対話の輪を広げる。
早稲田哲学カフェ
早稲田哲学カフェは、早稲田大学のインカレサークルです。
定期的に哲学対話を主催しています。
学生、社会人、どなたからもご参加をお待ちしております。
次回の哲学カフェのご案内
早稲田哲学カフェの対話の日程は早稲田哲学カフェのSNSをご覧になるか、
または、LINE公式アカウントまでお問い合わせください。
通常は下記の頻度でイベントを開催しております。
対面対話:月1回
オンライン対話:月1回
哲学カフェとは
1つのテーマについて、参加者全員で考えを深めていく場です。
自身の経験に基づいて言語化する場なので、哲学の専門知識は必要ありません。
私たち早稲田哲学カフェは、哲学対話の運営を行なっております。
最近の対話
第2回 本から始まるホントの対話
『ねじまき鳥クロニクル』
参加者の感想
今回の対話で印象的だったのは、内なる「ぐしゃぐしゃしたもの」についてのそれぞれの方の考えでした。とても抽象的な表現ではありますが、それぞれが自分の中の「ぐしゃぐしゃ」に心当たりがあるようでした。ある人にとってそれは七色の美しいものであり、ある人にとっては深い青色のようなもの。言語化できそうで、できないもの。
また、それを人に理解してほしいかどうかという話題でも盛り上がりました。理解されることで救済されることもあれば、最終的には理解されなくてもただ受け入れてもらえれば幸せだという人たちが多かったです。
本を土台にして対話をすることはあまりなかったですが、予想以上の満足度でまた参加したいと思いました!
第53回「幸せ」
参加者の感想
今回の対話では、幸せについて話し合いました。最初は、幸せはどんなときに訪れるかについて話に花が咲きました。自分の存在を肯定されたとき幸せに感じる、という他の参加者さんの言葉が特に印象に残っています。また、幸せは人と人の間で渡すことができるかという問いも生まれました。幸せはひとりの人間の内から湧いてくるもので、幸せのきっかけを作ることはできても、ひとそれぞれで幸せを他者からもらうことは難しく、他者のくれたきっかけを受けて、その状況の自らの解釈によって幸せを感じたり感じなかったりするという考えに至りました。
第52回「コミュニケーション」
参加者の感想
コミュニケーションの取り方は国、時代によって異なるという意見が出ました。「高いコミュニケーション能力」と一口に言っても、国や時代が違えば同じとは限らないので、絶対的なものではないと考えました。「言語によらないコミュニケーション」というテーマも今回の対話で出ました。表情やジェスチャー、声のトーンなどの要素は我々の体にしみこんでいるようなものであり、異なる文化の人と会話をするときに、なかなか相手に意識的に合わせられるものではないので、異文化交流の難しさの一つの原因かなと思いました。
対話の後半では、「コミュニケーションの目的のすれ違い」というテーマがあげられました。お互いが会話に求めることの違いが齟齬を生み出し、コミュニケーションは破綻する、と自分は最初に思いました。しかし、「お互いの話している内容が全くかみ合わないが、それでもなぜか話が盛り上がる年寄りたち」の例があげられ、コミュニケーションは目的ではなく、お互いのコミュニケーションをとろうとする姿勢こそが最重要ではないかと思うようになりました。
第51回「孤独」
参加者の感想
対話の冒頭、孤独とはどのような状態のことなのか各自の考えを共有していきましたが、興味深かったのは、孤独を感じるのは他人と繋がっているからこそなのだというある種の逆説的な考えです。つまり、基本的な人間関係をしっかり持ちつつ、一時的にそれが切れているような状態を指すということです。では、かりに人間が産まれてからずっと他人と繫がりを持たない場合には、孤独感はどうなっていたのだろう。そんな疑問にも至りました。
対話の後半は、ではいったい繋がりとは何なのかというトピックに移りましたが、不思議なことにいつの間にか愛とは何かという話になっていました。おそらく、孤独は単に状態を示すだけであり、もっと大事なことはどれほど愛のある人間関係を築けるのかということなのかもしれないと思いました。
第50回「はじまり」
参加者の感想
「はじまり」を取り上げることによって、「おわり」を認識しました。それがそもそも、「はじまり」が自己にもたらす影響を考えることに繋がりました。
更に、私達一人ひとりがどう、「はじまり」を認識するのか、社会が提供する「はじまり」とどう付き合うのか、これらの連想される問いが、そもそも私とは何かという疑問へと繋がりました。
これらの問いを自己に振りかけることによって、
再度、自分の精神の自由を感じることができた、素敵なひと時でした。
第49回 「出会いと別れ」
参加者の感想
今回のテーマ、出会いと別れでは、わたしの想像以上に人間にとってひととの関係が本質的なものであることを感じさせられました。
良い出会いで今の自分が成り立っていることへの感謝と、その出会いが運命、必然、偶然だったのか、と参加者全員で思いを巡らせることができました。運命だと思うことに救いを見出すひともいれば、流れに身を任せる人もいて。
一方、別れについては、別れの近づいてきていることを感じる時、突然の別れ、死という究極の別れについて話し合うことができました。この対話を通して、自分がどれだけひととの関わりのなかで生活しているかと身に染みて感じました。そして、哲学カフェんに参加するひとりひとりが大切なご縁なのだと痛感しました。これからの出会いも別れも人生の無常とだけれど素晴らしいものとして享受できればと思いました。