MOVIE-tonbori堂

天使の牙B.T.A

MOVIE-tonbori堂Vol.43天使の牙B.T.A.

女は生まれ変わった 過酷な使命のために 己の運命を切り開くために

公開時ワーナーで配給されたとかでちょっと話題になった映画。モデル出身で「CASSHERN」にも出ていた佐田真由美が主演するということでも注目された。しかも監督はこれが長編デビュー作というまぁ初物って感じ?原作は大沢『新宿鮫』在昌の同名タイトル小説。大沢在昌はハードボイルドな作品が得意なんだけど時々このようなSFチックな設定の作品を書きたがる(笑)物語は謎の巨大麻薬密売組織「クライン」のボス君国の愛人はつみが警察に保護を求めるところから始まる。警察にも「クライン」が浸透しており警察の専従捜査班のみで彼女の保護をすることにその任務に選ばれた明日香ははつみの指定したパーティ会場へそこに襲撃が。はつみと共に「クライン」からの襲撃から脱出しようと試みるが明日香の同僚古芳が立ちはだかる。その時はつみは頭部に銃撃を受け明日香は身体を蜂の巣にされた。そのはつみの身体に頭部の頭脳は無事だった明日香の脳が移植され彼女はアスカとして甦る。はつみとして組織に潜入するアスカの前に古芳が現れるが。というストーリー。まんま映画『フェイスオフ』のようなストーリーだがこっちは相手が死んでいる分スリリングである、のだがそこは日本映画なんでかなりキツイ感じ。但しかなりの頑張りは認められる。スケール感を出そうとパーティ会場での襲撃やらなんやらアジトのセットなど。ただし軽い(^^;主演の大沢たかおは流石にうまい人だ。最近期待している人の一人で今回もいい演技をしている。もう一人の主人公佐田真由美に関しては流石カリスマモデル、印象的な顔立ちな人だなって思うけど演技についてはまだまだ改善の余地あり。ただ異常に画になる人なんで作品次第では化けるかもしれない。ただ問題なのは彼女を活かせる作品が出来るかなってこと。助演陣は芸達者がそろっておりそれがいかにも勿体無い。というか映像にするといきなり陳腐になりそうなこの作品を際立たせるかは脚本にかかっているのにそれが不味いのは日本映画の悪しき面が出た感じだ。そこが勿体無いし画作りももうすこし工夫して欲しい。いい線は行きそうなのに後半で崩れたって感じがするのがほんと悔やまれる。

TSUTAYAレンタルDVDにて鑑賞

監督/西村了

キャスト|古芳和正/大沢たかお 神崎はつみ・アスカ/佐田真由美 河野明日香/黒谷友香 芦田警視/佐野史郎  

最守/豊原功輔 関藤/永井大 赤松/要潤 小田医師/小木茂光 秋田/田中要次 神/嶋田久作

中西警視正/西村雅彦 君国/萩原健一