無線LAN 測定・計測用アプリケーション・デバイス
ロボットの動作で無線を使用する際に使いそうな、便利なアプリケーションやデバイスの紹介です。(最終更新日:2012/06/05)
【注意】 RoboCupや、ロボコン、ロボットの展示会などで実際に使用した個人的な感想などを記載しております。
内容については責任を持てませんので予めご了承ください。
Windowsアプリケーション(フリー)
Windowsアプリケーション(フリー)
inSSIDer(フリーソフト)
inSSIDer(フリーソフト)
- 「Wi-Spy 2.4x/Wi-Spy DBx」を発売しているMetaGeekからリリースされているフリーソフト
- http://www.metageek.net/products/inssider/
- NetStumblerよりも使いやすく、Windows7なででも仕様出来るのでNetStumblerより良いです。
- NetStumblerに慣れた人だと、インターフェースがシンプルになり過ぎかも。
- 「無線LAN専用」なので、無線LAN以外の「Bluetooth」や「ZigBee」、「電子レンジ」などによる通信障害は認識出来ません。
- NetaGeetをインストールしたノートパソコンの無線LANが、2.4GHz(IEEE802.11b/g/n)にしか対応してなければ、5GHz(IEEE802.11a/n)のチャンネルは判別出来ません。
- さらに、5GHzのチャンネルが使えるノートパソコンでも、古い機種では最近使えるようになったチャンネル(W56: 100~140ch)などは判別出来ません。
- この場合には、比較的新しいUSBタイプの無線LANを使用することで、多くのチャンネルを見る事が出来ます。
- (どんなチャンネルが使えるかとはこちらを参照してください:ロボットで使いそうな無線)
- 参考
- 「お教えします! Wi-Fiルーター高速化のコツ」(日経トレンディネット 2012/04/24)
- 「無線LANが不安定な原因「チャンネル干渉」を調べるのに役立つフリーソフト「inSSIDer」」 (GIGAZINE 2010/09/03)
- 「『InSSIDer』でワイヤレスネットワークを探し出せっ!」(lifehacker 2008/10/14)
NetStumbler(フリーソフト)
NetStumbler(フリーソフト)
- ダウンロードサイト(英語サイト):http://www.netstumbler.com/
- 日本語化するパッチなどもあります。
- ノートパソコンに内蔵された無線LANデバイスで、電波強度を測定する無料のアプリケーションです。
- 下手な商用アプリより使えます!
- 動作環境
- Windows XP、Windows2000で動作します。
- Windows Vista では動作しません。
- Windows 7(32bit、64bit)では動作しませんが、「Virtual PC(XP Mode)」で動作を確認しました。
- ただし、ノートパソコン(VAIO Type Z:VPCZ1、Windows 7、64bit)のチップセット内蔵無線デバイスでは認識しませんでしたが、外付けの「USB接続タイプ」を認識させることで動作が可能でした。
- 無線LANのデバイスが2.4GHz(IEEE802.11b/g/n)、5GHz(IEEE802.11a/n、W52、W53、W56)などに対応していれば、対応している周波数のチャンネルスキャンが可能です。
- デバイス自体がハードウェアレベルで、2.4GHzでも「IEEE802.11n」や、5GHz帯域や、5GHz帯域でもW56など、それぞれに対応をしていなければ、アプリ側で認識してくれない場合があるので、ハードウェアデバイスは最新のUSBタイプを用意した方が良いです。
Windowsアプリケーション(商用)
Windowsアプリケーション(商用)
以下は専用のスペアナではなく、ノートパソコンなどで簡単に利用可能なデバイス類の紹介です。
※ 専用の機械は高額(100万円以上)なものが多いですが、最近は安価(数十万円)のもの登場しているので、借りる機会が有れば評価します。
Airmagnet製品群
Airmagnet製品群
AirMagnet Spectrum XT (商用ソフト/専用デバイス)(USBタイプ)
AirMagnet Spectrum XT (商用ソフト/専用デバイス)(USBタイプ)
