Twilight Struggle 上達Tips
Twilight Struggleは非常に奥深いゲーム。奥が深すぎて何から何まで書こうとするとたいへんな量になるので、重要な部分だけをピックアップして書くことにする。
※用語について
HL…ヘッドライン
AR…アクションラウンド(ターンの中の手番)
Twilight Struggleは非常に奥深いゲーム。奥が深すぎて何から何まで書こうとするとたいへんな量になるので、重要な部分だけをピックアップして書くことにする。
※用語について
HL…ヘッドライン
AR…アクションラウンド(ターンの中の手番)
軍事作戦値は、ソ連側の大きな得点源の1つになる。ターン1にデフコンを2に下げた後、AR1で即座にクーデターを行いデフコンを2に下げる事で、アメリカ側のクーデターを不可能にし、毎ターン終了時に2VPを獲得していくのが、ソ連側の定石である。(といっても、そう上手く事が運ぶ事は少ない。アメリカ側はそれを阻止するよう動く。)
この戦略は、ソ連側が中米・南米・アフリカの3地域の非係争地に影響力を配置していない事が前提条件。
中盤戦以降になると、
① 地域の優勢獲得のために非係争地を支配したい事が多くなる
② アメリカ側に、ヘッドラインでクーデターを行う事のできるカードが登場する
という2つの理由によって、この戦略はより難しくなっていく。いつこの戦略に見切りを付けて非係争地への進出を始めるかが、ソ連側の大きな分岐点となる。
ある程度慣れたプレイヤー同士であれば、常にデフコンは2に保たれているし、ターン終了やカード効果によってデフコンが上昇した場合、すぐにデフコンは2に下げられる。従って、ヨーロッパ・アジアでのクーデターを行える機会は殆どなく、この2地域は他と比べて支配が覆りにくい。
ターン3開始時:山札が尽き、捨札がリシャッフルされて新たな山札となる
ターン4開始時:中盤戦のカードが山札に加えられる
ターン7開始時:山札が尽き、捨札がリシャッフルされて新たな山札となる
ターン8開始時:終盤戦のカードが山札に加えられる
(殆どの場合、この通りに進む。但し、稀なケースだが、除外カードや、77:Ask Not What Your Country...や108:Our Man in Tehranなどで山札の進みが著しく早くなったり遅くなったりした場合、ターン7開始時に山札が尽きなかったり、ターン10開始時に山札が尽き、捨札がリシャッフルされて新たな山札となったりすることがある。考慮する必要はほぼない。)
この事は、以下を意味している。
① ターン1・2に捨札にされたカードは、ターン3~7に必ず登場する
② ターン3~6に捨札にされたカードは、ターン7~10までは少なくとも出ないし、以降全く出ない事もある。
③ ターン7以降に捨札にされたカードは、殆どの場合再登場しない。
この事から、相手側の強力なカードはターン3やターン7に宇宙送りにした方がよい。特にアメリカをプレイするときは、30:Decolonizationと33:De-Stalinizationの2枚の強力なソ連カードはなるべく保持してターン3以降に宇宙に送るようにしたい。
山札はターン3・ターン7で尽きるので、その時点でまだ出ていないカードのうち自分が引かなかったものは、必ず相手が引いている。(つまり、相手の手札の一部を把握できる。というかやろう。)
このゲームでは、自分が既に影響力を置いている国と、それに隣接する国にしか影響力を配置する事ができない。そのため、仮にある国を支配しない場合でも、1だけ影響力を配置して足場を作ったり、孤立した相手の足場を影響力排除やイベントによって排除して戻ってこれなくしたり、といった駆け引きが重要である。クーデターやイベントの対象とする国も、足場のことを念頭に入れて決定するようにしたい。
相手が支配している国に影響力を配置するためには、影響力1につき行動値2が必要になる。そのため、相手の国の支配を覆す事は容易ではない。
