海と日本PROJECT全国一斉ウニの発生体験
2021年夏 タコノマクラ イベント報告
6月の部
6月22日卵精子発送(23日到着) 中学高校全14校に送付
6月24日 オンライン相談会
6月29日 オンライン報告会
相談会参加者の位置情報
オンライン相談会の
様子
報告会参加者の位置情報
オンライン報告会の様子
6月24日オンライン相談会での話題
コロナによる授業日程変更のため冬に実習が出来ずに夏に利用
卵を間違えて15℃ではなく冷蔵庫で保存してしまい、半分くらい崩れて小さな粒粒になってしまった
未受精卵から初期原腸胚まで見せることが出来た
引き続きプルテウスまで観察させる
6年くらいバフンウニのポケット飼育をしているが、タコノマクラには初めて挑戦
夏のウニの温度管理について(ポケット容器の運搬についても)相談したい
昨年のタコノマクラは稚ウニまで育てたが稚ウニになって2カ月で全滅
バフンウニの稚ウニは乾燥昆布(日高昆布)は瀕死になるくらいお腹が減らないと食べず、生ヒジキ(市販)にしたらぐんぐん育った
タコノマクラの稚ウニの餌も知りたい
タコノマクラの稚ウニに関してはまだよくわからないことが多いので、これから皆でいろいろ試して情報を持ち寄りましょう。幼生飼育の適正量の目安が知りたい。卵のチューブ1本が3Lビーカー一つ分?
卵はパックされた状態(洗った際の沈殿)のものが1チューブ当たり約0.5mL入っています。卵の直径を約0.1mmとして、だいたいの卵の数が計算できるかと思います(高校生にはよい計算訓練になりそう?!)。幼生は上に集まるものですか?
はい、ウニ幼生は負の重力走性を示します。それを利用して孵化したものだけを集めて飼うことも出来ます。原腸胚までは良く上に集まりますが、プリズム以降になると下にも泳ぐようになります。卵精子に同封されている「濾過天然海水」はどういったものなのですか?
天然海水をフィルターでろ過して約1μm以上の混入物を取り除いたものです。
(青字は質問への回答)
6月29日オンライン報告会での話題
受精実験の報告
どの卵も受精率は 6/23:90%、6/24:88%、6/25 88%
#1は幼生の腕があまり伸びず、#2が上手く育っている
幼生飼育環境
卓上インキュベータに3L、500mL、300mL容器を入れて静置飼育
大きいインキュベーター内にモーター式の飼育装置ごと入れている
理科準備室で22℃
人工海水の作成方法について
人工海水はミリQ水で作成
人工海水は蒸留水で
その他
到着後、3日間連続で受精→多様な発生段階を同時に観察できた
バフンウニを飼っていたが、1.5mmの稚ウニ3匹の1匹が白くなりそして容器内全滅
ウニ教材から海洋教育に繋げるには
マイクロプラスチックの話
生分解性プラスチックの話
7月の部
7月6日卵精子発送(7日到着) 中学高校全20校、個人14件に発送
7月 8日 オンライン相談会
7月13日 オンライン報告会
相談会参加者の位置情報
オンライン相談会の
様子
報告会参加者の位置情報
オンライン報告会の
様子
7月8日オンライン相談会での話題
ウミウシの話
タコノマクラ成体について
名前の由来は? → 各自で調べてみよう
砂の中にいる? → お茶大湾岸センターそばの砂地の海底にもいる
夜行性なの? → ウニは岩陰や砂の中などの暗いところを好むので 、明るいところは苦手(夜行性)なのかもしれないが、飼 っている分には昼も夜もあまり変わらずに動いているようではある
寿命 はどのくらい? → 世 の中には何百年も生きるウニもいるそうだが 、キタムラサキウニ(秋の教材 )が14-5年、バフンウニ(冬の教材)が 7-8 年、と 本にあり、日本にいるウニの寿命はだいたい10年程度のようなのでタコノマクラの寿命も恐らくそのくらいではないか
参考:ウニ 学 | 本川 達雄 (東海大学出版会)意外と肉食
参考:カシパンはエビを 食 べました The Sand Dollar eats a shrimp (新江ノ島水族館公式YouTube)不正形ウニ(カシパンウニの仲間の他にはブンブクチャガマなどが不正形ウニ)
7月13日オンライン報告会での話題
人工海水を作成する水について
浄水の利用の他、 調整池の水や、煮沸した雨水を試してみたという報告も
送付の際の発泡スチロール容器をうまく利用してその後の温度維持
夏のウニは幼生飼育が難しいので今回はプルテウスまでの観察で、それ以降の飼育は冬に挑戦
精子を多く入れると受精率は少し上がるがその後の発生はおかしくなる(多精による現象)
幼生の腕は2本ずつ増えるのに成体は5放射( 5 回対称)で、どこで奇数になるのか
幼生は左右対称、成体は途中で幼生の中に元(原基)ができる。その原基は5放射。
人気のある(精子が大量に群がる)卵とそうでない卵の差って?
ゼリー層がしっかり残っているかどうかの差ではないか
自然の海ではタコノマクラ卵は温度変化にあまりさらされない?
成体は潮間帯 では なく干潮でも外に出ることのない場所の砂 の中にもぐっており、バフンウニなどに比べて温度変化の少ない環境にいる。タコノマクラ卵が冬のバフンウニなどに比べて温度変化に弱いのは、季節的に海水温と気温の差が大きいからだけではなく、こうした生息環境も影響しているのかもしれない。
孵化の瞬間の観察、微速度撮影について
スマホ顕微鏡の自作について
ガラスレンズを用いた自作の試み
お茶大 SEC のレーウェンフック顕微鏡教材の紹介
6月&7月 合同コンテスト
開催までの準備時間が短かった中、個人の部6作品、学校の部12作品が集まりました。参加者の相互投票の結果、以下の作品が優秀作品となりました。今回の発生体験を表現作品にまとめることで、ウニや海をより理解することが出来ましたという感想も寄せられました。
![](https://www.google.com/images/icons/product/drive-32.png)
個人の部 グランプリ作品
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個人の部 グランプリ作品
学校の部 グランプリ作品(埼玉県立大宮高等学校)
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学校の部 優秀賞 (お茶の水女子大学附属中学校)
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学校の部 優秀賞 (神奈川県立相模原高等学校ウニっこクラブ)