この度の訃報に接し、ただただ呆然としております。
筑波大学に在学中、よく父から「筑波大には内藤がいるだろう? 『内藤ひげだるま』って言うんだ。」という話を聞かされていました。父はもう他界しましたが、学生時代に、比較的仲の良い同級生だったようです。
私が初めて内藤先生にお会いしたのは、確か、学類の懇親会を兼ねた「スポーツ大会」でした。先生のほうから「ほう、君が坪川君のご子息か。」というように声をかけていただいたように記憶しています。とはいえ、先生は、私にとっては大教授でしたし、緊張してしまって、とても亡父のように親しい関係にはなれませんでした。
学部4年生の頃でしたか、一度だけ研究室にお邪魔したことがありました。そのとき、先生は「実は、脳に興味がある。ゾウリムシ個体間での情報のやり取りを調べていくことで、脳の神経ネットワークで細胞同士がどのように情報伝達しているのか、わかるんじゃないかと思ってね。」といったお話をされ、大変驚きました。「機能の本質を探るというのは、こういうことなんだ」と深い感銘を受けたことを、今でも鮮明に覚えています。
最後になりましたが、内藤先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
合掌
2020-06-29