クラウドコンピューティング(光の面)

投稿日: Apr 20, 2011 4:50:3 AM

雲のように、誰からも見えて、誰の頭上にも等しく存在する、そんなコンピューティング環境。こ れがクラウドコンピューティングの意味するところだとすれば、まさに今の中途半端な分散計算環境が持つ不便な点を一気に解決してくれるのでしょう。まあ、 これもよく言われることで特に目新しいものではありませんが、地道に自前のデータセンターを作ったり、綿密な需給バランスの予測の上で、詳細な計画を立て てシステム開発を行う、そういったことは、「足らなくなったらその分資源を買い足せば良い」で済むようになります。また、業務知識も一緒にシステム化され た既存のシステムを共同利用することもできます。すべての服をオーダーメードで揃えるようなことは必要なく、本当にその企業のコアになるところだけに力点 を置いた、いわば「勝負服」だけ丁寧に作り込めば良いのです。個人の視点で見ましょうか。自宅用のPC、会社の机の上の自分のPC、外を 出歩いているときの為のネットブックなどたくさんのPCの状態を常に最新に保ち、セキュリティの為のアップデートを欠かさない。これは必要なことなんです が、とても大変なことです。では、データを持ち歩くのはやめて、全部厳密に管理されたデータセンター上に置いておけばどうでしょう?ついでに、アプリケー ション、プログラム類も全部クラウド上に。そうすると、手元はiPadで済むでしょうか?残念ながら私の実験ではiPadだけでは無理でしたが、「データ を持たない」ことの自由さは、何事にも替えられないものです。実はこのWebサイト自体も、クラウドコンピューティング環境の上で作っています。サーバーの能力は?ストレージの容量は?負荷分散は?とかあまり気にせずに作ってしまっていますが、おそらくこの規模のSitesならば十分持ちこたえてくれるでしょう。持 たないことによってコストが下がり、可用性が高まる。また適切に配慮を行えば、セキュリティレベルもデータに対するガバナンスも高まる。それが分かってし まうと、じゃあ逆に何を持たないといけないんだろうか?と悩むほど、実は本当に所有しなくてはいけないものというのは、思ったほど多くないようです。

ここでo2uと言っているのは、OwnershipからUsershipですが、では全部「利用」に置き換えられるかというとどうもそうでは無いようです。