唐津くんち一番曳山、刀町『赤獅子』
唐津くんち一番曳山、刀町『赤獅子』
■完成 ※2019年4月
斜め前上アングル。今回のポイントは、やはり一番曳山特有の『御幣』です。唐津くんち、御旅所へ向う唐津神社の氏神様をお守りする各町先頭で誇らしく御幣を掲げ、厳かな"道囃子"と共に先導する様を再現しました。
正面上アングル。赤獅子は見るアングルにて全く違った表情を見せます。正面から見ると顎の角ばった無骨な印象。寅さんにも似てます(よね?)ちょっと傾いだ頭も再現しました。と言うか図面通りに作っていくと自然に傾いでくれました。図面恐るべし。
側面上アングル。横から見ると鼻の高い男前な印象。垂れた耳も良く似合っていると思います。獅子頭の曳山は、幕が直に獅子頭に取り付けられ、獅子舞の頭と同様ですね。
斜め後上アングル。実は私、獅子頭曳山の髪の毛大好きなんですよね♪梶を切り轟音と共に街角を曲がった後、髪の毛が"ふぁっさふぁっさ"となびく姿を見ると、最終日は切なさも共に湧いてきます。
背面上アングル。どうですか、地獄の試行錯誤を経て選定した髪の毛素材♪ 1/30縮尺を感じさせませんよね♪(自画自賛)素材は重ねないとふぁっさふぁっさとなびいてくれたんですが、ここまで重ねるとちょっと無理でした。。。
正面下アングル。曳子、観客はだいたいこういうアングルで赤獅子巡行を見つめます。鼻に半分隠れた瞳、ここは表情の最大のポイント。相当気を使って仕上げました。如何でしょう?再現出来てます?
斜め前下アングル。このアングルもすごく男前ですよね♪ 幕は、これまでのノウハウ通り超絶薄く、柔らかにしたのですが、赤獅子は幕の切れ込みが深くないので、ちょっとゴワゴワ感が目立ちます。これからの課題です。。。
側面下アングル。今回の自信ポイントのひとつ。後部の太鼓を置く金属枠。真鍮線で組んでいます。はんだ付けしようかとも思いましたが、接着後漆コーティングで固めました。良い感じ♪
作成途中で、顎の可動を紹介しましたが、実際にはこんな感じになります。曳山掃除等の時、この珍しい姿を目にする事が出来ます。唐津神祭図襖絵での赤獅子は若干口を開けている様に見えます。作ってみて思ったのですが、この構造は開ける事を前提としているとしか思えません。ひょっとして当時はカプカプさせながら曳いていたとは?
今回獅子面と後頭部は強力磁石で着脱式にしました。いつもは完成すると内部構造をお見せしにくくなってしまうのですが、こうやって簡単にお見せ出来ます。
こちらは後頭部。ここまで病的に拘った模型、ミニチュアは無いのではないでしょうか。(ドヤ顏)鉢巻の端はこの様な処理をされてました。もっと布目を目立たなくしたかったのですが、これが限界でした。。。
さて。顎も可動しますが、耳も可動します。巡行中、狭い路地で電柱、屋根等を頭上に乗った采配持ちが耳を可動させながら抜けて行く様は見事です。
一番曳山、刀町『赤獅子』
スライドショー
あとがき
完成当時は、幕の色を間違え濃紺にしていたのですが、後日正しい濃緑に作り替えました。