&topicpath(notop)
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*3. フライト規定
**3.1 飛行前の準備
****TeamSpeak3での部屋移動
フライト(チーム)ごとに各部屋に移動する。フライト間の通信は、前記したささやき機能を使用すること。
****TARSを使用する場合
TARSプラグインを使用する場合は、各フライトの周波数およびフライト間で使用する周波数を確認もしくは指定すること。周波数についてはすべてのメンバーに周知させる必要がある。
&font(red){TARSを使用する場合は、部屋移動する必要はありません。}
****無線チェック
フライトリーダーは部屋に入室後、各フライトリーダーとチェックを行い正常に通信(ボイスチャット)が出来るか確認すること。
****シミュレーターの起動
各メンバーの準備が整いしだい、ホストはサーバーを起動する。
クライアント側は、サーバー入室後速やかに指定されたポジションへ移動する。
ホストはすべてのメンバーの入室を確認し、一時停止を解除する。
なお不測のトラブルが発生した場合は速やかに報告すること。
この場合先に一時停止を解除するかどうかはホストが判断する。
**3.2 フライトコミュニケーション
***3.2.1 基本定義
-1フライト最大4機で編成される。各フライトにはHawg(ホーグ)Pig(ピッグ)など個別のコールサインが付く。
-フライトには#1(一番機・リーダー)から順に#4(四番機)までのウイングマンが存在する。
***3.2.2 ディレクティブコール
ウイングマンやフライトに何をするか伝達・命令する通信をディレクティブコールと呼ぶ。混線や混乱を避けるため、ディレクティブコールでは”発信者・送信先”、"指令・伝達”、"説明”の3要素を使い通信する。
****発信者・送信先
ディレクティブコールでは、まず発信者と送信先をコールする。送信先として指定された者は、呼びかけに対して返信を行うこと。送信先が複数または全体に及ぶ場合は、続けて指令を伝える。
例:同一フライト内
&font(red){#1:} #2, #1 「#2、こちら#1」
&font(blue){#2:} #2 「#2どうぞ」
例:フライト間
&font(red){#Hawg1:} Pig1,Hawg1 「ピッグ1、こちらホーグ1」
&font(blue){#Pig1:} Pig1 「こちらピッグ1どうぞ」
&font(red){#Hawg1:} 「ホーグフライト、30度左旋回を行い方位090に進路変更する」
&font(red){#Hawg1:} 「ホーグ1より全機へ、****」
注:DCSのシステム上、マルチプレイ時では同じコールサインの2番機を設定できないため、2番機以降はHawg2-1、3-1・・・と表示される。現状このような制約があるため、フライトごとに別のコールサインを使用するのが望ましい。また2番機以降はHawg2-1(ホーグツーワン)とコールせずHawg2(ホーグツー)とコールすること。
**** 指令・伝達
なるべく簡潔に分かりやすく伝えるよう努力すること。
**** 説明
追加情報がある場合、説明を加える。
**** 返答
通信を受けた者は必ず返答を行うこと。
&font(b,i){フライト内での返答}
リーダーがフライト内に向け指令を出した場合、フライトナンバー順に返答を行う。
例:
&font(red){#1:}「ホーグフライト、30度左旋回を行い方位090に進路変更する」
&font(blue){#2:}「#2、了解」
&font(green){#3:}「#3、了解」
&font(){#4:}「#4、了解」
もし途中で返答がない場合、リーダーは再度確認すること。
&font(blue){#2:}「#2、了解」
&font(green){#3:}「・・・・・・」
&font(red){#1:}「#3、返答がない。再度送れ」
&font(green){#3:}「#1、こちら#3、再度オーダーを要求します」
&font(red){#1:}「30度左旋回・・・」
&font(green){#3:}「#3、了解」
&font(){#4:}「#4、了解」
&font(b,i){フライト、または全体での返答}
フライト宛、もしくは全メンバーに指令を出した場合、返答はフライトリーダーが行い、返答する順番はTS3のルームナンバーが若い順とする。
例:
&font(red){#Hawg1:}「フライトこちらHawg1、これより攻撃を開始する」
&font(blue){#Pig1:}「Pig1、了解」
&font(green){#Colt1:}「Colt1、了解」
**3.2.3 インフォメーションコール
個々のパイロットが得た情報などを各機へ伝達する通信をインフォメーションコールと呼ぶ。
例:
&font(blue){#2:}「ツー、マッドスパイク、4時方向」(2番機、4時方向から地上レーダー探知)
&font(green){#3:}「スリー、ライフル」(3番機、マーベリック発射)