国の支配を覆す最も簡単な手段は、クーデターである。クーデター可能な国に対して足場は不要である点は重要であり、クーデターによって足場を作る事もできる。
このゲームでは、影響力の配置とクーデターを同時に行う事はできないし、一度に配置できる影響力にも限度がある。そのため、相手に「クーデターか、配置か」「どちらの国/地域を守るか」といった選択肢を迫る行動が可能。
特に重要なのは、アメリカ側の最終ARである。アメリカ側は最終ARにソ連側の支配国に影響力を置いて、次のターンのソ連の開始ターンに「その国を守るか、クーデターするか」という選択肢を迫り、その国かクーデター権のどちらかを得る事が出来る。但し、中東/中米/南米/アフリカの4地域の係争地にこれを行っても、その国にクーデターされて終わってしまう事が多いので、重要性の意味でも、これはヨーロッパ/アジア(の係争地)に行うようにしたい。(特にイタリアとタイ、次点でパキスタン)
中米/南米/アフリカの3地域の非係争地に出ていくパターンもある。例えば、パナマの下のコロンビアは南米のベネズエラ(とその隣のブラジル)に続く足場として重要だが、安定度が1であり、普通に進出してもクーデターされてしまう。最終ARに進出すれば、「係争地へのクーデターか、コロンビアへのクーデターか」の2択を迫る事ができる。
選択肢を迫れるのは、最終ARに限った話ではなく、3行動値を使って安定度2の国と中米/南米/アフリカの3地域の非係争地に1つずつ行動値を置いて、「防衛か、クーデターか」の選択肢を迫るなど、応用は数多い。
このゲームにはデフコンを下げる、あるいは相手に行動値を与えクーデターされて敗北してしまう「デフコン自殺カード」が存在し、しばしばゲームの勝敗を決定する。
「デフコン自殺カード」には、直接デフコンを下げる4:Duck And Cover・50:We Will Bury You・89:Soviets Shoot Down KAL-007の3枚と、相手に行動を許す26:CIA Created・62:Lone Gunman・67:Grain Sales to Soviets・96:Tear Down This Wallの4枚の、計7枚が存在する。20: Olympic Games・45:Summit・49:Missile Envyもデフコン2でイベント使用すれば敗北の可能性がある。状況次第では85:Star Warsや91: Ortega Elected in Nicaraguaもデフコン自殺カードになる。
このうち、26:CIA Createdと62:Lone Gunmanは行動値が1であり、宇宙に送る事ができない。また、67:Grain Sales to Sovietsの行動値は2であり、既に宇宙トラックがかなり進んでいれば、これも宇宙に送る事ができない。一度に2枚以上引いて送れない事もある。
こういったカードの対処法:
① 25:Containmentまたは51: Brezhnev Doctrineで行動値を上げて宇宙に送る。
② 34: Nuclear Test Banまたは43:SALT Negotiationsでデフコンを上げて使う。
③ 32:UN Interventionでイベントを誘発させずに使う。
④ 40: Cuban Missile Crisisを相手が影響力を取り除けない状況で使う(主に米)
⑤ [米]77:Ask Not What Your Country...で捨てる。
⑥ [ソ]41: Nuclear Subsを発動させて米がデフコンを下げられない状態で使う。
⑦ ヘッドラインで出す。(但し、相手もデフコンを下げるカードをヘッドラインで出していた場合、後に発動する側が敗北する。特にソ連側は注意。)
⑧ クーデター可能な係争地が存在しない状態で用いる(特に最序盤のソ連)
このうち④・⑥・⑧は直接デフコンを下げるタイプの3枚には使えないが、そういったカードは31:Red Scare/Purgeで行動値を下げられていない限り宇宙に送る事ができる。
