健康づくり

生活リズム 注意しよう!!不眠が2週間以上続く場合は相談を

 大学生活のスタートは、大きな環境変化と自主的な慣れない履修選択や新たな友人関係の構築等思いのほか過重なストレスを受けています。このため、ストレス解消として知らぬ間に過食・夜遅くまでのゲームや友人との不適切な付き合い、過睡眠、反対に不眠等に陥りメリハリのない生活になることがあります。

 メリハリのない生活は、生体リズムを崩し、自律神経(栄養の吸収・体温調節・ホルモン分泌等)の失調がおこり、知らぬ間に健康を害し大学生活に支障をきたすことがあります。

 大学生活は、勉学を円滑に行い適切な生活習慣を身に着け社会人として自立するための第一歩として重要です。メリハリのある充実した学生生活を送りましょう。

不眠

 睡眠に関しては、成人のおよそ5人に1人が悩み、またその原因は数多くあります。

 大学生の不眠は、ストレスのほか、長期休暇中の不規則な生活などが考えられます。

 不眠の定義は、「睡眠時間の長さではなく、目覚めたときにだるさや眠気があり大学生活に支障をきたす状態」をいいます。

 「なかなか寝付けない場合」は、睡眠障害等のおそれがありますので相談してください。

 不眠を解消する最も有効な方法は、「生体リズムを正常化する」ことです。朝、起床時朝日を浴びて「体内時間」をリセットし、体に活動時間になったことを覚えさせる必要があります。

 昼夜逆転の生活では「朝日」を浴びるという最も大事なことができませんので、規則正しい生活を心がけましょう。

 その他に自分なりに心を体をリラックスさせる方法を身に着けましょう。例えば好きな音楽をゆったりと聞いたり、38〜39度のお湯にゆったり入浴するなどいろいろ工夫しましょう。

 それでも、不眠が続く場合は、気軽に健康相談室または健康管理センターに来てください

BMIと健康

○平成30年度の定期健康診断で男性の約20.2%、女性の約10.3%が、BMI(*)が24以上になっており、肥満傾向です。食べ過ぎや運動不足が大もとにある肥満は、そのままの生活を続けていると、高血圧や糖尿病、脂肪肝等の生活習慣病を引き起こします。また生活習慣病は年々若年化している傾向にあります。将来のためにも、大学生活の中で食生活を見直し、適度な運動を取り入れることが必要です。

*BMI(体格指数)=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)、22前後が標準で生活習慣病の有病率が少ないといわれています。

〈肥満の予防と改善~できることから実行してみましょう〉

・早食いは食べすぎにつながるので、ゆっくり噛んで腹八分目にする。

・エネルギーの取りすぎに直接つながる不必要な間食や夜食は控える。

・体脂肪を増加させる欠食やまとめ食いはしないようにする。

・品数を多くし、特に野菜はたっぷりと取るようにする。いろいろな食品をバランスよく食べることを心がける。

・夕食で余ったエネルギーは夜間、脂肪として蓄積されるので夕食は軽めに取る。

・太りにくい体質をつくるために適度な運動をする。

・ストレスがたまると過食につながることがあるので、自分に合った方法で気分転換することを心がける。

○反対に、実際は標準またはやせ型の体格であるにもかかわらず、もっとやせたいと願う人が少なくないですが、男性でも女性でも無理なダイエットをしていると栄養不足の状態となり、身体の抵抗力を弱めます。また著しいやせ型の体格の女性にしばしば無月経がみられることがあります。健康を維持し、正常な排卵が起こるためには身体の中にある程度の脂肪の蓄積が必要になります。

〈栄養不足にならないために〉

朝食は欠かさず食べる。

バランスのとれた食事をする。

栄養補助食品は食事の代役ではなく、補助剤なので栄養補助食品のみの食事は避ける。

*健康相談室、健康管理センターで自由に身長、体重、BMI、血圧を測定できます。気軽に来てください。

ストレスへの対処

 有意義で順調な大学生活にも、悩みや問題が起こることもあるでしょう。そのようなストレスが原因で、眠れない、何をするにもやる気がでない、学生生活を楽しめない、対人関係がうまくいかないなど様々な理由で生活リズムがくずれた時は、悩みを打ち明けられる相手があって、それを話すことで、意外に簡単に心の整理がつくこともあります。

 悩みの内容により、学生心理相談(臨床心理士)、ピアサポーター、教員(アドバイザー・オフィスアワー)、健康相談室、健康管理センターに相談することをお勧めします。他人の意見を聞いてみることは、心の健康を保つのに必要なことです。

 また、健康相談室、健康管理センターでは健康に関することだけでなく、生活上の困り事・悩み等の相談、学生心理相談の予約や専門施設の紹介等も行っていますので、利用してください。

VDT作業(visual display terminals)による心身の疲労の予防

 IT機器の急激な発展によって、レポート作成、研究等以外でも多くのIT機器を使用する機会が増えました。厚生労働省においても、こうしたVDT作業によって引き起こされる心身の不調を改善するために「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を作成し公表しています。是非インターネットで検索し自身の健康状態をこまめにチェックしてみましょう。VDT作業の疲労度を確認するチェック項目も公表されています。チェックし指導が必要と出た場合は、気軽に健康相談室または健康管理センターに相談に来てください。

※VDT作業による心身の不調

頸肩腕症候群 肩こり、首の痛み、頭痛、手足のしびれ、痛み等

眼の症状   ドライアイ、急激な視力低下、充血、痛み

精神的不調   気分が落ち込む、イライラする、だるい、やる気がでない等

独立行政法人 労働安全衛生総合研究所(JNIOSH)

 http://www.jniosh.go.jp

   パソコン利用のアクションチェックポイント参照

仲間からの圧力(ピア・プレッシャー)への対処

 これまでの友達付き合いの中で、仲間の勧めや雰囲気に押されて自分の意思と違う行動を取ってしまった経験はありませんか?