- インターフェース:USB
- OS:Windows XP、Vista、Windows 7(32bit、64bitも対応の様子)
- 価格:定価398,000円(2011年2月現在)
- 日本国内発売元:東陽テクニカ
- 解説:
- AirMgnet社が計測機器会社「FLUKE社」の傘下に入り、現在はFULKE社の「AirMgnetブランド」になっているそうです。
- この製品は、AirMgnet社が独自に開発したため、旧製品とはインターフェースがかなり変わっていました。
- 旧製品(Curd-Bus版)はCognio社(現在シスコ社傘下)からAirMgnet社へのOEM供給。
- ZigBeeも認識機器の対応したらしいです。
- 具体的な資料はUSサイトの方が充実してます(2011年1月時点)(US AirMgnetサイト)
- 本体サイズは写真でみるよりも大きい印象です。
- 以下は以前に10分程度触った時の感想です(2011年5月現在)
- 現行版はソフトウェアが洗練されていおらず、ユーザーインターフェースが使いづらいです。
- スキャンスピードがCurd-Bus版と比較すると遅い様子でした(詳細仕様不明)
- CardBus版と比べると明らかに使いにくいので、CardBus版があるならわざわざ購入の必要は無く、新規購入の検討をするなら中古のCardBusがあるノートパソコンを探して、シスコ版のCurdBus版の購入をお勧めします
※ AirMagnet社 Webより
AirMagnet Spectrum Analyzer (Curd-Busタイプ)
AirMagnet Spectrum Analyzer (Curd-Busタイプ)
- Curd-Bus タイプは東陽テクニカからは2010年12月で販売終了しましたが、シスコ版は引き続き販売中(Cisco Spectrum Expert)
- ノートパソコンで2.4Ghz、5GHz帯域の電波の可視化が可能なこの価格帯(100万円以下)では便利なツール。
- 無線LAN以外にも、2.4GHz帯域を利用したBluetoothや電子レンジ、コードレス電話などの特定が可能です。
- 利点:
- 無線LAN、Buletooth、コードレス電話などを自動判別機能搭載。
- ZigBeeの自動判別は(Ver3.1系では)非対応ですが、波形を見たらわかります。
- 小型で持ち運びが容易です。
- 記録などが生データでの保存や画像データで保存が可能です。
- 国内・海外の5GHz帯域(W52、W53、W56などなど)すべての無線LANの帯域を確認可能です。
- 無線LAN、Buletooth、コードレス電話などを自動判別機能搭載。
- 欠点:
- 専用PCカード(Card‐Bus)が必要なので、今どきのノートパソコンだと利用困難です。
- (中古のノートパソコンを購入して専用機器にするのも良いかと思います)
- 専用PCカード(Card‐Bus)が必要なので、今どきのノートパソコンだと利用困難です。
- 価格:約70万円 (シスコ版は約40万円)
- 日本国内発売元:東陽テクニカ
- 1か月単位からのリースでの利用もあり
- オリックスレンタリース(8~7万円/月)
- http://www.orixrentec.jp/cgi/tm/detail.cgi?id=322484&route=1
- レンタルされているソフトはVer3.1系 (2010年11月時点)、AirMag社の最終バージョンはVer3.2系
- シスコ版もあります(Cisco Spectrum Expert)
- もともとこの製品はCognio社からのOEM製品なので、シスコが本家。
- シスコ社がCognio社を買収したらしく(2007年9月)。
- シスコ版は約40万円以下と東陽テクニカ版よりも安価です。
- ただし、シスコ版を購入すると日本語マニュアルは付かないなようです(2010年時点)
- (AirMgnet版を東陽テクニカ社から購入するか、オリックスからレンタルすれば、日本語マニュアル付き)
- シスコ版は4.0系まで更新中?(2011年2月現在)
- もともとこの製品はCognio社からのOEM製品なので、シスコが本家。
※ AirMagnet社 Webより
NEC スペクトラムアナライザ SpeCat2 (USBタイプ)
NEC スペクトラムアナライザ SpeCat2 (USBタイプ)
