RTAを通す

■通しの重要性

通すとは、RTAを最初から最後までプレイすることです。

練習環境ではいつも理想の環境です。体力が最大、アイテム、お金が十分である。他には集中的に取り組んでいるため、本番になって色々な情報が交錯する中成功できるかはわかりません。

自分がどこを練習し、していないかも明らかになるので、自分の実力を確認する上でも役立ちます。


最初の3~5回ぐらいはノーリセットでやってみるのをおすすめします。ただし闇雲にやるのではなく、できた箇所、できなかった箇所を把握し、課題を改善した上で行わないことには、無駄になるため注意が必要です。

小さなミスは気にしない、数分、数十秒程度の運ゲーは誤差と考えましょう。

通す前の注意

1.何があっても通す

通しの目的は、今の段階でどの程度できるのかを判断するためです。初めのリセゲーはやってる意味ないです。通しも練習です。(ただし技術的に何度やっても進むことができない、詰みなどの場合は撤退しましょう)


練習ではなかったことが起きます。そういう対応をうまくしなければなりません。どれだけミスをしても気にしないでいきましょう。想定よりもグダり、遅い記録が出ると思いますが、初回はそういうものです

ゲームオーバーになることもよくあるので、こまめにセーブをしましょう。詰んだらおとなしくリセットします。

リセゲーの達人になると後半を練習できずに、結果的に甘くなる傾向になるので注意しましょう。後半の練習は個別でも特に重要です。


2.配信画面・ゲーム画面を録画する

AmarecTVで録画するか・配信ツール(OBS・Xsplitなど)で録画します。それにより、自分の動きを見直したり、比較することができます

配信する場合、自動で録画、ダウンロードできるサービスも充実しているので、欠かさず設定をオンにしておきましょう。


3.配信する(お好み)

放送をすれば、走者の方が来たり、自分の存在を知って貰える機会になります。

マイク無しでもできる環境であれば、積極的に行っていきましょう。(前は人口的にニコニコ一択でしたが、いまはそうでもない)

◆注意点

成功率の低い技を何度も挑戦しない
簡単な技のほうがより少ない試行回数で達成できるため、時間短縮が図れる場合が多いです。難しい技ははじめの段階では必要ありません。(武器として使用しているのならがんばりましょう)

安全策を取る
上記と似たようなもの。難易度が高いものの前にはセーブをします。残基、体力も回復します。はじめの段階では通すことが重要で、その後いくらでも更新することができ、その段階で短縮に固執する必要はありません。本番でうまく行かない場合は、ミスをすればその分時間の無駄になるために思い切って安全な方法を取ることも大事です。

慣れないうちは時間、体力的に余裕がある時にする
時間的に余裕がない上回る可能性があります。最初はよく事故が発生するので、なかなかうまく進めません。体力的に良くないと良い結果をあまり期待できませんし、失敗したらやめてしまう可能性があります。

■通した後どうするか?

最初のうちは通すだけで次々と良い記録が出るでしょう。体力的に結構疲れるので休んでも大丈夫です。結局弱いところを補強練習するのが大事です。

区間的に遅いところをまずなくしてから、早い技を取り入れるのが良いと思います。

目標とする記録を自分で設定して、それを平均的に下回るように練習していきます。全体ではなく、区間からはじめます。もちろん最初のうちはうまく設定できませんが、他の人の区間記録と比較してどれぐらいなら出せそうかを検証したり、より細かく区間を分けて各小区間での記録の良い記録を目標記録としても構いません。

慣れてくればより早い技に挑戦したり、動画を比較してどこが悪いとかが明らかにして、練習し、レベルアップを目指します。大きなミスがないように通せるようになれば中級者、上級者です。上位までになると知識だけでも差が出ることもあり、いろんな知識を得ることも重要になってきます。

そこまで来たら通すのも楽しくなるでしょう。目標の記録に向けてがんばりましょう!

■記録が出ない、目標の壁に当たる

■通してないだけ

リセットが多い。試行回数の問題ならば記録までは到達するのは気合です。記録がでるまで頑張りましょう。

萎えて細かいミス(数十秒)でリセットするのもやめましょう。確かに数十秒は大きいですが、はじめの段階ではすぐに更新できますし、後半が練習不足のことが多いため、通すことを心がけます。

どこでよくリセットしているかはLivesplit-Share-Excelからxlsx形式で出力することで、履歴を確認することができます。


■練習不足

ここでいう練習不足は時間的なものではなく、配分です。

自分の好きなステージがあればそこを重点的にやってしまいがちですが、そうではなく、他の人に比べて遅い部分を補強します。あまり手をつけたなくないものですが、苦手な箇所を練習します。