5:Five Year Plan・67:Grain Sales to Soviets・92: Terrorism・98: Aldrich Ames Remixの4枚のカードは相手の手札を1枚(92: Terrorismは、条件を満たしていれば2枚)減らす効果がある。(10:Blockadeも同様だが、西ドイツを諦めれば対処できる。)そのため、相手は手札の全てのカードを使用せざるを得なくなる。
その中に宇宙送りできない「デフコン自殺カード」があった場合、上記の手段で廃棄するか、中国カードを使って次のターンまで保留するしかない。どちらも不可能な場合、敗北する。
しばしばプレイヤーの不注意によって、宇宙送りできない「デフコン自殺カード」を抱えた状態で、それ以外のカードを32:UN Interventionの対象としてしまって同様の状況に陥る場合があり、それが原因でゲームの勝敗が決する事もある。十分に警戒したい。
両陣営に言える事だが、復旧が可能で、かつイベントが発動されれば除外される相手カードは、必ずしも宇宙送りにすべきではない。そういったカードは、「イベント発動⇒そのカードの行動値で復旧」という流れで除外して、二度とゲームに登場させない方が良い事も多い。これは、特にターン1~2に重要である。
ソ連側には、二種類の選択肢がある。1つ目は、宇宙トラックを殆ど進めない戦略である。宇宙トラックを進めすぎると、2行動値のカードを捨てられなくなってしまう。中盤戦以降にはアメリカの強力な2行動値カードが多く、こういったカードを捨てられない事は致命傷になりかねない。(特に63:Colonial Rear Guards・67:Grain Sales to Soviets・74:The Voice of Americaの3枚は非常に強力。41:Nuclear Subs・66:Puppet Governments・108:Our Man in Tehranの3枚も、状況次第だが強力なカード。終盤戦の85:Star Warsも、条件を満たしていれば致命的になる。)
2つ目は、宇宙トラックを積極的に進めてボーナスVPを得て20VP勝利を狙う戦略。手札が苦しくなるより早く20VP勝利を狙う。
(といっても、選択肢というよりはダイス目次第といったほうが適切かも。)
一方アメリカ側は、安心して宇宙トラックを進めてよい。強力な2行動値のソ連カードは、強いて挙げるとすれば75: Liberation Theologyぐらいで、宇宙トラックを進める事によるデメリットは、宇宙送りのターンに行動できない事以外にはほぼない。
また、終盤戦には強力なアメリカカードの85:Star Warsが存在するが、これを発動するためには相手を宇宙トラックで上回っている必要がある。
このゲームでは、手札サイズが小さくならない限り、1枚(中国カードを使用した場合は2枚)のカードを次のターンに保持できる。
初心者はしばしば、厄介なカードを保持して後回しにしがちである。余程手札が悪いのでない限り、これはあまりオススメできない。次のターンにも厄介なカードを何枚か引いてしまえば、状況は更に悪化する。それよりも、次以降のターンに持ち越す事がメリットとなるようなカードを保持すべきだ。
保持カードを利用した戦術は、数えきれないほど多い。ターン3/ターン7まで相手の強力なカードを保持して登場回数を減らす事や、次ターンにヘッドラインに適するカードを引けない事に備えてヘッドライン用のカードを保持する事、より良いタイミングで発動させたいカードを保持する事などは重要だ。
以上や他の節と被るものもあるが、補足として、いくつかの重要な例を挙げておく。
① 5:Five Year Planを不利な得点カードが出てくるまで保持し、残り手札2枚の状況でイベントを発動させ、捨てる。
② [米]最終ARに相手のヨーロッパの国の支配を崩して19: Truman Doctrineを保持し、次のヘッドラインで使用して相手の影響力を取り除く。(特にイタリア)
