OBS Studioの設定
OBS Studio
配信設定までを行います。
作成時点ではバージョンは25.0.4です。またサイトの設定なども2020/4月のものになります。
https://obsproject.com/ja よりWindows版を選択するとダウンロードが開始します。
OBS-Studio-25.0.4-Full-Installer-x64.exeを起動してOBS Studioをインストールします。
OBS Studioの設定(自動構成ウィザード)
初回起動時に現れる自動構成ウィザードを実行します。閉じてしまった場合は"ツール(T)->自動構成ウィザード"で起動します。
使用情報
配信か録画用かを選択します。ここでは配信予定なので、配信を選択します。
映像設定
基本(キャンパス解像度)、FPSはそのまま進みます。特に設定しても変更されるので、設定する必要はありません。
配信情報 - 各配信サイトの設定
ここで配信するサービスを選択します。ニコニコ生放送、Youtube Live、Twitchの設定を紹介します。
■ニコニコ生放送
ニコニココミュニティを作成し、ライブ配信を開始します。
サービスは"カスタム"を選択し、"サーバー欄"にはURLを貼り付け、"ストリームキー欄"にはストリームキーを貼り付けます。
ストリームキーは固有のものです。公開すると誰かがあなたの配信ページで配信できます。
■Youtube
studio.youtube.comよりライブ配信を開始をクリックします。
Youtubeアカウントを電話番号で認証して、24時間後にストリームキーが配布されます。
配布されれば左にあるStream Now Classicをクリックすれば、ページ下部にストリームキーが置かれてあります。
■Twitch
アカウント接続とストリームキー使用の2つの方法があります。
1. アカウント接続の場合はそのままログインすれば完了します。
2. ストリームキーの場合は、右上のアカウントから設定をクリックします。
設定の"チャンネルとビデオ"をクリックするとストリームキーが表示されるので、"プライマリストリームキー"をコピーしてOBSに貼り付けます。
配信情報 - 映像ビットレート
配信サービスの設定が完了すれば、"帯域幅のテストでビットレートを推定する"にチェックを入れて、次へを選択します。
しばらく待つと映像ビットレート、出力解像度、FPSなどが自動で設定されます。
テスト実行中画面
自動的に配信設定が決められました.
自動設定での配信テスト
- 使用した環境
ノートPC(ideapad S540) - CPU:Ryzen5 3500U, GPU:Radeon RX Vega 8, RAM: 18GB(GPU 2GB)
回線速度(無線):アップロード(上がり)18M
ゲーミング用途だと不十分なスペックですが、配信用途だと十分です。
10分程度シュミレーションゲームを起動して配信してみました。OBS単体のCPU使用率は最大で約18%、全体のCPU使用率は平均70%、メモリは約9GB、 GPUを合わせると約10.5GBとなりました。
回線の面では、フレームドロップは21(0.1%)といずれも適切な値に設定されていると感じました。それでも落ちているので、720pから落として、ビットレートをもう少し下げると安定して配信できます。重いゲームだと画質を最低にしてもゲームでほぼ100%なので、配信は難しいです。
自動設定を何度かすると、もっと良い結果が出ることもありました。自動構成である程度の性能を認識してアレンジすることをオススメします。
変更はOBS Studioの設定の出力、映像の項目で行います。
画質に関係する配信設定
大雑把に言えば、画質は出力(キャンパス)解像度とビットレートによって決まり、回線速度が大きく影響してきます。出力解像度は480p,720pなど、高さが480、720かを表し、ビットレートは情報をどれだけ転送するかを指します。
配信するPCの性能と回線速度によって適正な値は異なります。上記表を目安に設定してください。
ざっくり言えば、出力解像度は画板の大きさ、ビットレートは情報量です。出力解像度が大きくてもビットレートが低ければ低画質になります。逆に出力解像度が小さくて、ビットレートが大きいと無駄に転送だけしてしまうので、上記表より適切な値に設定することが大事です。
レトロゲームの場合は、出力解像度360p、ビットレート800kbs程度でも十分かと思いますが、最新ゲームなら480pは欲しいです。
FPSは30でも60でもそこまで大きな変化はありません。配信サイトによっては出力解像度が低いと60FPSが設定できないので、30で十分です。
フレームドロップが発生したり出力解像度、ビットレートを下げて、配信画面がコマ落ちしないように再設定します。
これで配信の設定が完了したのでレイアウトや細かい設定を行います。
配信レイアウトとOBSの機能
ソースを追加して、配信に映したいものを取得します。ソースやシーンを追加するほどPCに負荷が掛かります。
