研究開発用のロボットを設計するうえでの重要なバッテリについての解説です。
研究開発用で使われるバッテリには以下が多いです
- 鉛蓄電池
- Wikipedia
- 概要:
- 安価であるが重量密度が高く、重量が重くなる
- 大電流を流せるので駆動系に向いている
- サイズ・容量の選択肢は多い。
- コスト:
- 秋葉(秋月電子)なら1000(6V 4Ah)~10000円(12V 17Ah)ぐらい
- 充電器は数千円程度
- 運用:
- 1年ぐらいほったらかしだと「過放電」(上がる)ので半年に一度ぐらい充電必要
- 内部に「硫酸」を使用しているため、航空機に積んで海外に運搬するのが大変
- ニカド電池(ニッケル・カドニウム電池)
- Wikipedia
- 概要:
- 一般の家電量販店に流通しているは「単3型」ぐらいで容量が少ない
- 大電流を流しやすいので駆動系でも使える
- 比較的安価であるが、容積に対する電源容量がニッケル水素やリチウムポリマに比べ低いので、最近は製品自体が減ってきている。現状では、売ってないのと性能的に選択す意味があまりない。
- 特注でセルを組んでくれる会社もあるけど結構高い(十万円単位)。
- 組電池を自作も出来るけど大容量の半田ごてと高度なスキルが必要で、失敗すると最悪バッテリが 燃えるの注意が必要。
- コスト:
- 「ラジコン用パック」(7.2V 2~3Ah、単2×6本(セル))が選択肢も多く、平均2000~3000円ぐらいでお手軽
- 充電器は1000~1万円ぐらいまで(ニッケル水素と同じ充電器)
- 運用:
- 「メモリ効果」があるので、定期的(又は毎回)放電してから充電する必要がある
- 海外へ運搬の際には「機内持ち込み」(「預け荷物」はダメらしい)。
- 検査でなんか言われたら「ホビー用です」と、言うとだいたいOK。
- ニッケル水素電池
- Wikipedia
- 概要:
- ニカド電池よりも容量密度が高い。
- 一般の家電量販店に流通しているは「単3型」ぐらいで容量が少ない
- 最近のニッケル水素電池は大電流を流しやすいので駆動系でも使える
- ラジコン用のバッテリなどでは主流となっている
- 特注でセルを組んでくれる会社もあるけど結構高い。組電池を自作も出来るけど大容量の半田ごてと高度なスキルが必要で、失敗すると最悪バッテリが 燃えるの注意が必要。
- コスト:
- 「ラジコン用パック」(7.2V 3~4Ah、単2×6本(セル))が選択肢も多く、平均3000~5000円ぐらいでお手軽
- 充電器は1000~1万円ぐらいまで(ニッカド電池と同じ充電器)
- 運用:
- ニカド電池ほどではないが「メモリ効果」がある
- 海外へ運搬の際には「機内持ち込み」(「預け荷物」はダメらしい)。
- 検査でなんか言われたら「ホビー用です」 と、言うとだいたいOK。
- 特注でセルを組んでくれる会社もあるけど結構高い(十万円単位)。
- 組電池を自作も出来るけど大容量の半田ごてと高度なスキルが必要で、失敗すると最悪バッテリが 燃えるの注意が必要。
- リチウムイオン、リチウムポリマ系電池
バッテリを海外に運ぶ
- 飛行機でバッテリを運ぶ場合は「航空会社」「航空会社のチェックインカウンターの担当者」「空港の担当官」などなど、みんなそれぞれ言う事が人により違います!(同じ会社や、同じ会社の担当者などなど)
- 文句を言われ「飛行機に積めない」と言われたらかなり運が悪いです。ただ、備えがあれば「交渉」で回避出来るので「備え」をしましょう。
- 事例(1)
- 中国
- ラジコン用ニッケル水素バッテリ
- 入国は日本でチェックだったのでスルーだったけど、帰りの中国のセキュリティチェックで搭載拒否され没収(50本ちかく)
- 北京オリンピック直前だったのでセキュリティレベルが激しく厳しかったことが要因と思われる。
- 事例(2)
- 日本国内便
- ニッケル水素
- 箱にシリアルナンバーとして「9」と大きく記載していたら、受け取り拒否された
- 航空荷物には、危険物を示すランクが数字と記号で「1~9」まであります
- 箱に不用意に「数字」を記載すると「危険物」とみなされ拒否・または特別料金を請求される場合があります。
- 参照:ANA Carg 「危険物の分類と品目について」