個別報告】
民事訴訟とADRの目的論について 上田竹志
紛争解決過程における専門知―医療ADRを例に 渡辺千原
【シンポジウム】
環境ADR―その意義と可能性
〔司会〕高橋 裕 〔報告者〕小沼日加利、太田秀夫、大澤恒夫、越智敏裕