【3回目】ラツィオ州とウンブリア州
◆ラツィオ州・・・イタリアの首都であるローマがあるラツィオ州。ローマ法王も好んで飲んだといわれる「フスラスカーティ」や、州唯一の土着の黒ブドウ「チェザネーゼ」が有名です。
◆ウンブリア州・・・ウンブリア州はイタリア半島のほぼ中心に位置し「緑の心臓」とも呼ばれています。丘陵地帯の石灰質土壌は、ブドウ栽培に適しています。
カザーレ・マッティア・ランパッツ・フラスカティ
Casale Mattia "RRampazzu Frascati"
Frascati DOC
ワイン名:RRampazzu Frascati DOC ランパッツ・フラスカティDOC
ワインの種類:白ワイン
ブドウの種類:マルヴァジア・ビアンカ、トレビアーノ・トスカーナ、ボンビーノ、ベッロ、その他のマイナーな品種
生産地:イタリア中部のラツィオ州ローマ県のフラスカーティ自治体
ワイナリー名:Casale Mattia カザーレ・マッティア
ワイナリーの特徴:Casale Mattiaは、1960年年代からブドウ栽培を開始し、1995年にロベルト・ロテッリとルチア・デ・サンクティスによってワイナリーが誕生。陰りのあったフラスカーティワインのイメージ回復に貢献し、伝統的でオリジナル性を取り戻すことに成功。フラスカーティワインで最も早く有機ワインに着手。ローマの南、海抜200メートルのColle Mattia丘陵地にブドウ畑では火山性堆積物が豊富な土壌。
ワインの特徴:金色を帯びた輝かしい麦わら色。 エニシダやリンゴ(ゴールデン)のフレッシュな香り。 味わいは、辛口で、口当たりは柔らかいが、後味はほろ苦い。塩味、味わいに持続性が あり、構成力があり、バランスの取れたワイン。
醸造:ソフトプレス後、ステンレスタンクで低温マセレーションとアルコール発酵。(16度 に温度管理)
相性の良い食事:前菜、コース料理の最初の一皿、白身肉料理、フレッシュチーズ、繊細な味付けの魚料理
中川原まゆみのコメント:ローマの近郊で造られるこのワインは、伝統的に複数の品種をブレンドして造られ、ワインの味わいも複雑になる。火山性土壌の影響を受け、ベースにミネラル感と塩味がある。カジュアルからフォーマルな料理まで使える万能選手。
ヴィーニ・テレンジ・ヴェローブラ・チェザネーゼ・デル・ピーリオ
Vini Terenzi "Velobra Cesanese del Pigliol"
Cesanese del PiglioI DOCG
ワイン名:VELOBRA Cesanese del PiglioI DOCG ヴェローブラ・チェザネーゼ・デル・ピーリオDOCG
ワインの種類:赤ワイン
ブドウの種類:チェザネーゼ・ダッフィーレ100%
生産地:イタリア中部のラツィオ州フロジノーネ県にあるセッローネ自治体
ワイナリー名:Vini Terenzi ヴィーニ・テレンジ
ワイナリーの特徴:過去数世紀に皇帝と教皇が好んだセッローネ市にあるVini Terenziは、1950年代後半に、現在の所有者であるジョバンニ氏によって設立。ジョバンニ氏と妻、3人の息子たちで運営している典型的で伝統的な家族経営。赤はチェザネーゼ・ダッフィーレのみ、白はパッセリーナのみのブドウ品種を生産。化学肥料、除草剤等の製品を使用せずに、昔ながらの自然な方法でブドウ園を育ている。
ワインの特徴:紫の反射を伴う濃いルビー赤色。力強くフルーティーなプラムと熟したチェリー、心地よいスパイシーな香り。味わいはコクがあり、力強く、持続性のあるワイン。
醸造:30°C未満に制御された温度で10日間の果皮のマセレーション、厳選した酵母を使用 。熟成はスチールタンクで12か月、ボトルで4か月。
相性の良い食事:赤身の肉料理、ロースト、熟成チーズ
中川原まゆみのコメント:このワインの歴史は古く、ローマ時代では、皇室用としてローマに運ばれていた。しっかりとしたタンニンと心地い酸味があり、長期熟成に耐えられる。赤身肉と合わせたい。
レ・ベレッテ・ルナート・オルヴィエート・クラッシコ・スペリオーレ
Le Velette "Lunato Orvieto Classico Superiore"
Orvieto Classic DOC
ワイン名:Lunato Orvieto Classico Superiore ルナート・オルヴィエート・クラッシコ・スペリオーレ
ワインの種類:白ワイン
ブドウの種類:プロカニ(20%),グレケット(40%),マルヴァジア(20%),ヴェルデッロ(15%),ドルペッジョ(5%)
生産地:イタリア中部のウンブリア州テルニ県オルヴィエート自治体
ワイナリー名:Le Velette レ・ベレッテ
ワイナリーの特徴:1870年に設立されたLe Veletteは敷地内にエトルリア人の洞窟や古いローマ建築の痕跡など非常に古い歴史を持つ。7世代にわたって引き継ぐ伝統と、より注意深く、より好奇心が強く、より専門的な消費者が求める品質を求めて継続的に前進。
ワインの特徴:”ルナート”というワイン名は、月が放つエレガントで惹かせる反射に触発されて名付けられた。敷地内で最も古いブドウ畑でルナート用のブドウを生産。限られた生産量のみ。金色の反射のある麦わら色で、香りはアカシアの花の香りと熟した果実、黄金色の林檎、アプリコットの非常に持続的な感覚が組み合わさっている。味わいは、口の中で柔らかく包み込み、暖かくて豊か。完璧な感覚のバランスで新鮮で生き生きとした酸味もある。
醸造:9月の最後の10日間に収穫され、糖分が完全になくなるまで、ステンレス鋼で低温で16〜18日間発酵。ブドウの可能性を十分に発揮できるように粕を1ヶ月熟成させた後、2月までボトルで寝かせ、3月に市場へ。
相性の良い食事: 魚料理とくに白身魚、あまり辛くない白身の肉を使ったコース料理の最初の一皿に特に適している。
中川原まゆみのコメント:海のない内陸の産地。ワインのニュアンスもフローラルな香りと繊細な味わいが楽しめる。産地の中でも丘陵で造られるこのワインにはさらに豊かなハーブ香が感じられる。