算出方法はLiveSplitなどのタイマーを用いて他の人と同じように区間を設定した上でRTAを計測する。いくつか通した中で最速の記録(Best Splits)と上位勢の記録を比較して、区間ごとの差を計算する。その差が大きいところから順に潰していくという方法を取ります。より細かくしたいのなら、より細かい区間を設定します。

https://splits.io/ を利用している人ならば、簡単に比較できます。


■知識をつける、動画を見直す

知識をつけることは良いです。今の段階で解説動画を見直すと、新たな情報が得られるでしょうし、古い解説動画を見ても参考にするものもあります。

英語の情報を漁っていないならば、英語が読めなくてもGoogle翻訳を使えばあらかたの英語がわかりますし、Youtubeの自動翻訳でマラソンを見るのも有効です。

-無意識にやっていた行動が原因で技が成功しなくなった
-乱数と思っていたらこの場合はパターンだった
-目印にしていたものが実は違っていた
-実は乱数調整していた
-処理落ち対策をしていない

などはよくある話で、とりあえず技が成功しないという場合は解説を探したり、比較してみましょう。


■TASから情報を得る

ニコニコで作者が解説を挙げている場合はそれを使います。もしTASがあるのなら、TASvideosに投稿されているはずです。Game Resourcesからゲームへアクセスするとテキストで解説されているものもあり、原理だとかを細かく知れる可能性があります。


■通せない,伸び悩み

普段どういうミスをしているかを考える。

-ある技の成功率が低く、そこでリセットしてしまい、通せない
-ミスをしたところから集中力がなくなってくる
-細かいミスが重なって記録が出ない
-普段意識していないところで他の記録よりも差がついていて、それに気づかなかった

ぱっと思いつくだけでいくつか考えられました。これらの解決策としては、以下のものがあります。

-どこでよくミス、リセットをするのかを理解する。それを減らすために練習をする、難易度が低いものに変更する
-ミスをしても引きずらない
-自分、他人の動きをじっくり観察して、動きを改善する

もちろん上位や難度の高いことを行っていれば、試行回数の問題も発生します。さほど重要ではないのなら、外して試行回数を上げることも大事です。


■他カテゴリをやる

記録が出て満足したならばそれで良いでしょう。「ある記録を超えたくて、試行回数さえ積めば記録が出るが、上手く通せずなかなか記録が出ない」という時もあります。(おそらくよくある)


そういうときは他の人と比較して動きを見直すか、別のカテゴリをやってみましょう。特に後者がおすすめです。その理由としては、また新しい知識を追加することで、リカバリがうまくなったり、安定性が以前と見違えることもあります。(経験上)

しかしながら、ある程度詰めてからの状態でのことです。少なくとも詰まった状態にならない限りは器用貧乏になりますので、安易に他のカテゴリには手を出さないように。

■目標達成

おめでとうございます!もうちょっと詰めるか、新しいゲームをやるかは自由です。次のゲームやるときには今よりも早く進めるようになります!

2,3ヶ月程度で慣れてきて、半年ぐらいで良い記録が出れば順調です。ゲームの長さ、難易度、練習環境、プレイ時間に左右されるのであくまでも目安です。

もうちょっと詰める場合...


■目標記録の設定

もうどの程度出せばよいかはわかっていると思うので、記録、区間、個別ステージで各目標を設定し、それを達成するような練習を心がけます。

後はひたすら練習、知識付け、検証、通しの繰り返しです。

弱いところの補強ではなく、難しく早い技に挑戦する。自分の動きを見直して、どこが遅くなっているかに気付く。既存の方法ではなく、新しい技を発明していきましょう。


■情報の公開

RTAは認知度の割には人口がそこまでおらず、ゲームとしては人気があっても人口は数十人、数名であることはよくあることです。

では人数を増やすためにどうすればよいでしょうか?

一番良い方法は導入できる環境を用意する、つまり情報を公開することです。

全般的な動画での解説、ルート解説、メモがよく用いられます。古いものを更新したり、ある部分だけでも十分です。ただそれだけでなく、情報を公開することが改善につながる例も多くあるので、公開するのは良いことです。


■手段

-動画

全般的な解説、手をかけると製作に時間がかかり、途中で諦めることもよくあります。カットをして部分だけでも十分です。

-文書

動画だと全部は説明しきれないことも書けます。一方でルートが簡単に公開されるとそれだけでも助かります。

自分で作ったメモでもなんでも構いません。気軽に出せるので、公開できる場所を決めておくといつでも実行できるので、何かあれば出してもらえると導入も楽になるかと思います。


■公開方法

動画だとニコニコ動画が人気があります。最近ではYoutubeでも伸びているので、そちらでも構いません。動画で変なことも言われるでしょうが、あんまりネガティブにはならないようにしてください。

文書だとブログ,Google Document,Pastebinがよく用いられます。最近はGitHub、scrapboxなど色々ありますが。

記録動画の詳細文にそれらを貼り付けておくとアクセスしやすいです。


■走者を増やすには

走者が増えるという手段は露出が増える、難しい技が簡単になる、競争が激化する、多くのプラットフォームでプレイできるぐらいしかありません。あくまでも興味までは変えられないので、イベントなどで呼び込むような動きをすれば可能性はあるかもしれません。

まだまだ下火ですので、なかなか一筋縄にはいきませんが、情報を出すのは大事です。