✿それぞれの衣装✿

永井大念仏剣舞は

それぞれの役割によって

身につけている衣装も異なります。

とくに踊り手(おどりて)は

あざやかな衣装を

身にまとい、踊りを踊ります。

❀太夫(たゆう)の衣装❀

頭には、花のつかない「妻折笠(つまおりがさ)」をかぶります。

藍色(あいいろ)の「着流し(きながし)」に庭元である小笠原家の家紋が入った黒の

紋付羽織をはおります。

手には「念佛回向(ねんぶつえこう)」の詞が書かれた白扇子、数珠を持ちます。

足は濃紺色のたび、下駄をはいています。

❀中立(なかだち)の衣装❀

✾控太鼓(ひかえだいこ)・音頭揚(おんどあげ)・笛(ふえ)・鉦(かね)・編木(ささら)

頭には、花のつかない「妻折笠(つまおりがさ)」をかぶります。

藍色(あいいろ)の「着流し(きながし)」を着ています。

足は濃紺色の足袋、草履(ぞうり)をはきます。

✾笠振り(かさふり)

白衣装に、股引(ももひき)をはきます。

足は足袋や、草鞋(わらじ)をはきます。

❀踊り手(おどりて)の衣装❀

常太鼓(じょうだいこ)・

鐘張り(かねはり)・ふくべ振り(ふくべふり)・

太刀踊(たちおどり)・扇踊(おうぎおどり)・唐団扇(とううちわ)

✾常太鼓(じょうだいこ)

頭に花をのせた「妻折笠(つまおりがさ)」をかぶります。

藍色を基調とした「単衣(ひとえ)」2枚重ねの衣装を着ます。

右腕は袖を通さないので、内側に着ている衣装の赤色の模様が見えます。

腰には五色の帯を下げ、

足には濃紺色の足袋、黒鼻緒の草履(ぞうり)をはきます。

衣装の形式は

太刀踊(たちおどり)、扇踊(おうぎおどり)、唐団扇(とううちわ)と同じです。

✾鐘張り(かねはり)・ふくべ振り(ふくべふり)

頭に花をのせた「妻折笠(つまおりがさ)」をかぶります。

背中に極楽浄土に咲いているとされている蓮(はす・れんこん)の花が描かれた

濃紺色、または黒色の「単衣(ひとえ)」を着ます。

この衣装は「ぶっつぁけ」と呼んでいます。

腰には五色の帯を下げ、

足には濃紺色の足袋(たび)、草鞋(わらじ)をはいています。

✾太刀踊(たちおどり)・扇踊(おうぎおどり)・唐団扇(とううちわ）

頭に花をのせた「妻折笠(つまおりがさ)」をかぶります。

太刀踊は青色、

扇踊、唐団扇は白色を基調とした「単衣(ひとえ)」二枚重ねの衣装を着ます。

右腕は袖を通さないので、内側に着ている衣装の赤色の模様が見えます。

腰には五色の帯を下げ、

足には濃紺色の足袋、白鼻緒の草履(ぞうり)をはきます。

衣装の形式は、

常太鼓(じょうだいこ)と同じです。

踊り手の衣装の背中には

庭元である小笠原家の家紋、「三階菱(さんかいびし)」の紋が

刺繍されています。