③ [米] 強力なソ連カードである30:Decolonizationまたは33:De-Stalinizationを、ターン3まで保持して再登場を先延ばしにする。
④ 54:Allende・70:OAS Foundedなど、地域の優勢を左右する宇宙送りできないカードを、その地域の得点カードが出るまで保持する。
⑤ 最終ターンに大きな効果を発揮するカードを保持する。(「最終ターン」の節を参照)
⑥ ヘッドラインでクーデターしたりデフコンを下げたりできるようなカードを2枚以上引いた場合、保持する。特にアメリカで重要だが、ソ連側でもアメリカの最終ARによる選択肢を回避するために役立つ事がある。
ソ連:東ドイツに4・ポーランドに4になるように置くまでは基本。残りの1は
ポーランドに更に1:おすすめ。ポーランドは中盤戦以降にどうせ置かされる。下2つと違って確実かつ明確に効果を発揮する。
オーストリアに1:7:Socialist Governmentsなどの後にイタリアを取る事を狙う型。相手が十分熟練しているなら基本的に上手くいかない。
ユーゴスラヴィアに1:上とだいたい同じ。違いは22:Independent Redsで置かれる代わりにギリシャにアクセスできること。
アメリカ:特別な事情がない限り西ドイツ4・イタリア3。
23:Marshall Planが手札にあるなら、それをHL使用する前提で西ドイツ3・フランス2・イタリア2。
+1ルールならその1は絶対にイラン。
ソ連ターン1初手:イランクーデタが鉄板。アメリカがやり返してきたら再びイランクーデタ。
イランはパキスタン・インドに通じており、この1国で係争地3国分が動く。
アメリカがHLで26:CIA Created や 4:Duck and Coverでデフコンを下げてきた場合は臨機応変に。
イランから両国の影響力が消えた場合も臨機応変に。
序盤に真っ先に取り合う場所:
当然のことながら、序盤から得点のあるヨーロッパ・アジア・中東が優先。
特にヨーロッパとアジアはクーデタ機会がなく後からひっくり返りにくいので大事。
①タイ
タイはこのゲームで最も重要な国。最重要地域アジアの優勢/劣勢のカギになり、東南アジア得点でも4点スイングになる。
アメリカはデフコン3以下になったらマレーシアに1置きしてタイへの足場を作る。
ソ連は9:Vietnam RevoltsをHLで打つなり、タイミングを見計らって30:Decolonizationや33:De-Stalinizationで入るなりで狙う。
②フランス
上級者同士だと西ドイツ・イタリアをアメリカが、東ドイツ・ポーランドをソ連が持つ事がほぼ確定しているので、フランスがヨーロッパの優勢/劣勢を分けるカギになる。アメリカは余裕があればフランスには1~2余分に影響力を持っておきたい。(+2は安全圏、+1はちょっと危険。)そんな余裕があればだが…
③パキスタン・インド
イランが取れたからといって油断していると逆から回り込まれてどちらか一方しか取れなかったりする。
この2国については常に24:Indo-Pakistani War を意識しながら、周りを支配する・一気に支配する事を心掛けたほうがよい。
④韓国
11:Korean Warを忘れないように。アメリカが先にイベント解決して、失敗だったら2置きで支配…みたいな事をよくやる。ソ連はそれを見越して1~2影響力を置いたりする。
⑤中東の係争地・レバノン
中東の係争地全部取られたらだいたい負けるので、アメリカはイスラエルの影響力が消えたら追い出しに注意。なんとか戻ろう。
追い出し・イスラエルへの隣接・非係争地数の関係上、1影響力で支配できるレバノンもかなり大事。
アメリカは余裕があるなら15:Nasserを恐れず(あるいは72:Sadat Expels Sovietsをアテにせず)エジプトからリビアを支配したい。イランに影響力が残っているなら、サウジアラビアへの足場兼妨害でイラクに1だけ影響力を置くのも強い。
どうせ56:Muslim Revolutionで消されるからといって中東の手を抜いていると、61:OPECで大量に得点されて詰みがち。
