【16回目】ピエモンテ州
◆ピエモンテ州・・・ピエモンテを代表するワインとして有名なバローロは「ワインの王様」と称され、世界中で高い人気を誇っている。イタリア随一の高級ワインの産地ですが、カジュアルに楽しめるワインも多数。優しい甘さの微発泡ワインや繊細なアロマとミネラル感、まろやかな口当たりの白ワインなど、さまざまなタイプのワインを楽しむことができる。
バラーレ・フラテッリ "バローロ"
Barale Fratelli "Barolo"
Barolo DOCG
ワイン名:Barolo di Barolo DOCG(バローロ・ディ・バローロ DOCG)
ワインの種類:赤ワイン
ブドウの種類:ネッビオーロ 100%
生産地:北部イタリア、ピエモンテ州、クーネオ県、バローロ
ワイナリー名:Cantina Barale Fratelli di Barale Sergio(カンティーナ・バラーレ・フラテッリ・ディ・バラーレ・セルジョ)
ワイナリーの特徴:私たちのルーツは、マルケージ家のファレッティとカヴール伯爵のカミッロ・ベンソによって、バローロワインがランゲに登場したばかりの1870年に遡る。現オーナーの曽祖父にあたるフランチェスコ・バラーレは、この幸運なワインを造るパイオニアの一人だった。現在、セルジオ・バラーレとその娘エレオノーラとグロリアが、一族の何世紀にもわたる経験を受け継いでいる。醸造と熟成のプロセスにおいては、ブドウ品種と原産地の特徴が何よりも際立つ、調和の取れたワインを造ることを目指し、長い歴史の中で13haの畑を厳選し、生産されるそれぞれのワインに卓越性を追及している。
ワインの特徴:色:ルビーレッド色、香り:心地よくしっかりしたエーテル香や熟した赤系果実、乾燥したバラ、スミレの香りが広がる。味わい:アタックはドライだが、調和がとれていてヴェルヴェットのような滑らかさを感じられる。※収穫時期は10月初旬〜中旬
醸造:土着酵母による静置発酵。その後15~30日間マセレーションを行う。中容量のフレンチオーク樽(15~30hl)で36 ヶ月熟成。瓶内熟成は12ヶ月以上。
相性の良い食事:赤身肉のロースト、煮込み、ジビエ、ブルギニヨン、熟成タイプのチーズ
中川原まゆみのコメント:バローロ村の伝統的な造り手です。バローロ村のワインには豊かな香りがあり、適度にこなれたタンニンと、酸味のバランスのとれた味わいが特徴です。複雑な余韻が長く続きます。さすが、イタリアを代表するワインです。
アルド・クレリコ "ドリアー二"
Aldo Clerico ”Dogliani”
Dogliani DOCG
ワイン名:Dogliani DOCG(ドリアー二 DOCG)
ワインの種類:赤ワイン
ブドウの種類:ドルチェット 100%
生産地:北部イタリア、ピエモンテ州、クーネオ県、モンキエーロ
ワイナリー名:Aldo Clerico Az. Agricola (アルド・クレリコ・アジエンダ・アグリコラ)
ワイナリーの特徴:ワイナリーは2004年に設立。アルドは、モンフォルテ・ダルバで最も名高いワイナリーで数年間働いた後、家業の経営を引き継ぎ、古いセラーを改築し、新しいセラーを建設して、ワインの醸造とその後の熟成の道を歩み始めた。6haのブドウ畑は石灰質と粘土質の泥灰土が特徴的な土壌で、彼の祖父と両親が常に情熱と技術を持って耕作してきた。現在は3代目を代表するアルドが、新たな情熱と土地への厳格な敬意を持って耕作している。畑の大部分は、バローロ地区の中心に位置するモンフォルテ・ダルバにあり、ドリアーニの生産地であるモンキエーロにも若干の畑がある。
ワインの特徴:瓶詰め後、数ヶ月でその良さがわかるワインだが、十分な瓶熟成を経て、最高の味わいを表現することができる。色:濃いルビーレッド色。縁は紫色に輝いている。香り:香りが立ち上がってくる。花や小さな赤系果実の香りを伴う複雑さが感じられる。味わい:ドルチェットの特徴である心地よい重厚感が存在し、余韻は軽いアーモンドの香りと持続性のある味わいへ変化していく。※収穫時期は9月中旬〜下旬
醸造:発酵:ステンレス・タンクで6~7日間。熟成:ステンレス・タンクで6~8ヶ月間。
相性の良い食事:前菜、サラミ等、プリモ料理
中川原まゆみのコメント:ドルチェット種から造るワインは、輝きのある明るいルビー色でフレッシュな果実味と心地よいタンニンがあります。特にこのワインのように北側の標高の高い畑では、ザクロやベリー系の香りが広がります。
イル・ロッキン"ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ"
Il Rocchin "Gavi del Comune di Gavi"
Gavi DOCG
ワイン名:Gavi del Comune di Gavi(ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ)
ワインの種類:白ワイン
ブドウの種類:コルテーゼ 100%
生産地:北部イタリア、ピエモンテ州、アレッサンドリア県、ガヴィ
ワイナリー名:Azienda Agricola Il Rocchin (アジエンダ・アグリコラ・イル・ロッキン)
ワイナリーの特徴:2代目のアンジェロとフランチェスカは、創業者の父ブルーノからブドウ栽培への情熱を受け継ぎ、それぞれの分野(ブドウ畑の管理、セラーでの作業、事務・受付管理)で活躍している。44haのブドウ畑(薄い砂質の層を持つ石灰質粘土質の混合土壌)を所有。ピエーヴェ・ディ・ガーヴィ(国の重要文化財に指定されているロマネスク様式の建物)の床には、現在のワイナリーの名前の由来となった1700年まで遡る古い農家がある。近隣のアルト・モンフェッラートに畑ではドルチェットとバルベーラも栽培している。
ワインの特徴:色:濃い麦わら色。香り:エレガントかつしっかりとしたブーケの香り、オレンジの花など。味わい:アタックはフレッシュかつドライ。柑橘類とアーモンドのデリケートなニュアンスがあり、心地よい苦味と持続性のある後味が感じられる。※収穫時期は9月下旬
醸造:発酵:セレクト酵母を添加しステンレスタンクで発酵させる。熟成:ステンレスタンクで澱とともに6ヶ月間。
相性の良い食事:食前酒として、前菜:魚を使ったもの、プリモ料理:魚介類のパスタ、メイン料理:魚系類や鶏肉などを使った料理。
中川原まゆみのコメント:ピエモンテ州を代表し、また歴史のある白ワインです。産地は多くの森林に囲まれた、孤立したエリアになります。ワインはしっかりとした芯のある酸味に適度な肉付けのあるボディ、洋梨や白桃のような果実系の香りです。