<第10回>
炎のストップウォッチャー・キビタキビオの
「野球データ分析活用入門講座」
2021年広島大会で準V、部活動を科学する祇園北高校
データ活用で高校野球の新しい形をリードする取り組みとは?
開催日時:2024年12月17日(火)20:00~21:30
会場:オンライン(Zoomウェビナー形式)
参加:無料(事前登録制)
※アーカイブ配信はありません
(開催日以降は有料コンテンツなります)
初球からバットを振っていけ!ー
監督が繰り返す、このアドバイスは本当に好成績につながるのか?それをデータで検証ができないか?
こんな選手の発想からデータ分析とその活用を積極的に行うようになったのが、広島県立・祇園北高等学校です。
公立校で、しかも進学校でもある同校は、平日の練習時間が1時間から1時間半程度と限られ、野球部専用グランドもなく、部活動において制約があるのが実情です。ただそんな環境のなかでも2021年には、夏の広島大会でノーシードから創部39年目で初の決勝進出を果たして準優勝。その活躍は「祇園北旋風」と注目を集めました。
こうした快進撃を裏で支えたともいえるのが「部活動を科学する」という同校独自の取り組みです。広島県の進学指導重点校にも指定されている同校では、週に1時間「総合的な探究の時間」という授業があり、選手たちは試合や練習でデータをとって、授業のなかでもデータを分析。さらに理数系の部活「科学研究部」が野球部のデータ解析班の役割を担い、データ収集や練習サポートなどのバックアップを行うなど、データ分析を行う土壌が醸成されているという背景があります。
「文武一道」。勉強と部活動を分けるのではなく、一貫して考える―。
同校の篠原凡監督は、「課題に対してどうアプローチして、突き詰めていくのかは野球における能力向上やチーム力の強化だけにとどまらず、勉強やその先の大学、社会人でも活きてくる」と総合的にデータ分析を学習の一貫と位置づけ推進してきました。
祇園北の研究内容についてその取り組みの一例をあげると、冒頭の「ファーストストライクにおけるスイングの重要性」から始まり
・困ったときに低めは本当か?データ解析アプリでの分析
・数学でトレーニングの効率化を図る
・投球準備と心拍数の関連性の研究
・朝食たんぱく質摂取量&睡眠と体重増加の関連性の研究
など多岐にわたる研究と分析を実施。数値から客観的に野球を分析する能力を競う「野球データ分析競技会」では、大学生に交ざって発表を行い、高校生では初めて「優秀賞」を受賞したという実績もあります。
また同校では、積極的にデジタル機器を活用。データ解析アプリやYouTubeにおける試合の映像配信によるゲーム分析、ラプソードやVR打撃トレーニングシステム、体成分分析装置「InBody」なども導入し、フィジカル強化や管理、パフォーマンスの可視化によるデータ分析など先進的な取り組みを進めています。こうしたデジタルの活用と、探究の時間を利用した研究を通じて効率化を図り、練習時間やグランドなどの制約をカバーしているのが祇園北の特長です。
さらにデータの研究は技術面だけでなくメンタル面にまで及び、血糖値と睡眠の関連性にも着目。選手の血糖値を図り、その改善策として「サウナ」が有効であることを検証しました。血糖値を抑え、睡眠の質を改善することで公式戦でも結果ができるようになった選手もいるといいます。篠原監督は「部活動の練習時間は多くないですが、準備する時間はしっかりあります。睡眠、栄養、練習の目的意識など、グランド外でもやれることはたくさんあります。こうした取り組みは継続するのに手間がかかりますが、続けていくと次の課題も見えてきます」と話します。
そこで第10回目となる野球データ分析活用入門講座では、祇園北高校の篠原凡監督をゲストにお迎えして、こうした一連の取り組みを紹介していただきながら、データ活用のやり方や方法論などについて、先進的な取り組みを進める指導者の視点から解説をしていただく予定です。データ活用で高校野球の新しい形をリードする祇園北の取り組みを通じて、「データ分析や活用に取り組みたいけど、何から始めていいか分からない。。」と悩みを抱える指導者、選手にも明日から一歩を踏み出せるようなヒントを示していただきます。後半30分では篠原監督にご質問できるQ&Aの時間も設定しております。