ソースの追加で右クリック、または+をクリックして、追加→ウィンドキャプチャーを選択します。
まずはLivesplitをソースに追加します。ソースの名前をわかりやすくLivesplitとします。
ウィンドウはLivesplitを選択します。周りに余白ができる場合は、キャプチャ方法をWindows Graphics Capture(カーソルキャプチャon)か、Altで余白をクロッピングします。設定をすればOBSの画面にLivesplitが表示されます。
大きさを変更する場合は、赤い四角のマークを選択してドラッグします。部分的に切り取りたい場合は、Altを押しながら赤い四角のマークを選択するとできます。
次にゲーム画面を表示するために、PCで起動したゲーム、キャプチャソフト、キャプチャデバイスのいずれかを取得します。
- PCで起動したゲーム
ウィンドウキャプチャまたはゲームキャプチャでそのゲームを選択します。
- キャプチャソフト
ウィンドウキャプチャまたは映像キャプチャデバイスでキャプチャソフト名を選択します。
- キャプチャデバイス
映像キャプチャデバイスでキャプチャデバイス名を選択します。具体的にはキャプチャボードの名前か、Amarec Liveになります。映像キャプチャデバイスを使用する際にはアマレコと同時に使用するとうまく出力されないことがあります。
先ほどと同じようにソースを右クリックか+を押して該当キャプチャを選択して、名前をつけて追加します。
ウィンドウキャプチャの場合は、そのソフトを起動しておく必要があります。またブラウザをウィンドウキャプチャする場合はブラウザの設定でハードウェアアクセラレーション をオフにしないと映らないことがあります。
テキストを追加したり、背景を追加することで、配信画面を装飾します。取り急ぎ作成したので雑になってます。
音量設定
ゲーム音のみの場合はそのまま(100%)
音声とゲーム音の場合は、音声:ゲーム音 = 5 : 2~3 辺りが良いです。
細かい調整はテスト配信をするか、過去の放送を振り返ることで解決してください。
配信を行う
ここまで設定すれば、OBS Studio右下側にある、"配信開始"をクリックすれば配信が始まります。配信の確認方法は主に自分でブラウザを立ち上げて見に行きます。うまく配信できていることを確認できれば、配信ページの設定を行って配信を行います。
デインターレース(インターレース解除)
ゲーム出力のインターレース映像を、プログレッシブ映像 に変換することです。その際に発生するノイズをなめらかにする文脈で使用されます。映像を拘りたい場合に使用してください。
場合によっては行わない方がきれいに映ることがありますが、レトロゲームなどでは行うことを推奨しています。
映像キャプチャデバイスのみ使用できます。ソースの映像キャプチャデバイスを右クリックして、インターレース解除を選択します。
linearが軽いのでそれを試してみて、余裕があればyadifかyadif2を選択します。
他にもAmarecTVで簡単に適応することもできますが、その場合は複数掛ける必要はありません。
マイクのノイズ抑制
右にあるマイクの設定をクリックして、フィルタを選択します。右クリックからノイズ抑制を選択してそのまま適応します。
ノイズゲートは一定区間の音を遮断できますが、設定が正しくないと音が正しく出力されないので注意が必要です。
タイマーの背景を追加する
LivesplitのLayout Editor -> Layout -> Background -> Image からも変更できますが、画像が伸縮してしまいます。
ソースからLivesplitを右クリックしてフィルタを選択します。
別の画面に写ったら右クリックで、カラーキーを選択します。LivesplitのTitle、Splitsなどの背景をすべて同じ色で統一します。文字も同じ色にすると消えてしまいます。今回はTitleなどの背景をA0にしました。
キーの色でカスタムより黒を選択し、滑らかさを大きくしてジャギーを取り除くと、文字以外が透明になります。その下レイヤーに、色補正フィルタを適応して不透明度を下げた画像を用いれば高いコントラストのものでも可読性が高いものができます。
配信にはゲーム音とマイクon、録画にはゲーム音onマイクoff にする
今回はデスクトップ音声を出力しない、マイクと映像キャプチャデバイスを出力する想定で行います。
デスクトップ音声やマイクなどの設定よりオーディオの詳細プロパティを選択します。
トラック1では両方にチェックを入れて、トラック2では映像キャプチャデバイスを出力する設定を行います。
次に"ファイル(F)->設定(S)"を開き、出力を選択します。
出力モードを基本から詳細に変更して配信タブを見ます。
配信にはどちらも出力したいので、先程の設定で両方ともチェックした音声トラック1が選択されています。
次に録画タブを選択して、映像出力デバイスの音声のみを出力している音声トラック2を選択します。これで設定完了です。
設定したらテストをしてみて、問題なければそのまま。不具合があるなら、音声メニューから出力デバイスを調整します。