対象アニメスタンプラリーの一覧
アニメスタンプラリーの目的数
アニメスタンプラリーの回遊性と目的地の特徴について、武田裕之(2010)の研究における、都市の回遊に影響を及ぼす評価指標を参考に、表2の5つの指標を作成し、分析を行った。
アニメスタンプラリーの目的地数について、対象となる47件のイベントごとの目的地数を集計して、「2-5箇所」「6-10箇所」「11-15箇所」「16-20箇所」「20箇所以上」の5階級を分けた。
イベント目的地数の最小と最大値が2と33箇所である。 図2のグラフで示す、目的地数階級ごとのイベント開催数をみると、「2-5箇所」の目的地を持つイベントが19件で最も多く開催されている。5箇所以内の目的地を持つイベントは目的地数が少ないため、参加者がコンプリートしやすい。
目的地に利用される都市空間の類型
アニメスタンプラリーの目的地となる場所の属性について、47のイベントにおいて、総計413箇所の目的地が見られた。各目的地となる場所の名称を地図やウェブで検索し、その場所の類型を確認した結果、Ⅰ「駅・バス停など」Ⅱ「道の駅・物産店」Ⅲ「飲食店・カフェ」Ⅳ「歴史・文化」Ⅴ「ミュージアム」Ⅵ「レジャー施設」Ⅶ「観光案内所」Ⅷ「宿泊施設」およびⅨ「その他」の9類型を分類した。
図3では目的地に利用される都市空間の類型と利用回数を示すグラフである。総計413箇所の目的地に最も利用されている都市空間の類型は「駅・バス停など」である。この類型の都市空間を多用するイベントは5箇所以上の目的地を持つものが多い。
また、「道の駅・物産店」と「飲食店・カフェ」類型の都市空間を目的地として利用される回数も多い。飲食店や物産店などの消費施設を目的地として設置したことで、イベントの参加者の消費行動を誘発する効果があると考えられる。