✿一人ひとりの役割✿
②
―踊り手―
✿一人ひとりの役割✿
②
―踊り手―
永井大念仏剣舞の踊りは、
お面をつけない踊り手が
様々な道具を持って踊ります。
亡くなった方の魂を
極楽浄土までお送りするために
踊り手が持っている道具には
大切な意味が込められています。
常太鼓(じょうだいこ)の太鼓に合わせ、
鐘張り(かねはり)・ふくべ振り(ふくべふり)・太刀踊(たちおどり)・
扇踊(おうぎおどり)・唐団扇(とううちわ)の
順に並んで踊ります。
「中立(なかだち)」の「控太鼓(ひかえだいこ)」とは違う役職になります。
「常太鼓(じょうだいこ)」は踊り手に分類され、
主に踊りの太鼓をたたきます。
踊りの列の先頭をつとめます。
左手に小さな鉦(かね)「手鉦(てしょう)」、
右手に小さな木づちを持ちます。
踊っている最中に「中立(なかだち)」が
たたく「鉦(かね)」の音のほかに
「カンカン」と
音が聞こえてくるときがありますが、
この音が、鐘張りが鳴らす「手鉦」の音です。
鐘張りが鳴らす音で、極楽浄土までの
道順を教えます。
「鐘張り(かねはり)」の
後ろに並んで踊ります。
鳥の羽がついた「ふくべ」と
呼ばれる道具をふりながら踊ります。
本来、「ふくべ」といえば、
ひょうたんをあらわす言葉ですが、
永井大念仏剣舞のふくべは、
たいまつをかたどっていると
伝えられています。
このふくべ振りがふる
たいまつの灯りで、足元を照らし
極楽浄土までの道を示します。
「ふくべ振り(ふくべふり)」の
後ろに並んで踊ります。
長い刀(太刀(たち))を
振りかざしながら踊ります。
極楽浄土までの
道に寄りついてこようとする
悪魔を切り払います。
「太刀踊(たちおどり)」の
後ろに並んで踊ります。
扇(おうぎ)をふりながら踊ります。
極楽浄土までの道を
歩みゆくうえで、
気持ちに入り込んでくる
さまよいなどを
振り払います。
「扇踊(おうぎおどり)」の
後ろに並んで踊ります。
「唐団扇(とううちわ)」は
中国から伝わったものとされ、
相撲の行司が持つ「軍配(ぐんばい)」の
柄を長くしたようなものです。
幼少にして、心念を尊ぶものとされ、
唐団扇を 高く掲げながら踊ることで、
踊っている場所を周囲の方にお知らせする
みしるしになるようにという
意味もあります。
輪踊りは、踊り手全員で同じ踊りを踊りますが、
それぞれの役割で
道具の動かし方や、足の運び方が
少しずつ違っています。
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