⑥東南アジア諸国
ここがどのくらい早く埋まるかが中級者と上級者の分かれ目の1つ。東南アジア得点でどの国も2点スイングが付いており、支配に必要な影響力が少なく、アジア得点の趨勢も左右する。特にタイの周りは36:Brush War の兼ね合いで大事。早めに取ろう。
⑦コロンビア-ベネズエラ・ブラジル(-アルゼンチン・チリ)
アメリカは、最終ARでコロンビアに出て係争地クーデターかコロンビアクーデタの択を迫れる。
コロンビアを足場にベネズエラ・ブラジルに進出、あわよくばその先のアルゼンチン・チリも目指したい(ふつうそんな余裕はないが…)。
ソ連が33:De-Stalinizationでベネズエラやチリに置いたりもする。
ここから下は上より重要度が落ちる。おまけ程度に。
⑧パナマ
どちらかというと、ソ連が他にクーデターする場所がなくてTurn2以降に狙いがち。
⑨アルジェリア
17:De Gaulle Leads Franceなどでソ連もフランスに足を持てるので、必然的にその下のアルジェリアが早い者勝ちになる。
⑩アンゴラ
アメリカはここを閉じられるとザイールにも進めなくなる。自分で埋めるならザイールまで(あるいはもっと)埋めないとクーデタされて結局閉じられる。
①アフリカ縦埋め
アフリカの係争地はクーデターですぐにひっくり返るので、アルジェリア-サハラ-ナイジェリア-カメルーン-ザイール-アンゴラ-南アフリカのラインで縦に長く支配すると(係争地を囲む国ごと支配すると)、ひっくり返された後に有利な影響力排除で相手の影響力を消せる。
そういった理由で、アフリカの非係争地の中ではサハラとカメルーンの重要性が高い。
逆に相手がそのように支配してきた場合は、連続手番などを利用して一気に崩すしかない。
②キューバとその周辺
ソ連が8:Fidelでキューバに影響力を置いたあとは、周りのニカラグア・ハイチにも置かないと影響力排除で消されたりする。
逆にこの2国に置けばクーデターが間に合わなくなって安泰になりがち。
一方、(ソ連が)メキシコを取ったあと同じように隣接するグアテマラに置いてしまうと、そのグアテマラをクーデターで取られて挟まれた状態で影響力排除を受けることになってしまいがちで、やめた方がよい。
③ヨーロッパ勝利への警戒
特に終盤戦にはヨーロッパ勝利を助けるカードが多い。得点や盤面で勝っているからといって油断しないように。(むしろ得点や盤面でじゅうぶん勝っているなら、その余裕をヨーロッパ勝利警戒に割いて負け筋をきちんと潰そう。)
言うまでもなく、係争地は全部重要。
係争地で勝っていても支配国数でギリギリ勝てない時はここに書いていなくても重要。
・ハイチ・ニカラグア
上に書いたように、ソ連がキューバをアメリカの影響力排除から守るのに用いる。
・コスタリカ
パナマから追い出されても足場を保持できる。パナマに余分に1影響力を置くよりもコスタリカに置く方が防御力が高い。(クーデターでちょうど影響力が消えるときと、相手が1だけ置けるときの出目2つ分に対して防御できる。)
・コロンビア
パナマからベネズエラへアクセスするために用いる。アメリカが序盤の最終ARで進出して次のソ連クーデターとの択を迫ることが多い。別に最終ARでなくとも、ソ連が「軍事作戦値による2VP分の入手機会を与えつつ、有利でも不利でもないクーデター合戦」に持ち込む理由は多くないので悪くなかったりする。
・ウルグアイ
ブラジルからアルゼンチンへアクセスするのに用いる。安定度2なのでそこそこ耐えるが、結局運任せになる。進出するなら行動値の余裕があるときが望ましい。
・サハラ・カメルーン
上に書いたように、ナイジェリアや他の縦ラインの係争地の防御力を高めるために置く。
・ボツワナ
アンゴラとボツワナを支配すれば、影響力排除で南アフリカから相手の影響力を消せることが多い。南アフリカを持っていてアンゴラを持っていない場合は相手に支配される前に置いてよい。
・チュニジア
