海洋教材の提供

お茶の水女子大学湾岸生物教育研究では海洋教育のための“生(なま)”の素材を提供しています。2021年度よりこの教材提供を、日本財団「海と日本PROJECT」の「海を学ぶ」イベントとして行い、 海から離れた地域でも海と一緒に生きていくために海を自分ごととして捉える活動へと繋げます。教材を利用して海を学び、「海を表現する」ことが海洋教育活動の一端となることを期待しています。

全国一斉ウニの発生体験(2022年度) 

季節ごとに繁殖期のウニを用いて、全国各地に一斉にウニの卵と精子の送付を行います。各利用者はオンラインでの相談会や報告会、表現作品のコンテストなどを通じて、同時進行で受精観察実験を行っている他の利用者と繋がることができます。学校単位でのご利用と一般(個人やサークル等)からのご利用とで提供日と定員が異なりますのでご注意ください。それぞれ定員に達するまで先着順で受け付けます。各季節ごとのイベント詳細は以下の「イベント案内」のリンク先ページをご覧ください。

年間のイベント予定(2022年11月現在)
以下に展開するリスト内の日付は出荷日で到着は翌日(地域によってはもう一日)です

海と日本PROJECT 全国一斉ウニの発生体験2022夏 タコノマクラ
6月21日、7月5日、7月19日

海と日本PROJECT 全国一斉ウニの発生体験2022秋 キタムラサキウニ
10月11日、10月25日 

海と日本PROJECT 全国一斉ウニの発生体験2022秋 アカウニ
11月8日、11月22日 

海と日本PROJECT 全国一斉ウニの発生体験2022年度冬 バフンウニ (仮日程)
2023年 1月24日、1月31日、2月7日、2月14日

基本的には学校単位への提供ですが、赤太字の回には一般への提供も行う予定です。

夏:タコノマクラ (6、7月)イベント案内イベント報告PR TIMES

秋:キタムラサキウニ/アカウニ (10月-11月)イベント案内


冬:バフンウニ (2023年1月後半から2月)イベント案内

「全国一斉ウニの発生体験」で提供する教材

ウニ卵精子教材

発生の実験材料として、成体のウニではなく、卵と精子を宅配便にて送付します。経験の無い方でも簡単に実習を行うことができます。個人の利用者には使い捨ての器具もセットで送ります(下の計数板受精手順動画を参照してください)。観察には顕微鏡(最終倍率100-200倍程度)が必要です。

幼生飼育教材(「植物プランクトンと動物プランクトン」)

卵の栄養だけで初期プルテウス幼生までは育ちますが、その後も継続して幼生を育てるためには餌やりが必要です。この教材は珪藻(植物プランクトン)を培養し、それを餌にウニの幼生(動物プランクトン)を育てて海の中の食物連鎖を再現するものです。「海と日本PROJECT」のアクション「海を表現しよう」内の「海を創ろう」のサブアクションにも繋がる教材です。
貸与器具(飼育装置)と消耗品(培地の素や珪藻の種)のセットです。消耗品のみの申込も可能です。
卵精子を申し込まれる際に一緒に申し込んでください。 用意した器具が無くなり次第終了とさせていただきますのでご了承ください。

海藻と”藻”食動物

海藻を使ったウニの飼育を行います。
「動物プランクトンと植物プランクトン」の教材利用でウニの変態まで到達し、変態後の稚ウニを引き続いて飼育される場合に追加の人工海水の素や海藻(生アオサ)などを必要に応じて送付します。 稚ウニ飼育に関してはまだ詳しいマニュアルが整備されていませんので、飼育経験者たちと共にこれから作り上げていく予定です。

参考資料

今までにに寄せられたウニ教材(卵精子、幼生飼育)についての質問や事例

2019年度ウニ教材FAQ
2020年度オンライン報告会で集まった事例(失敗談)とQ&A

学校の授業プリントの例や指導案の例などについてはこちらのページをご参照ください

ウニ受精観察の手順、送付する器具などの参考動画

一般からのご利用の場合にはこの動画にあるような実験器具もセットでお送りします。顕微鏡さえあれば受精の観察を行うことができます

(計数板は生産終了してしまったので在庫がある限りの提供になります)

バフンウニの発生研究報告_井田かれん(小5).pdf

育成レポート(2021年度)

冬のバフンウニイベントに参加した小学生が作成した、マニュアルとしても使えるレポートです。初めて参加される一般の方の参考になるところが多いかと思いますので紹介します。2021年冬のコンテストで観察レポート部門準グランプリとなった作品です。

その他:クジラを用いた教材

湾岸センターの地元の企業である外房捕鯨(がいぼうほげい)さんの協力で、クジラを用いた教材を開発中です。参考:外房捕鯨株式会社のfacebook

その他:海洋プラスチックごみ教材

近年、海洋のプラスチックごみによる汚染が問題となっています。この問題を身近に感じられるよう、実際に海岸に漂着したプラスチックごみを「ペットボトルサイズ」「マイクロプラスチック」「その中間サイズ」の3種類のサイズで提供しています。以下の参考サイトのスライド教材と組み合わせるなどして環境教育にお役立てください。

参考:環境省_海洋ごみ教材(小中学生用・高校生用)

海洋プラごみ説明文書 

申込書(ファイル→ダウンロード してからお使いください)
報告書(ファイル→ダウンロード してからお使いください)

申込・問合わせ

イベント案内のページから各種書式をダウンロードし、wangn*cc.ocha.ac.jp*を@に変えてお送りくださいまで申し込んでください。申込書のないものは、同じメールアドレスにお問い合わせください。ダウンロードしたファイルが開けない場合もご連絡ください。