監督やコーチなど指導者の方々はもちろん、選手・マネージャー・アナリスト、そのほかこの分野に関心のある方々のご参加も可能です。今回はアーカイブ動画の提供はありません(後日、有料コンテンツとなります)ので、ぜひLiveにてご参加ください。
<受講対象>
・データ分析活用について知りたい野球チームの監督・コーチ・選手・マネージャー・アナリストなど
・チーム関係者、選手をサポートする家族など
・この分野について興味、関心のあるすべての方
<開催日時>
・2024年12月17日(火)20:00~21:30
※アーカイブ(録画)データの提供はありません。
開催日以降は有料コンテンツとなります。
<会場>
・オンライン開催(Zoom ウェビナー形式)
※参加者の皆さまの画面、音声が共有されることはありません。
※お申込者には開催日までに、ご登録いただいたメールアドレス宛に参加方法をご案内いたします。
※「受講票メール」が届かないことや迷惑メールフォルダなどに振り分けれてしまう可能性があります。
※開催前日までに「受講票」メールが届かない場合、迷惑フォルダをご確認いただいたうえで、運営事務局までご連絡ください。
運営事務局:kibita@bbanalyticscourse.com
<定員>
・300名
<参加費>
・当日の参加は無料(事前登録制)
スピーカー
フリーランスライター
編集者
1994年に八千代エンジニヤリング株式会社(建設コンサルタント会社)に入社し、エンジニアとして主に都市計画、宅地造成等に関する調査、計画、設計業務に従事していたが、2002年に退社。フリーのライターとして活動を始め、2003年からは『野球小僧』(白夜書房)の編集部員を務めながら、野球のプレーのタイムを計測する「炎のストップウオッチャー」を連載。2012年に再びフリーとなり、野球関係の記事や書籍構成など幅広く担当している。2014年より『球辞苑』(NHK-BS)に出演。その傍ら、アニメ・声優のインタビュー記事を手掛けることもある。
炎のストップウォッチャー・キビタキビオの「野球データ分析活用 入門講座」とは?
データ分析、最新テクノロジーに関するノウハウや情報を発信し“野球DX人材”の育成を応援
近年、野球を取り巻く環境が大きく変わってきています。特にトラックマンやラプソードといった計測機器の普及により、データ分析・活用方法などが向上し、チーム運営への活用如何によって成績にも隔たりがではじめてきました。今後も野球のDX化、ビッグデータ化はさらに加速すると予想され、そうしたデータの活用、最新テクノロジーを使いこなす知識・スキルのある、なしによって二極化が進み、選手の能力やチームの成績はさらに差が広がっていく可能性もあります。
今後、指導者はもちろん、選手についてもこれまでのような<経験>や<感覚>だけにとどまらず、データという客観的な情報を活用しながら課題を理解し、どのようにパフォーマンスを上げていくかという“データリテラシー”の向上が求められるとともに、データアナリストや選手とのコミュニケーションを図るコーディネーターなども必要と言われますが、そのニーズに対して圧倒的な人材不足となることが予想されます。また野球を通じてデータを分析した結果に基づき意思決定・問題解決していく経験や、それによって養われる「データ分析・統計思考」は、今後も一般社会においてますます必要となるデータサイエンスや企業で必須となるデータドリブンの考え方、その入り口となる知識やスキルにもつながり、野球をやることの魅力のひとつになるかもしれません。
そこで炎のストップウォッチャー・キビタキビオの「野球データ分析活用 入門講座~最新テクノロジーを使いこなして強豪チームを倒せ!」では、野球におけるデータ分析・活用や最新テクノロジーに関する基礎知識、最新情報、具体的な活用方法などのノウハウ・情報を発信し、“野球DX人材”の育成を応援していきます。