プロジェクト一覧 > DXハイスクール向け教材開発
本教材を使用したイベント・ワークショップ時などは、特設ページ内で当日の活動内容や資料等を共有します。
イベント・ワークショップ参加者は、以下のサイトにアクセスしてください。
この教材は、文部科学省が推進する「DXハイスクール」認定校の高校生を主な対象としています。「既存の教材は単発の内容が多く、生徒が主体的に試行錯誤する余地が少ない 」。このプロジェクトは、教育現場が抱えるそんな課題意識から始まりました。
そこで私たちは、多くの生徒が経験してきた「植物の栽培」を共通のテーマとして設定しました。小学生のときに「気持ち」で植物を育てた直感的な経験から、中学生で植物の育成に必要な要素を「知識」で得ました。そこで、高校ではセンサーやデータを用いた「データで育てる」学びへと発展させる、ストーリー性のある教材を開発しました。
まずは、世界中で広く使われる「Micro:bit」をベースにしたセンサーキットの組み立てとプログラミングを通して、電子工作の基本を学ぶ「基本コース」から始まります。この教材の最大の特長は、基本を学んだ後、生徒一人ひとりの「面白い!」という好奇心に応じて、探究を広げられる点にあります。私たちは、4つの発展的なオプションコースを構築し、現在も実践を通してブラッシュアップしています。
3D CADコース: 植物に合わせたオリジナルのアタッチメントを設計・改良する 。
電子工作拡張コース: 多様なセンサーを追加し、自分だけの計測システムを構築する 。
スマート農業(データサイエンス)コース: 蓄積したデータを分析し、科学者のように考察する 。
プログラミング発展コース: ブロックから、本格的なJavaScriptやPythonでの実装に挑戦する。
この自由な選択と試行錯誤のプロセスこそが、生徒の主体性を引き出し 、論理的思考力や創造的な問題解決力を育むと信じています 。単なる知識の習得ではなく、一人の高校生の「面白い!」という情熱を、未来を切り拓く力へと変えること。それが、私たちの願いです。
【現在の状況】
本教材は、コア部分の開発を完了し、現在は複数の教育現場で実際に活用いただくフェーズに入っています。
実践を通して明らかとなった新たな需要や課題に対応するため、継続的な改善を行っています。
【協力】
研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
このプロジェクトの最大の魅力は、自らの手で「未来の教育」をデザインできることです。現役の教職員やエンジニア、そして学生といった多様な仲間と対等な立場で議論を重ね、それぞれの知識やアイデアを形にしていきます。
完成した教材が、高校生の「面白い!」という好奇心に火をつけ、次世代の人材が育つ瞬間に携わることができるかもしれません。プログラミングや電子工作、3D CAD など技術スキルを活用したい人だけでなく、教育に情熱のある方、創造性を発揮したい方にとって、最高の「実践の場」になると思います。
デジタル社会の進展に伴い、これからの未来を担う人材には、文理の枠を超えた探究的な学びや、アントレプレナーシップが求められています 。こうした背景から、文部科学省は、デジタル技術を活用した学びに挑戦する「DX ハイスクール」の取り組みを開始しました。
しかし、その先進的な理念を実現するための教育現場では、大きな課題がありました。既存の教材は、LED 制御など単発の内容が多く、ストーリー性に欠けるため、生徒の探究心や学習意欲を十分に引き出せていなかったのです。
そこで私たちのプロジェクトでは、多くの生徒が経験してきた「植物の栽培」を共通テーマとして設定。これまでの「気持ちで育てる」経験を、センサーやデータを用いた「データで育てる」学びへと発展させる、ストーリー性のある教材を開発しました 。このアプローチにより、生徒が主体的に試行錯誤しながら 、現実世界と結びついた課題解決(STEAM型の学び)を体験できる、新しい DX 教育の実現を目指します。
このプロジェクトでは、以下の達成を目指します。
【教材の目標】
初学者が簡単に扱え、かつ上級者は応用できる、シンプルさと発展性を両立した教材を完成させる。
生徒がキットの自作から改良まで、主体的に取り組める課題解決型の学習を実現する。
【生徒への効果】
論理的思考力、創造的問題解決力、データリテラシーといった、これからの時代に不可欠なスキルを育む。
分野横断的な学びに触れられる。。
プロジェクトメンバーは、以下の活動を行います。
【教材コンテンツの企画・開発】
世界中で広く使われる「Micro:bit」をベースに 、植物の成長を計測するセンサーキットの教材を開発します。
【発展的なオプションコースの開発・改善】
生徒の多様な好奇心に応えるため、基本コースに加えて以下の4つの発展コースを構築・改善します 。
電子工作拡張コース
3D CADモデリングコース
スマート農業(データサイエンス)コース
プログラミング発展コース
※ 実際に植物を育ててみて、データを蓄積することにも取り組みたいです。
【教育現場での実践とフィードバック】
開発した教材を実際の教育現場で使用し、得られたフィードバックを元に、さらなる改善を行います。
※ 教育に携わるにあたっては、技術面や教育面の基本事項を抑えるために事前研修を行っています。
7 月末に本教材を使用する機会があります。
教材のブラッシュアップ等は随時実施しています。
・教育のあり方や、新しい学びに情熱のある方
・プログラミング、電子工作、3Dモデリングなど、ものづくりが好きな方
・植物を育ててデータを取り分析するなど、簡易な実験に取り組んでみたい人
・大学生、社会人を問わず、自分の専門知識を教育という新しい分野で試してみたい方
・多様なバックグラウンドを持つ仲間と一緒に活動したい人
未来の人材を育てるための教材をつくり、実際に使っていただく経験はなかなかできません!
開発は一段落しましたが、筐体やプログラム、テキストのみならず、実際の指導法についても改善点が明らかになりつつあります。
まだまだできることがたくさんあるので、ぜひ私たちと一緒に先進的な教材を作りましょう!!
※ 授業方法など、教職員も一緒になって考えています
・他プロジェクトの日程も含め、iMS 活動日のうち週 1 回以上の参加
・岡山市付近の人は岡山大学津島キャンパスで実施
・オンラインコミュニティ上での参加も可能