お客様のニーズが見える ID-POS分析
「カンタン商品併買」と「顧客セグメント✕顧客セグメント」の2メニューがリリースされた今回のBiZOOPeの大型エンハンスですが、その陰で、「ニーズの見える化 」に、時間やレジレーンへの顧客ニーズまで明らかにする機能、そして「【選択肢とニーズ】品揃えの絞り込み VS 豊富な品揃え 」で解説させていただいた「余剰選択肢のトリミング」をセミオートで簡単に行える機能が実装されましたので、ご紹介させていただきます。
ウチの技術者たちが、素晴らしいを超えて、凄まじい仕事をしてくれました♪
ニーズの見える化 において、分析の主題である「顧客接点」に、選べる項目として「時間帯」と「レジ番号」が追加されました。
「ニーズの見える化」:分析条件画面での、顧客接点選択。
顧客がどんな時間での利用を好んでチョイスしているのか、あるいはチョイスせざるを得ないのか。
これにより時間に対する顧客ニーズと、その中でも重点となる時間帯が分かります。
タイムセールや見切りの開始といった時間設定、人配(LSP)、ニーズの連続性から見た営業時間判断等々、ご利用用途は多岐に渡ります。
「オプション」にて選べる時間帯の刻みは、図のとおりです(デフォルトは10分単位)。
利用しやすい場所にあるレジレーンへの顧客ニーズが高いのは当然ですが、もしかしたら担当チェッカーさんへのニーズが見えてくるかもしれません。
単純な利用方法としては、以下のような点が考えられます。
・閑散時は「重点レコメンド」が付いたレジを開けておく。
・繁忙になるにつれ開けていくレジの順序を「採用順」に従わせる。
・チェッカーさんの練度による配置と、レジレーンの「採用順」を合わせる。
・各レーン利用者に合わせた、レジ前エンド内容の検討。
なお、レジ番号は個店別に認識する仕様としておりますので、分析の基本は個店でお願いいたします。
「採用/不採用」のダイアログにて、「1.選択範囲中の選択肢数」にチェックを入れ、
最大選択肢数※を入力すると、図のように該当する余剰選択肢数(カット対象)と、その品揃えに占めるパーセンテージが表示されるようになりました。
※デフォルトでは、ジャムの法則における最適選択肢数(7±2)のうち、これ以上選択肢が多くなると買い手が選択を放棄し始める上限値である9が設定されています。
更には、図の「これを不採用にする↓」リンクをクリックする事で、それをそのままカット候補とする事ができます。
これによって図のように、最大選択肢数を超える選択肢数を持つ選択範囲から、該当する商品(図中右端の「変更採用順」が0のもの)をカットすることができます。
選択肢が10単品ある選択範囲f8_n134から1単品をカットし、選択肢数を適正選択肢数9以内に抑えます(ただし、これらを「選択」できるような陳列も重要です)。
これはいわばオートカット機能です。
理論上、買い手にとっては選択が容易になり、売り手にとっては在庫や作業を減らすことができます。
そのため、決して皮や肉を切ることのないカット、安心して任せることのできるカットという意味で、余剰な選択肢のカットのことを「トリミング」と表現しています。
デフォルトの最大選択肢数9は、多くのカテゴリーにおいて、カット対象が滅多に出ないほど「安全」な閾値です。そのため、カテゴリーに応じてより厳しめに調整してみてください。
一方、一部で「カテゴリーの粒度が大きすぎ、そこに包含される単品が多すぎる」ケースや、「店舗による品揃えに大きな偏りがある」ケースにおいては、カテゴリーの50%超の単品がカット対象となってしまうような現象も報告されています。
いずれにしても、まずはデータの内容をしっかりと理解し、カテゴリー粒度、選択店舗、そしてそれに応じた最大選択肢数を検討してみてください。
それをバイヤーとカテゴリーキャプテンが合意することができれば、その時以降、これは完全なオートトリミング機能となります。
最大選択肢数だけでなく、不要な選択範囲(ニーズ)の設定も加えることができます。
「いかにお客様ニーズとは言え、経済合理性に反する」ようなケースももちろんあります。
「1店舗換算で1人でも利用者がいれば採用する」など、これもバイヤーとカテゴリーキャプテンが合意することで、ほぼ完全なオートカット機能となります。
以上、今回ニーズの見える化 に施された大型エンハンスに関するご紹介でした。