(最終更新:2024年11月21日)
2024年11月21日:【京都大学経済学部生向け連絡】当演習では、産業組織、競争政策、マーケティングに関しての問題を考える上で有益である「不完全競争の経済学」(それらだけには限らず、むしろ、あらゆる政治経済社会問題に関わっているが、主として)のフロンティアを学ぶと同時に、古典的な内容にも触れる機会を作ることを考えております。従いまして、再来年度以降は、例えば、Joan Robinson (1933), The Economics of Imperfect Competition(なお、青山秀夫(1937)『獨占の経済理論』第8章「現代不完全競争論批判」では、ロビンソンの分析に対して批判的視点が提示されている)を3、4か月2、3か月程度で輪読することも予定しています(但し、隔年)。現時点では、ガルブレイス『アメリカの資本主義』(原著出版1952年)なども候補としています(但し、これは合宿等の短期間での輪読が可能)。
2024年11月13日:【京都大学経済学部生向け連絡】現在のところ、来年度の学部3・4回生演習(産業組織論・競争政策論・マーケティング論)では通年で、テキストを3・4冊程度読破できればと考えております。合同説明会時とは若干変わって、候補は
川口康平/澤田真行『因果推論の計量経済学』(2024年、日本評論社)
成田悠輔/矢田紘平「データで社会をデザインする」(2021~2025年、『経済セミナー』連載)
ルイシュ・カブラル『企業の経済学 産業組織論入門』(2023年、日本評論社)
上武康亮/遠山祐太/若森直樹/渡辺安虎『実証ビジネス・エコノミクス』(2025年、日本評論社)
となっています(順不同)。ただし、これ以外でも可能で(例えば、計量経済学、数理統計学、ゲーム理論の教科書など)、最終的には、演習参加者と相談の上、決定します。なお、演習担当者は今日に至るまで、研究ではStataやMatlabを使うことが多いですが、VS CodeでPythonを、RStudioでRを使えるようにもなってきており、将来的には、数値解析のためにJuliaを学べればと思っています(上記『実証ビジネス・エコノミクス』のサイトに掲載されているJuliaコードの解読から始めると良いかも知れません)。むしろ、こういったことは、演習参加者の皆さんから多くを学ぶことができれば嬉しいですね。
2024年11月10日:関西学院大学上ケ原キャンパスに開催された日本応用経済学会秋季大会にて、現在進行中の研究「不完全競争下における商品課税、品質選択、および転嫁」(土居直史氏との共同;Commodity Taxation, Quality Choice, and Pass-Through under Imperfect Competition)についての報告をさせていただき、討論者の猪野弘明先生からは、今後の改訂に際して有益となるコメントを頂戴いたしました。実行委員長の安岡匡也先生を始め、大会開催にご尽力された皆々様に深く感謝申し上げます。
2024年10月15日:京都大学経済学部同好会様ご主催の「2025年度演習に向けた経済学部ゼミ合同説明会」(10月24日)に登壇致します。当日使用予定のスライドはこちらとなります。
2024年6月15日:勁草書房様より『21世紀の市場と競争―デジタル経済・プラットフォーム・不完全競争』を出版させていただきました。当職の研究遍歴に重ね合わせながら、デジタル・プラットフォームが席巻する21世紀型の市場を歴史的に位置づけるとともに、「不完全競争の経済学」の視点から、一般読者層に対して競争政策の理念型を明快に提示することと目的とする内容となっております。拙著の企画から出版に至るまでサポートをいただきました同社編集部の黒田拓也様には謹んで御礼申し上げます。なお、何か所かにわたって既に誤植を発見しておりますこと、深くお詫びさせていただき、こちらにて訂正をさせていただいております。
2024年3月5日:本年度後期、当職が京都大学経済学部で担当させていただきました科目「計量経済学2」の初回講義におきまして、クレディセゾン・デジタルマーケティング部の牧野様、並びにナウキャストの辻中CEOより、「ビジネスの現場におけるデータ活用の最前線」についてご講義をいただきました内容についての紹介が、クレディセゾン公式note_セゾンの未来会議に掲載されました。関係者各位におかれましては、当日、遠路はるばるお越しいただきましたことに深く感謝申し上げます。今後とも、「不完全競争の経済学」への学術的貢献のみならず、そのビジネス活用の検討を加速すべく取り組んで参る所存でございますので、引き続きのご指導・ご鞭撻のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。