第2回 徳野崇行先生(仏教学部)

第2回のインタビューにご登場いただいたのは、仏教学部の徳野崇行先生

駒澤大学仏教学部⇒駒澤大学大学院と進まれている、駒大生え抜きの先生です。

徳野先生は担当科目「仏教民俗学」で2018年「学生が選ぶベスト・ティーチング賞」を受賞されており、実際のフィールドワークで取材した資料を使ったわかりやすい講義は、学生にとても人気があります。

何でも真摯に気さくに答えてくれる徳野先生に、お話をうかがいました。

Q:徳野先生のご専門は、「日本の民俗宗教」とのことですが、最初に勉強し始めたきっかけはなんですか?

A:大学生時代に、長谷部八朗先生(現駒澤大学学長)の授業がとても面白くて、そのまま長谷部ゼミに入りました。そこで宗教学に興味を持ったことが初めのきっかけです。当時は能面などの仮面芸能について研究していました。


Q:先生は、駒澤大学の学生だったんですね!この駒沢キャンパスで、どのような学生時代を過ごしていたんですか?

A:サークル活動に力を注いでいて、当時は放送研究会に所属していました。ショートムービーをつくったり、コミュニティー放送局のFM世田谷で「キャンパスRADIOカンパニー」という番組を持っていて、そこで何かを創り出す楽しさを知りました。

Q:そういうご経験が、現在の授業運営にも反映されているんでしょうね。先生は、「学生が選ぶベスト・ティーチング賞」も受賞されましたが、学生を授業に引き込む為に工夫していることはありますか?

A:同じことを学生に長時間させないように、講義を聞くこと、映像を見ること、板書を書き写すことのバランスを工夫しながら、学生に分かりやすい例で説明するようにしています。1コマの授業を一つの番組として作る感覚ですね。

映像や写真は実際に自分が撮影したものを取り入れるようにもしています。



Q:どんなところに取材に行かれるんですか?

A:中華街など、色んな所に自分で取材に行きます。以前、渋谷ハロウィンを見学する実習を企画して、カオナシ(千と千尋の神隠し)の恰好をして行こうとしていたんですが、ゼミ生から「ちょっと怖い!」ということで企画倒れになりました。(笑)

毎年8月に東京ビッグサイトで開催されている「エンディング産業展」という展示会では、Pepper君がお経を唱えていて、複雑な気持ちになりました。


Q:忙しく飛び回っているんですね。お休みの日はどんなことをしてリフレッシュしていますか?

A:休日も、研究やフィールドワークの下見をしていますね。だからゼミの研修で訪れると、二回目の訪問になります。(笑)

あとは休みの日に限りませんが、駒沢オリンピック公園を散歩したり、美味しいものを食べたりするのが楽しみです。

Q:学生へのメッセージとして、先生の「学生時代やって良かったことや後悔していること」はありますか?

A:「学生時代のすべてが役に立ってます!!」と言う気は無いです。(笑)

当時興味がなかった授業に対して手を抜いてしまったことについては後悔していますね。

今教える側としては、当時手を抜いた箇所が弱みになってしまっているためです。

Q:参考になります。逆に、徳野先生の「誰にも負けない強み」は何ですか?

A:オリンピックした訳じゃないので金メダルを取れるかは分からないんですけど、やっぱり自分の足で沢山取材に行っていることが強みです。そのことを通じて、段取り力も身に付きましたね。


Q:先生の「理想の先生」像はどのような方ですか?

A:私の小学校の時の先生です。いつもジャージとポロシャツ姿で、体育の教員として採用されたけど自称社会科の先生でした。真面目にやるときには真面目な先生で、その先生に対しては色々な思い出があります。とくに「学校が楽しい所」という価値観を与えてくれたことが印象深いです。

私も、学生にとって記憶に残るような授業をしたいと思っています。


Q:わかりやすくてエピソードに富んだ徳野先生の授業は、先生の足に支えられていたんですね。各地を飛び回る徳野先生、お忙しい中でありがとうございました!


聞き手:学生FDスタッフ

仏教学部4年 辻

法学部3年 加地