2014年度巻頭言 (第1回大会)

大会パンフレットより転載

常葉大学の地域貢献と多言語レシテーション大会

常葉大学長 西頭 德三

外国語学部創設30周年記念「第1回 多言語レシテーション大会」の開催、大変おめでとうございます。グローバルコミュニケーション学科で、中国語・韓国語・スペイン語・ブラジル語を学んでいる皆さんには、日頃の学習成果を大いに競い合っていただきたい。

3人の先生から「多言語レシテーション大会」開催の報を受けたとき、とっさに新生常葉大学の地域貢献とどう関わるのかと思い、ふと近頃はやりの「グローカル」という言葉が浮かんだ。それから数日後の11月30日(日)、浜松キャンパス主催の常葉学園文化講演会で、長野県川上村・藤原忠彦村長の「村づくり(地域創生)の話」を拝聴して、「グローカル」の深淵を覗き込んだように思った。藤原村長曰く、「年収が上昇するにつれて、村では金のことが中心になり、コミュニティが壊れはじめた。」そこで、「情報ネットワークの構築や音響の良い音楽堂、いつでも利用できる24時間図書館の開設など、文化・健康福祉政策に重点を移すと、都会から若者が流入しはじめ、定着するようになった。」と。

グローバルな視点からみると、世界は多様なローカル(地域)の集まりである。日本もまた同様。私たち人間はどんなに小規模でも、充実したコミュニティなくしては生きられない。他言語を学ぶとは、その言語が流通するコミュニティの生き様を知り共生すること、これが「グローカル」ということではないか。地域貢献も、そんなコミュニティづくりに関わることだと思った。

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第1回多言語レシテーション大会にあたって

外国語学部長 鈴木薫

グローバルコミュニケーション学科の第1回多言語レシテーション大会が開催されることとなりました。学内のスピーチコンテストは、2004年にグローバルコミュニケーション学科に改組される前のスペイン語学科の時代には、「静岡県スペイン語弁論大会」として、他大学のスペイン語学習者も参加できるオープン型のスピーチコンテストとして実施されてきた歴史があります。グローバルコミュニケーション学科は、2012年にカリキュラムが大幅に改定され、スペイン語に、韓国語、中国語、ブラジル語(ポルトガル語)を加え、全部で4カ国語が学べる学科に成長しました。そこで、4言語を学習している学生に発表の機会を提供するため「多言語」レシテーション大会が企画され、実施されることになったわけです。

スピーチコンテストは、目標を設定することにより、学生のモチベーションを高めることが目的の一つです。4言語を学ぶ学生が日頃の学習の成果を余すところなく披露し、他の学生に良い刺激を与えることを期待しています。

なお、このレシテーション大会は1984年に創設された外国語学部の30周年記念事業の一環でもあります。今までの実績を基に、これからも外国語学部の持っているポテンシャルを最大限生かせるように努力したいと考えているところです。

では、参加学生諸君の健闘を祈ります。