プリンタの寿命
ここでは、これまでの「経験」からプリンタの寿命と壊れる原因について触れます。(ネットで聞きかじった情報ではありません)
1.使わないと壊れやすい
長い間(1週間~数か月)プリンタを使わないと、プリンタヘッドのノズル(インク吹き出し穴)のインクが固まって詰まってしまう事が良くあります。この場合、印刷しても色がおかしかったり、不要な線が出たりします。改善するまでヘッドクリーニングを繰り返す事で目詰まりを解消します。
ヘッドクリーニングで解消しなかったなら、メーカー修理に出す事になります。費用はメーカー、機種によって差がありますが、プリンタ本体の買換えとあまり違わないほどに高額なので気を付けましょう。
プリンタを長持ちさせるためには、毎日電源を入れるくらいがいいでしょう。電源を入れるとしばらくカタカタと音がする事があります。あるいは印刷開始まで少し時間がかかる事があります。この間に、プリンタはセルフチェックやヘッドクリーニングをします。ヘッドクリーニングではインクを消費するので、「印刷しなくても電源を入れるだけでインクは減る」という理屈になります。しかし、インクを使わないとノズルが詰まるので、プリンタの延命にはインクの消費は必要なんだと理解する必要があります。インクを節約したくてずっと電源を入れずにおくとプリンタを失うことになり、とっても不経済です。
2.失敗して壊した!
この60からのパソコン倶楽部では、プリンタが壊れた原因の一番多いものが、インク交換の失敗です。
丁寧にゆっくり交換し過ぎて、プリンタ内部にインクをこぼしてしまい、清掃できずに利用断念。
まだ残っているインクをついでに交換して、プリンタ内部にインクをこぼしてしまい、清掃できずに利用断念。
違うインクを取り付けてプリンタを壊してしまった。これはプリンタを買い替えた時に余ったインクを捨てずに持っていて、それを誤って買い替えた新しいプリンタに取り付けてしまった事故でした。
不適切な紙を使って紙詰まりを起こし、プリンタ内部から紙を取り出せなくなって利用断念。最近のプリンタは家庭で分解できないので指やピンセットが届かない紙詰まりはメーカー修理が必要になります。
特に紙詰まりは一番もったいない壊し方です。一度印刷した紙を裏返して再利用、チラシの裏、柔らかすぎる紙、折り目の付いた紙、ハサミで大きさを整えた紙、を利用して紙詰まりを起こした例があります。印刷用紙は一枚 0.5円~1円程度ですから、紙をケチってもせいぜい数百円の節約です。失敗してプリンタを壊せば1万円の出費です。こんな危険な節約はやめましょう。
3.ゴム部品の経年劣化
紙送りのゴム・ローラーが硬くなって、紙をうまく送ることができなくなるケースがありました。丁寧に使っていて残念な事ではありますが10年も超えて使っていたプリンタなので、仕方のない事です。買ってから10年も経っていると部品在庫がないのでメーカーの修理も出来ない事が普通です。
4.廃インクタンク/廃インクパッドの交換時期
ヘッドクリーニング等で印刷せずに吹き出させたインクは廃インクタンクか廃インクパッドに吸収させるようになっています。一定の時期、一定枚数を印刷すると、この廃インクタンク/廃インクパッドの交換が必要になります。それがいつなのか、何枚印刷するとそうなるのか、メーカーと機種によって違いがあるようです。またメーカーはこれを説明していません。
すべてのプリンタは印刷した枚数を記録しています。
以前使っていたエプソンのプリンタは2万枚で印刷不可となり、廃インクパッドを交換しない限り一枚も印刷できなくなりました。
現在使っているbrotherのDCP-J957Nは、設定内容リストを印刷して見ると「トータル印字枚数:48608」となっています。いよいよ5万枚に近づいてきました。
一般の家庭ではプリンタの印刷枚数は年間数百枚程度でしょうから、この廃インクタンク/廃インクパッドの交換時期はあまり関係はないでしょう。
5.電源を切らないとインクが詰まらない
機種にも拠りますが、電源を入れっぱなしにしておくと、一定時間動作しないとプリンタは節電の為のスリープ状態になります。この時の消費電力は待機電力分だけになります。さらに長時間、あるいは数日そのままにしておくと、突然ガタゴトとプリンタが勝手に動く音がします。プリンタがヘッドクリーニングとセルフチェックを行っているのです。この時のヘッドクリーニングはヘッドの目詰まりの時におこなうクリーニングよりも短時間なので、おそらく予防的に少しだけインクを吹き出しているのでしょう。
このように、電源を入れっぱなしにしておくと、プリンタが勝手にメンテナンスをしてくれるので、プリンタを使わないからヘッドの目詰まりが起きる事を減らせるかもしれません。
当然ヘッドクリーニングするとインクは減るのですが、プリンタを買い替えるよりはずっと安上がりなのでインク代は気にしない方がよいでしょう。