この場合、一方的に送信するため特に返信の必要はない。ただしリーダーは、それが重要かどうかを判断し状況によっては、より詳細に確認する必要がある。
**3.3 スタートアップ・タキシー
***3.3.1 スタートアップ
****無線チェック
&font(b,i){特にTARSを使用している場合}
バッテリーを起動し無線の電源を入れる。
ブリーフィングにて確認・指定された周波数に設定する。
(フライト内の通信は基本的にUHFを使用し、フライト間の通信はAMを使用する)
APUを起動しインバータースイッチを入れたら、フライトリーダーは各機に対し無線チェックを行う。
&font(red){#1:}「フライト、ラジオチェック」
&font(blue){#2}(&font(green){#3}・#4):「#2、感度良好」
****管制塔への連絡
フライトリーダーは管制塔からエンジン始動許可をもらう。なおマルチプレイでは2番機以降もHawg2-1のように割り当てられるが、ここでは一つのフライトチームとして扱うため、連絡はフライトリーダーのみとする。
許可が出たらフライトリーダーはウイングマンへ速やかにその旨を伝える。
また、風の情報をメモしておくこと。
****ランプスタート
エンジンスタートを行う。スタートアップの手順はマニュアルを参照のこと。また始動中は、航空等のスイッチをFLASH(点滅)ポジションにあわせ周囲への警告を行うように。(デフォルト左Ctrl + P にて灯火)
****データリンクの設定
TAD画面よりNET設定を行う。OWN IDはそれぞれのフライトナンバー、GRP IDはフライト間で調整を行うこと。
****ハードデッキ
必要な場合ハードデッキを設定する。
ハードデッキとは飛行する最低高度のこと。
UFCから指定された高度をALT ALERTに入力する。
****機外灯設定
各システムが起動したら、航空灯をFLASH(点滅)からSTEADY(点灯)へと切り替え、アンチコリジョンライト(衝突防止灯)を点滅させる。
夜間など必要な場合においてフォーメーションライトを点灯させる。
&font(red){注意:タキシングライトはタキシングを行う直前まで点灯しないこと。}
****準備完了
準備が完了したら、リーダーおよび各機は始動が完了したことをコールする。
&font(red){#1:}「#1、レディー」
&font(blue){#2}(&font(green){#3}・#4):「#2、レディー」
フライトリーダーはメンバー全員の確認を行い、準備が整いしだい各フライトへコールする。
&font(red){#Hawg1:}「ホーグフライト、タキシーレディー」
***3.3.2 タキシング
****管制塔へ連絡
フライトリーダーはATCにタキシー許可をもらう。許可が出たら速やかにウイングマンへその旨を伝え、タキシングライトを点灯しタキシングを開始する。
注:タキシー許可においても、基本的にフライトリーダーがATCと通信し、ウイングマンが個別に許可をもらわないこと。
****タキシングスピード
タキシング中は対地速度20ktsを超えないように注意すること。
****タキシング間隔
タキシング間隔は150フィート(航空機2機分の長さ)以上を保つように。雨や雪での最小間隔は、300フィート(航空機4機分の長さ)となる。
****安全性
タキシングは時間がかかるもの。特にA-10では誘導路から外れるとすぐにスタックし動けなくなる。速度の出しすぎにはくれぐれも注意。誘導路をノロノロ進むほうがスタートアップを最初から行うより、よほど時間はかかりません。
**3.4 テイクオフ・フォーメーションテイクオフ
***3.4.1 離陸手順
****スタンディングテイクオフ
&font(b,i){滑走路上で一時停止を行う離陸}
+フライトリーダーは管制塔に離陸許可をもらう。
+許可が出たら滑走路へ進入。同時にフライトに無線連絡。
+一時停止してエンジンやシステムが問題なく動作しているか確認。
+フラップを1段(10度)下げる。
+問題が無ければブレーキをかけたままスロットルを80%まで上昇。
+エンジン関係の計器を注視し問題が無いことを確認。
+問題が無ければブレーキリリースしフルスロットルまで上げる。
+速度が70ktsを超えたらノーズホイールステアリングを切る。
+速度135ktsでピッチ角10度まで機首を上げる。
+そのままピッチ角を維持し、機体が上昇を始めたらランディングギアとフラップを上げる。
****ローリングテイクオフ
&font(b,i){一時停止を行わない離陸}
+各システムチェックは駐機場にて事前に行う。
+フライトリーダーは管制塔に離陸許可をもらう。
+許可が出たら滑走路へ進入。同時にフライトに無線連絡。
+そのままフルスロットルで加速し離陸する。
+二番機以降は前の機体との間隔に注意しながら続けて進入し離陸する。
***3.4.2 編隊離陸
+離陸を開始する前に、フライトリーダーは管制塔からの風の情報をウイングマンに伝える必要がある。始動許可時にメモしておいた情報を確認すると良い。
+フライトリーダーは管制塔に離陸許可をもらう。なお管制塔に連絡するのはリーダーのみとする。