アルジェリアからリビアへアクセスするのに用いる。エジプトを相手に取られていてリビアを持っているときは、チュニジアに置くと防御力が増す。(クーデターでちょうど影響力が消えるときと、相手が1だけ置けるときの出目2つ分に対して防御できる。)
・スーダン
上と同様の理由で、孤立してエジプトを持っているときは置くと防御力が増す。エジプトには15:Nasserや72:Sadat Expels Sovietsがあるので活躍の機会が多い。1置くだけで支配になるのでアフリカ得点でも優位に働き、支配国数合戦になった時に安定度1で支配しやすいエチオピアに進出できるのもポイント。
・レバノン
上に書いたように重要。13:Arab-Israeli Warで参照されるイスラエルへの隣接国で、安定度1で支配しやすい。中東得点の支配国数は意外と拮抗する事も多く、クーデターができない分レバノンの支配が地味に効いてきやすい。ターン1に早めに置きたい。
・トルコ
アメリカ側は最序盤の23:Marshall Planで余ったら置いておきたい。シリアに繋がっているので中東追い出しのリスクが減る。
・スペイン/ポルトガル・ギリシャ
ヨーロッパ勝利の危険があるときは、イタリアを守るために置いておきたい。トルコについても言えることだが、序盤からヨーロッパの2安定度の3国の支配を優先するのはおすすめしない。他に優先すべきものがある筈。
・イギリス
21:NATOが発動しているときは、28:Suez Crisisなどでイギリスの支配が崩れてれば早めに戻そう。105:Special Relationshipの2VP2影響力は馬鹿にならない。見落としがちなので注意。
・カナダ
106:NORADが出ればアメリカは当然置きたい。23:Marshall Planで余ったら置いてもよい。それ以外では優先して置かなくてよい。
アジア得点は非係争地の数によって左右される事が多く、アジアの非係争地は全て重要。東南アジア得点もある。上級者同士だと全部埋まる事が珍しくない。「序盤の動き」も参照。アジア得点が支配国数でスイングする状況であれば、安定度1の3国には余分に影響力を置いておかないと3行動値以上でひっくり返されるので注意。東南アジア得点でも2VPスイングになる。相手の中国カードまで警戒できる余裕がある事は少ないが…
・ビルマ
24:Indo-Pakistani Warの兼ね合いで重要。インドを持っていればぜひ確保したい。東南アジア得点でも。
・ラオス/カンボジア
早い者勝ちの1安定度・2VPスイング・タイ隣接。
・マレーシア
アメリカがターン1にタイに出るために置く。もちろんその後は早めに支配する。ソ連側は、タイを入手できてかつアメリカがマレーシアに1しか影響力を置いていないなら隙を見て3置いてでも支配したい。
・インドネシア
ソ連側が最初の30:Decolonizationで置く有力候補。何度も書くようにアジアの支配国数にカウントされ、東南アジア得点で2VPスイングするのは非常に重要。相手の支配が遅ければフィリピンやマレーシアを取るための足場にもなる。もしくは相手にフィリピンやマレーシアに早く置くことを強制できる。
最後のアクションはアメリカ側なので、もしアメリカ側が最後に無理矢理支配を崩してきてもソ連は元に戻せない。ソ連側はそれを念頭に置いて行動する必要がある。
ソ連側の主な対策方法は2パターン。
①重要な国すべてに余分に影響力を置く。
②アメリカに最終ARで修復を強制するような行動をする。(他の行動をさせない。)
①は難しい。それまでにクーデターを警戒して多くの国に余分に影響力を置いていた場合は可能だったりする。
②を見越してアメリカ側は1つ手前のARでソ連に修復を強制する行動をするべきだし、ソ連側は更にそれを見越して…
いずれにせよ、相手が4行動値を使って無理矢理支配を崩したり、支配を入れ替えたり、支配国数を水増ししたりしたときに大きく得点が変わる場所を血眼になって探そう。特に中国カードでアジアの安定度2の国が入れ替えられるのに注意。油断禁物。