- 『SpeCat2』をパソコンに接続 (USB 端子) するだけで、100kHz~3.0GHz帯の広帯域スペクトラムの測定・解析環境が構築出来る、小型軽量(約300g)なスペクトラムアナライザです。USBバスパワーで動作するので外部電源が不要。
- 主な機能
- 通常解析機能
- 無線LAN、ZigBee信号解析機能
- ゼロスパン解析機能(タイムドメイン解析)
- リアルタイム解析機能
- 特定小電力無線モニタ機能
- ポイント
- 小型で軽量
- 100kHz~3.0GHz の広帯域スペクトラムの測定が可能(アンテナは2種類あり、周波数帯域により変更必要)
- リアルタイムスペクトラム測定機能を備えたスペクトラムアナライザ
- 利点:
- AirMagnet Spectrum Analyzer程ではないですがそこそこ使える製品でした。
- 測定帯域が広いので、ラジコン用(27MHz/40MHz)、800MHz、1.2GHz、2.4GHz帯域などの測定可能です。
- 但し、2.4GHz帯域についてはAirMagnet Spectrum Analyzerが有れば不要。
- USBのバスパワーで動作し電源不要。(でも、本体はちょっと大きい)
- AirMagnet Spectrum Analyzer程ではないですがそこそこ使える製品でした。
- 欠点(感想):
- 測定帯域によりアンテナを交換する必要が有ります。
- 一度に測定できる帯域が広くないのと、スキャンスピードが速くないので、Buletoothの特定などは困難でした。
- 専用アプリの設定やGUIの設計思想が「エンジニア思考が強く」AriMagnetに比べ、全体的なユーザーインターフェースが素人に分かりづらいです。
- 但し、一度わかる人に設定してもらって、特定の帯域と特定の用途に使うだけであれば問題なく使えると思います。
- (全体的にソフトウェアのユーザーインターフェースの作りは親切で無いです)
- バージョンが上がって、波形が3D表示も可能になったけど見にくい!
- 価格:40万円
- 製造元:NECエンジニアリング株式会社
- 購入先:東陽テクニカなど http://www.toyo.co.jp/pendulum/specat/
※ 東陽テクニカ社 Webより
Wi-Spy 2.4x/Wi-Spy DBx
Wi-Spy 2.4x/Wi-Spy DBx
- ノートパソコンで2.4Ghz、5GHz帯域の電波の可視化が可能なデバイスとアプリケーション
- ポイント:
- 定常的に、同一周波数帯域で電波が出ている測定であれば使える
- 電波の発信対象の位置が移動していたり、無線端末の位置特定のために、Wi-SpyのPCを移動して測定する利用法は困難
- 利点:
- 安価であること
- USBのバスパワーで動作し電源不要
- 欠点(感想):
- AirMagnet Spectrum Analyzerに比べ使い勝手が非常に良くないです。
- 一度に測定可能な周波数の幅が非常に狭い(5~10MHz ぐらい?)
- 5~10MHzのスキャンを連続的に行っているために、Bluetoothなどの高速にホッピングするタイプはスキャンすることが困難だと思われます。
- スキャンスピードが遅い。
- Bluetoothの特定は困難。
- AirMagnet Spectrum Analyzerであれば、測定した時点での「波形」で電波を発する機器の特定が可能ですが、測定対象を特定するのに時系列で点群を打って測定対象を特定する方法を取っている。
- 測定中のPCが移動している場合や、無線の発信源が移動しているような場合だと、発信源の特定が困難。
- ソフトウェアのバージョンがVer4系がリリースされましたが、使い勝手は改善されてません(2010/9 時点)
- Ver4系がさらにバージョンアップされらしく「Bluetoothも認識可能」とうたってますが、サンプル画像を見るかぎりかなり分かり分かりづらい(2011/1 時点)
- 価格:2~5万円
- 2.4GHz帯域のみ測定可能機種 2万円ぐらい
- 2.4GHz/5GHz両方の帯域が測定可能機種 5万円ぐらい
- 日本国内発売元:アイ・ビー・エス・ジャパン
- 参考:
NTT-AT 無線LAN構築用スペクトラムアナライザ 「SSA-100」
- 特徴
- 広く利用されている2.4GHz帯の無線LAN方式とIEEE802.11j規格を含む5GHz帯の電波利用状況を手軽に確認できる安価なソフトウェアスペクトラムアナライザ。
