筆者は桜腐葉土を「そのまま土として」使ってきました。「花たち」のページで紹介しているとおり、そのまま土として使って、種から育てても、花を咲かせるところまでできました。しかし、何年かやってみて、その「使い方」という点で失敗から学んだことがあるので、ここで共有したいと思います。
まず、植物が育つ基本的な仕組みについてです。
植物は、種の殻を破って、「根」と「子葉」を出します。植物は、基本的にこの二つ、「根」と「葉」によって育っていきます。
すごーく簡略化して言うと、「根」からは「水」と「養分」を取り入れ、「葉」からは「日光」を取り入れます。根から取り入れた「水と養分」は、葉の緑のやつによって「日光」を使って「光合成」をすることで、根から吸い上げた「水と養分」を自分の体に作り変えながら生長していくわけです。
「根」が水を吸えない場合、葉が頑張っても材料が足りないために植物は伸びていくことができません。
「葉」がなくなった場合、根から茎までは水や養分を吸い上げることができますが、「葉」が水と養分を自分のからだに作り変えてくれないので、この場合も伸びていくことができません。(根と茎だけの植物は、水をあげても、伸びはしませんが意外と瑞々しく生き延びます)
このあたりを踏まえて、腐葉土の使い方を見てみましょう。
筆者は腐葉土「だけ」で植物を育てていますが、種から「発芽」して、「ぐんぐん伸びる」までの間の育ちが悪いなー、ということに気づきました。
水をかけると、かけた水は土に浸透し、土を通して根に吸収されていきます。
しかし、自作腐葉土だけでは水はけがよくて水は下に落ちるため、根が水に届かず、なかなか伸びません。
根が伸びて鉢皿まで届くと、鉢皿にたまった水を吸うことができるようになり、どんどん伸びていきます。
このように、自作腐葉土「だけ」で育てようとすると、水はけが良すぎるという原因で、植物は水不足に悩むという現象が起きました。筆者は、対策として、ペットボトルから少しずつ水やりできるキャップを買ってきて、腐葉土にぶっ刺して根の水分補給をしていました。
また、当たり前のことではあるのですが、最初から大きな鉢で育てるのではなく、「根が鉢皿の水に届く程度の大きさの鉢」で育てることが大事なのだと学びました。小さな鉢(カップ)から始めて、徐々に大きな鉢に植え替えていく、というプロセスをたどれば、比較的早めに育ってくれるのではないかな、と思います。
腐葉土の「土化」が足りない、まだ枯れ葉のフレークのようにサラサラした状態だと、養分が足りないと思います。葉の色が薄く、枯れやすいことがありました。この辺はしっかり虫さんに仕事をしてもらうのがよいと思います。(去年の土をそのまま使っている鉢もあったりするので、連作障害というのもあるかも)
腐葉土は、ちゃんと小さな鉢(カップ)で培養土に混ぜて使いましょう。そうすることで、
1.水はけを抑えて土が保水し、小さなうちは生長を促進する
2.水はけを抑えて保水することで、腐葉土の栄養が行き渡る
3.培養土はたぶんちゃんと植物の栄養とか考えてるので安心
といったメリットが考えられます。…という、植物を育てる人には常識と言えることを、何年かかけて筆者は学びました(汗)。あと、肥料とかは好みでどうぞ(殴)。筆者はあくまで「落ち葉で花を咲かせたい!」というコンセプトでやっているので、そこはストイックに肥料もなしで頑張ります(殴)。
では、筆者のように「腐葉土のみ」で植物の栽培に挑戦してみたい、という場合はどうすればよいでしょうか。
まず、前述のようにペットボトルの「とんがり帽子」を使って、土の中に少しずつ給水するシステムを構築することです。根が鉢の底に達するまでは、これで生長を促進することができます。
↓こんな感じで給水してます
また、根が生長するまでは、小さな「紙製のポット」で育てるのもいいと思います。紙ポットはサイズも小さいので、土に保水力がなくても根に水が届きますし、根がポットを貫通したらそのまま大きめの鉢に植えてしまえばよい…というスグレモノです。来年度あたりはちょっと使ってみようと思っています。