ご家族のかたへ(IWSAより)

概要

WAGR症候群の子どもや大人のケアをうまくナビゲートしていくには、専門家からの情報や同じ経験をもつ親や家族からの実践的なアドバイスと励ましがあるとよいでしょう。

WAGR症候群の遺伝学

遺伝子の基礎
WAGR症候群における遺伝学の役割を理解しようとすると、ややこしく圧倒される感じがするでしょう。しかしながら、基礎知識は理解しうるし、WAGR症候群の診断や治療、関連疾患の状況を理解するときにとても役に立つと思います。
詳しくはこちら:WAGR症候群の遺伝学

BDNF遺伝子の欠失
BDNFとは、Brain-derived neurotrophic factor(脳由来神経栄養因子)を略したものです。BDNFは脳や脊髄でみられるタンパクです。 WAGR症候群の患者さんの約50%がBDNF遺伝子の片方を欠失しています。この遺伝子とWAGR症候群の患者さんにどのような影響を与えるのか明らかにしましょう。
詳しくはこちら:BDNF遺伝子の欠失

むずかしい状況にどのように対処する?

新たに診断されたばかり
あなたの子どもが乳児で最近WAGR症候群と診断されたばかりなら、おそらく今は圧倒された気持ちでしょう。あなたが待ち焦がれた赤ちゃんが、突然恐ろしい診断を持った子どもになったのですから。将来は真っ暗で未知のことにあふれているようでしょう。しかしながら、WAGR症候群のあなたのお子さんは、何よりもまず、子どもです。やがて微笑み笑い、学び成長し、人生を楽しむようになるでしょう。そしてやがて、あなたも。
こちら:新たに診断されたばかりのかたへ

行動障害
WAGR症候群の子どもや大人の中には、問題行動をとる患者さんがいます。癇癪、メルトダウン、激怒、自傷や攻撃的などがあります。このようなふるまいは、患者さん自身にも家族にとっても、特に困難な問題となります。これらのふるまいを起こしうる原因はたくさんあり、改善に役立つ治療法もたくさんあります。
こちら:行動障害

ウィルムス腫瘍にうまく対処する実践的なヒント
あなたは一人ではありません!ほかの親たちも今あなたが置かれている状況を経験してきました。この状況を乗り越えるためのヒントがここにあります。
こちら:ウィルムス腫瘍にどう対処する?

専門家とのパートナーシップ

親と医師のパートナーシップ
WAGR症候群の子どもや大人を持つ親はたくさんの医師たちと関わりを持ちます。親と医師たちのもっともよい関係とは、最高の医療ケアを受けるというゴールのために両者が協力するというパートナーシップです。
こちら:親と医師のパートナーシップ

親のためのチェックリスト
WAGR症候群の子どもたちは、たくさんの病気が診断され、様々な医療的ニーズをもつことがよくあります。このチェックリストは、あなたの子どもが、各年代において適切な医療ケアを受けているかを確認するのに役立つでしょう。
こちら:親のためのチェックリスト

先生やセラピストとのパートナーシップ

先生のためのアドバイスシート
先生のためのアドバイスシートは、家族や先生方が、WAGR症候群の生徒が適切な教室環境で学習できていると確認するのに役立つでしょう
こちら

早期介入と特別支援教育
早期介入(療育)とは、発達に遅れがみられる乳幼児へのサービスや支援のことで、理学療法、作業療法、言語療法を含みます。早期介入は、援助を受けない場合よりも早く、これらの発達段階の指標を達成する助けになります。
WAGR症候群の学齢期の子どもたちは、教育に影響を与えるような視覚障害やその他の障害を持っています。特別支援教育のサービスは、教室の環境調整や教え方や教材の工夫は、WAGR症候群の生徒の可能性を伸ばす助けになります。
こちら

WAGR症候群と共に生きる

WAGR症候群を持って生きることには困難なこともありますが、それはまた楽しみや充実感、愛に満たされることにもなり得ます。ここにあるファミリーストーリときょうだいの視点ではすべての年代のWAGR症候群の患者さんと、彼らを愛しケアしている家族のことを紹介しています。これらのストーリーと写真が、あなたの励ましになることを願っています。

ファミリーストーリー
IWSAファミリーでは、WAGR症候群の患者さんを育てケアする生活の実際を垣間見ます 
こちら(IWSAの英語のページですがgoogleの翻訳機能でよむことができます)

兄弟の視点
IWSAの兄弟や姉妹が、WAGR症候群の兄弟と共に育つことへの思いを共有します 
こちら(IWSAの英語のページですがgoogleの翻訳機能でよむことができます)

このページは、International WAGR Syndrome Association(IWSA)の許可を得て、IWSAのweb siteの記事を翻訳・転載したものです
Translated by Madoka Hasegawa, October 2020