- 従来では容易に確認することができなかった無線LAN以外の干渉波を視覚的に確認し、最適なチャネルを設定することで、より品質の高い無線LANのネットワーク構築が可能
- 対応OS:Windows XP、Vista (Windows7は未対応の様子、32Bit版のみの様子)
- 価格:131,250円(税抜:125,000円)
- インターフェース:CardBus
- 販売元:NTT-AT
- http://www.ntt-at.co.jp/page.jsp?id=1793&content_id=874
- 2010年6月9日
- 電波の"見える化"を実現する無線LAN構築ツール「簡易ソフトウェアスペクトラムアナライザ SSA-100」の販売を開始
- http://www.ntt-at.co.jp/news/2010/detail/release100609/
- 感想:
- まだ使ったことない無いので詳細は分かりません
- Webの説明を読む限り、各電波特性の知識があれば、これで十分かも
- Bluetoothの波形なども認識できそう
- AirMangetの機能削減版(廉価版)といったイメージ
- ただし、安いだけにいろいろ便利そうな機能が無い
- CardBusが使えるPCがあるなら、Wi-Spyを買うよりこの機器を購入した方が良いかも
※ NTT-AT社 Webより
電波吸収材
電波吸収材
電磁シールド袋・テント・風呂敷(東陽テクニカ)
- ロボットのイベントの際に電源が落とせない機器(コー ドレスホンの親機など)に有効。
- 40dBの効果があるので、布のかけ方などにより発信機器の電波の飛散レベルを調整出来ます。1MHz~20GHzのシールド効果: 40dB以上(布一重)、60dB以上(布二重)
- 大は小を兼ねるので「シールド風呂敷」が便利でした
- 販売元:東陽テクニカ
- 以前は、布に金属粉?が織り込んでいて「酸化」防止用に「ジップロック」のような袋に保管する必要がありましたが、新しい製品は通常管理(袋に入れなくて良い)が出来るようになったようです。(2010年11月時点)
※ 東陽テクニカ社 Webより
電波吸収板(ニッタ株式会社)
- 2.4GHz帯電波吸収体(2.4GHz帯パターン電波吸収体)
- 加工が簡単なシート素材
- http://www.nitta.co.jp/product/index.html
- (2010年10月追記) 現在はRFID製品に特化しており、2.4GHz帯域製品は扱ってないようです
iPhone/Androidアプリ
iPhone/Androidアプリ
- Wifi Analyzer
- Android用アプリ
- 作成者のページ
- アンドロイド端末で簡単に無線LANの状況を可視化出来るので便利です。
- ただし、認識出来るのは無線LANのみなので、BluetoothやZigBeeなどは認識出来ません。
通信機器
通信機器
無線LANシートアンテナ
- 電波の飛散距離を平面的にすることを目的とした、無線LANのシートアンテナの製品です。
- デモなどでは、無線が劣悪な環境で、有線LAN化が困難な、iPadなどを用いる必要がある場合などに効果を発揮すると思います。
- メーカ―としては、電波をあまり無秩序に飛ばしたくないセキュリティ分野が想定されているようです。
- 開発元:セルクロス
- 販売元?:イトーキ
- http://www.itoki.jp/lansheet/index.html
- LANSheetは、無線LANの電波を二次元の面(シート)に封じ込める新しい発想のLANシステムです。
- http://www.itoki.jp/lansheet/index.html
※ イトーキ社Webより
コンテック社製 組込み用無線LANデバイス
- http://www.contec.co.jp/product/special/flexlan/embedded_lineup.htm
- 海外の認証を取得済みの機種もあります。
- このモデルは数十カ国対応で、その国で利用可能な周波数設定が可能です
- 型番の最後に「-U」がつくと海外モデルです
- FX-DS540-APDL-NR5-U
- FX-DS540-APDL-U
- FX-DS540-APDL(AF)-U
- オプションで「5GHz専用指向性アンテナ」があります
- コンテックが特定の顧客向けに特注で作った製品で、在庫限り(もうないっぽい)
- FX-ANT-A10
- 海外の認証を取得済みの機種もあります。