C33

・概要

初代C30型ローレル(LAUREL)は,1968年4月に発売となった.開発は日産によって行われ,開発中に日産とプリンス自動車が合併した.この車種の位置付けは,ブルーバード(510型)よりも上級とされた.法人需要が多く,ワゴンやバンの設定を有するセドリック(130型)とは違い,ワゴンやバンといったグレードを設定しない「ハイオーナーカー」として企画された.1970年6月に2ドアハードトップが追加され,これが日産初のピラーレスハードトップであった.

6代目C33型は,1988年12月に発表,翌年1月に発売となった.これが歴代最後の4ドアピラーレスハードトップである.1991年1月のマイナーチェンジ以降が後期である.販売は1993年1月までで,後継のC34型にモデルチェンジした.

高級志向の車種であるにも関わらず,車高が低く室内空間が犠牲となっており(筆者の個人的見解ではR32の4ドア車とあまり変わらない),室内が狭いという批判がある.これに関して後継のC34型では,デザインの最終段階で修正された経緯がある.

基本コンポーネンツをA31型セフィーロ(CEFIRO)と共用する.この年代以降のローレル/セフィーロ(FRのA31に限るが)においてはエンジン,駆動系は同世代のスカイライン,足周りは同世代のシルビアとほぼ共通であるため,様々な流用が可能である.

・エンジン

搭載エンジンはCA18i,RB20DE,RB20DET,RD28(ディーゼル)で,1991年11月にRB25DEが追加された.ちなみにCA18i,RD28搭載車には教習車仕様も存在する.

ドリフトで用いられるのはほぼRB20DETか,エンジン換装を行いRB25DETなどを搭載した車両である.基本的にR32スカイラインと共通のため,詳細はHCR32のページを参照のこと.

・駆動系

RB20DET搭載車はこの辺りもHCR32とほぼ共通である.HCR32のページを参照.デフに関しても例によって日産他車種のモノが流用できる.ファイナルギア比やミッションのギア比は違う可能性があるが,流用で調整できるので割愛.HNR32S13辺りのページにデフに関して詳しく記載されているので参考に.

・足周り

F:ストラット,R:マルチリンクの構成で,S13系とほぼ共通である.スタビ等は異なる可能性が高いがきちんと調べてはいない.ステアリングラックが異なり,S13系用よりもラックのトータル移動量はC33用の方が大きい(ただしステアリングはダル)と聞いたことがあるが,色々と調べてみても諸説ある.実際に並べて比較してみたいところである.ちなみにR32スカイラインにC33用ラックを流用すると切れ角(ラックのトータル移動量)アップが可能.

特筆すべきはブレーキで,サイドブレーキはS13他シルビア系がディスクなのに対し,C33始めローレル/セフィーロはインナードラム式である(もしかするとグレードで違う可能性も).キャリパーやローターも違うと思うが,日産ならば5穴化やブレーキ流用も簡単なので詳しくは調べていない.C33純正リアキャリパー+ローター+サイド周りを使えば4穴&片押しキャリパーのままS13系のインナードラム化ができる可能性があるが未確認である(需要はなさそうだが).

S13系用の車高調が流用できるが,もともとシルビアよりもショック全長が長いため,車高はあまり上げられない場合が多いので注意(筆者の場合特にフロントが顕著であった).

以上がS13系との違いや留意点であるが,正直なところ差はあってないようなレベルなので,詳しくはS13のページを参照.