第13回 吉田尚史先生(GMS学部)

第13回のインタビューは、グローバル・メディア・スタディーズ学部の吉田尚史先生にお応えいただきました。

駒澤大学で一番新しい学部、GMS学部で情報学系の授業を数多く担当される吉田先生に、お話をうかがってみました。


Q:吉田先生は、情報分野が専門とうかがいましたが、学ぼうと思ったきっかけはありますか?

A:私は純粋に、興味ですね。さかのぼると小学校三年生の時です。学研の本を両親がとってくれていたんですよ。その本の中のいろいろな趣味の特集の中に、コンピュータープログラムの特集があったのですよね。そこに短いコンピュータープログラムが書いてありまして、ランダムでいろいろな色の四角が飛び出てくるようなものでした。忘れもしません。感動でした。

当時はデパートに行くとパソコンが置いてあったんですが、デパートのパソコン売り場に行きまして、そのプログラムを打ち込んでみました。「これはすごいな」と思いました。それが興味を持ったきっかけですかね。

Q:なんと、小学生のときからご興味があったのですね!吉田先生は学生時代どんな学生でしたか?

A:いたって普通の学生でした。別に大学院に行こうとか、研究者になろうとか、そういったことは考えていませんでした。IT系の企業に入って、直接社会の役に立てればいいな、と思っていました。

Q:就職を考えていた吉田先生が学者になろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

A:2回タイミングがありました。1回目は、大学4年生になって、卒業するか、就職するか、進学するか、いろいろな選択肢から選択を迫られたタイミングです。みなさんにもきっといろいろな選択肢が出てくると思います。

私の場合は、4年生のときに入っていたゼミでの卒業研究として研究を進めていたのですが、進めていく内に「これはとても1年では終わらないな」と思いまして。

やってみて初めて、奥が深い分野なんだと感じましたね。それで専門的にコンピューターをやること決めました。大学院には2年間の修士課程と4年間の博士課程とがありますけど、とりあえず修士課程に進んでみようと思いました。

Q:転機は4年生のときだったのですね。2回目はどんなことですか?

A:2回目のタイミングは、修士課程が終わるときですね。2年間やってみたんですけど、いざ専門的にやってみると「とても2年間では終わらないな」と。博士課程に進むことを決めました。そして今に至ります。

Q:どんどん奥深さに気づいていったんですね!学生時代にやってよかったことはありますか?

A:小さい頃からひとつ興味があることが良かったです。ひとつの好きなことを見つけておけば、大学生になったらそれを深めることができますからね。私はそれがコンピューターでした。

あとは、私は「雑学根性」と呼んでいるんですが、いろいろな分野の、いろいろなことに興味を持つということですね。生活していて、これすごいなと思ったらば、すぐに調べるようにしています。語源を調べてみると、「本来はこういう意味なんだ」とか発見がありますね。雑多な細かいことに興味を持って、調べて「へえ~」と思ってみたりすること、これはやっていてよかったと思います。

好きなことひとつつと、雑学根性、ですね。

Q:好きなことが一つ軸としてあって、さらにいろいろ興味を持つと、知識がすごく深まっていきそうですね。逆に、学生時代で後悔していることはありますか?

A:それについて考えたことはなかったですけど…。親とか友達とか、いろんな人たちから、何か制限をさせられることはもったいなかったり、よくなかったですね。

例えばですが、ぼくの両親はファーストフードに厳しくて、マックのフライドポテトSサイズを兄弟で分けたりしていました。本当はLサイズをおなか一杯食べたったのに。

大学生になって、一人暮らしをしたときに、その反動でマックのポテトのLサイズをしばらく食べ続けたことがあります。金銭的に厳しかったわけではなくて、健康面を考えてのことだったと今だったら思いますけれどもね。ある程度のしつけは必要だと思いますが、その反動で取り返しのつかないことになったら大変なので。過剰な制約、制限は、あまりしないほうがいいんじゃないかな、と思います。

Q:加減が大事ということですね。吉田先生の誰にも負けないストロングポイントは何だと思いますか。

A:専門性ですね。情報分野にかける情熱は誰にも負けないと思っています。

Q:理想の先生像はありますか?

A:難しいですね…。学問の深さと人格じゃないでしょうか。どちらも兼ね備えていることですね。

どれだけ学問が好きで、伝えたいと思っても、人格的にちょっと変わっていたら、誰も話を聞かないですもんね。かといって、人がいいだけでもダメだと。

学問に対しての情熱を持ちながら、人柄もしっかりしている、ということだと思いますね。

Q:ありがとうございます。最後に、駒澤大学生に一言をお願いします!

A:私は駒澤大学に来てから13年目になるんですけど、おとなしくてまじめな学生さんが多いと思います。周りからもそう言われます。是非その才能を生かして頑張ってほしいですね。そのような評価を受けているわけですから、社会で認知されている良さを、超えてくる良さをぜひ出してほしいですね。

Q:ありがとうございました!好きなことひとつと雑学根性、私たちも意識しながら学生生活を送っていきたいと思います。

聞き手:学生FDスタッフ

法学部3年 加地