 大学生活がスタートすると、歓迎会が多数ありお酒の席に出る機会が多くなることでしょう。少し大人の気分になり勧められるままに、お酒やたばこに手をだすことがあるでしょう。「ちょっとまった。」あなたは20歳を超えていますか?お酒もたばこも20歳を過ぎてからです。また仲間等から強要されることを「ピア・プレッシャー」といいます。初めての体験・先輩たち等からの誘いを毅然と断るのには勇気がいりますよね。

 「ごめんなさい・飲めません」と断る勇気を持ちましょう。自分の健康を守るのはあなた自身です。しかし、そう簡単に断れないのが現状でしょう。全国の大学では、サークル・部活動の新入生歓迎行事として、アルコールを強要することがあり、毎年のように死者もでている現実があります。強要する側の意識改革が必要と考えています。困ったときには是非相談に来てください。お互いマナーを守った楽しい歓迎会にしましょう。万一、意識がなくなった場合は、すぐ救急車を呼びましょう。

 本校では、喫煙は喫煙コーナー以外は全面禁止です。受動喫煙に対して強い態度で指導しています。大学デビューが喫煙デビューにならないようにしましょう。

 また、ギャンブル(パチンコ等)賭博性の高い遊戯に、興味本位で仲間に誘われたからと興じるのはやめましょう。学生生活の本分は、学業と適切な仲間づくり、社会人としての社会性とマナーを身に付けることです。

 お酒・ギャンブル・違法危険薬物・処方箋薬の大量服薬等は脳内から「努力して初めて脳内から抽出される脳内物質」が容易に抽出されるため、ギャンブル等で味わった「興奮」を再現するために何度となく同じ場面を求めて、同じ行動を繰り返してしまいます。

 こうした症状が「依存症」です。自分だけで回復することは不可能です。「授業に出られなくなった・借金で困ってしまった」などがある場合は、早めに気軽に健康相談室または健康管理センターに相談に来てください。

異性交際(デートDV等)

 初めての一人暮らし、県外からの新入生も多いことでしょう。長く苦しかった受験生活や親等からの束縛から解放され、身近な異性との交遊も多くなることでしょう。

 適切な異性交際は、学生生活を潤いのある有意義なものとしてくれることでしょう。

 適切な異性交際とは、共に対等でお互いが充実した学生生活を継続できる関係の中で育まれるものです。2人でいるときはもちろん、他の友達等といるときにも楽しく充実し、他の仲間等との交遊時間も適度にある関係が望ましい距離感です。

 一方が相手の行動を監視したり、相手の交友関係等にまで制限を加える、相手の嫌がることを強要する、一方が一方的に「お前を愛しているから・お前が悪いから」と理由をつけて暴力をふるうなど相手の領域にまで踏み込んでしまう関係は対等ではありません。

 パートナーから踏み込まれた相手にとっては、不快で恐怖すら感じることがあります。「相手が怒るのは俺・私が悪い」と思い、行動すべてが相手に左右されてしまうことがあります。そんな不安を感じた場合は、気軽に健康相談室または健康管理センターへ相談に来てください。

 また、高知県青少年保護育成条例では18歳未満の未成年者に対しての不健全行為を禁止しています。大学生はこの条例では成人として扱われています。青少年の保護育成のため軽率な行動は厳に慎みましょう。気軽に健康相談室または健康管理センターに相談に来てください。

望まない妊娠・性感染症

 大学生の皆さんは、成長発達段階(Life stage)では、思春期も過ぎて身体的、社会的、精神的にバランスのとれた成人期へ向かっている時期です。しかし、まだ成熟した成人ではありません。

 今までは『愛していればセックスしてもいい』『個人的な問題だから…』と、単純に考えていたかもしれません。性はその関わり方によって、人間性を高められることもあれば、また相手を傷つけたり、自分が苦しんだり、自殺や犯罪の原因になったりすることがあります。性が人間同士の関係である以上、相手の権利や、立場、考え方、そして感情やプライドを尊重しあう…そんな付き合いができることが、大切なことです。

 性関係のリスクには、望まない妊娠と性感染症(STD)があります。自分自身がリスクを背負うだけでなく、恋人や体内に芽生えた生命の運命まで左右しかねません。

 ①自分の体や避妊やSTDに関心を持ってください。(正しい知識) ②不安や心配を一人で抱え込まないでください。(治療や対処方法があります) ③パートナーとは、避妊やSTDについて、何でも話せる関係をつくりましょう。

感染防止の原則

 ①特定のセックスパートナーだけにする。 ②出血や、傷ついたりする性行為はしない。 ③コンドームを使用する。(ピルはSTDの予防にはなりません。)☆性や身体についての心配や悩みは、気軽に健康相談室または健康管理センターに相談してください。

主な性感染症

 性器クラミジア感染症、HIV感染症(エイズ)、膣トリコモナス症、性器ヘルペス、淋菌感染症、性器カンジダ症、A型B型C型肝炎、毛ジラミ など症状がみられたら早期にパートナーと一緒に泌尿器科、産婦人科の受診をしてください。

専門相談機関:高知県思春期相談センターPRINK

場所:高知市小津町6-4   高知県立塩見記念青少年プラザ4F電話相談:【思春期相談】     088-873-0022     月~土13:00 ~ 18:30(祝日・年末年始は休み)     【妊娠の不安や女性の身体に関する相談】     088-824-1221     月~金13:00 ~ 18:30(祝日・年末年始は休み)     【産婦人科医・助産師等による個別相談】     予約制(電話相談の番号に電話)