+許可が出たら滑走路へ進入。リーダーは必ず風下側の滑走路に並ぶこと。例えばランウェイ36からの離陸で風が090からの場合、リーダーは滑走路の左側に進入するように。(下図参照)なお無風や正対時など風下側と判断できない場合は、どちらでも良いものとする。
+2番機から順に滑走路へ進入する。所定の位置についたらリーダーへコールを行うこと。
+一時停止してエンジンやシステムが問題なく動作しているか確認。
+フラップを1段(10度)下げる。
+問題が無ければブレーキをかけたままスロットルを80%まで上昇。
+エンジン関係の計器を注視し問題が無いことを確認。
+問題が無ければブレーキリリースしフルスロットルまで上げる。
+2番機以降は前の機体が動き出してから3秒遅れでブレーキリリースを行う。#1リリース→(3秒)→#2リリース→(3秒)→#3リリース・・・。天候不良で視界が悪い場合は10秒ディレイとする。
+速度が70ktsを超えたらノーズホイールステアリングを切る。
+速度135ktsでピッチ角10度まで機首を上げる。
+そのままピッチ角を維持し、機体が上昇を始めたらランディングギアとフラップを上げる。
+高度1500ftまではフルスロットルを維持すること。
+1500ftを超えたらリーダーはフォーメーションを組むため、スロットルを少し絞り、速度200kts以下を維持する。
&blankimg(takeoff.png)
***3.4.3 編隊離陸時における通信例
(滑走路進入許可)
&font(red){#1:}「ホーグフライト、アプローチランウェイ・風5m・方位090」
(滑走路進入)
&font(blue){#2}(&font(green){#3}・#4):「#2、インポジション」
&font(red){#1:}「フラップダウン・ブレーキセット・ランナップ」
(スロットルを80%まで上げる。問題が無ければ)
&font(blue){#2}(&font(green){#3}・#4):「#2、イングリーン」
(メンバー全員のコールを確認後)
&font(red){#1:}「スタンバイブレーキ・・・Hawg1、ローリング」
(前の機体が動き出してから3秒後)
&font(blue){#2}(&font(green){#3}・#4):「#2、ローリング」
(機体が上昇を始めたら)
&font(red){#1:}「Hawg1、エアボーン」(無線で全体に知らせること)
&font(blue){#2}(&font(green){#3}・#4):「ツー、エアボーン」(2番機以降はフライト内だけでよい)
***3.4.4 編隊離陸時における注意事項
滑走路に進入し所定の位置に付くとき、あまり前の機体に近づき過ぎないように。また前の機体(特にリーダーは)そのミッションのメンバー数に応じて窮屈にならないよう、余裕のあるポジションに付くこと。
ブレーキリリースが早い場合:
非常に危険な状況になる。前の機体を追い抜かないよう少しスロットルを絞ること。
2秒ディレイで離陸する目的は接触事故防止である。そのため十分な間隔を保って離陸するよう心がけたい。
**3.5 編隊飛行
***3.5.1 JOIN/REJOIN
特に指示がない場合、フライトリーダーは編隊を組むまで速度220kts以下を維持すること。
フライトナンバーの若い順に合流すること。
状況によってはフライトリーダーが個別に呼び出す場合もある。
***3.5.2 編隊飛行中の旋回
編隊飛行中では、通常、フライトリーダーはバンク角30度以上で旋回しないこと。
***3.5.3 機体位置の目安
&font(red,b){見栄えの良いポジションを検討中・・・}
2番機以降は一つ前の機体の翼端航空灯とパイロットを結ぶ直線上に自身を置くと良い。前の機体との距離は状況に合わせて前後する。近づきすぎて接触しないよう十分注意すること。
&blankimg(formation.png)
***3.5.4 フォーメーション
代表的なフォーメーションをいくつか
&bold(){ライトエシュロン / レフトエシュロン}
斜め一列に並ぶ隊形をエシュロンと呼ぶ。ライト(右)エシュロンは1番機の右後方、レフト(左)エシュロンは左後方へと並ぶ。
&blankimg(fom-Echelon.png)
&bold(){フィンガー}
手の指先のように並ぶ隊形をフィンガーと呼ぶ。
&blankimg(fom-Finger.png)
&bold(){デルタ(3機)}
三角形に並ぶ隊形をデルタと呼ぶ。
&blankimg(fom-Delta.png)
&bold(){ダイアモンド(4機)}
ひし形に並ぶ隊形をデルタと呼ぶ。
&blankimg(fom-Diamond.png)
&bold(){トレイル}
直線状に並ぶ隊形をトレイルと呼ぶ。密集して行う場合もあるが、通常は間隔をあける。
&blankimg(fom-trail.png,width=64,height=187)
&bold(){ウェッジ}
2機ずつに分かれる隊形をウェッジと呼ぶ。
&blankimg(fom-Wedge.png)