(最終更新:2026年6月30日)
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安達貴教
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初秋に出で座し青星々と紙風船@京都市上京区
分権的な市場経済において、企業側で生じる経営環境の良い変化・悪い変化は、どれだけ消費者側に還元/転嫁されるのであろうか? そして、そういった還元や転嫁はどのような要因によって規定されていると考えられるのであろうか?
という「学術的な問い」が研究関心の基層にあります。この論点は、生産・消費活動の効率性や分配(誰がどれだけを生産・消費するのか)、各種政策に伴うそれらへの影響、あるいはマクロ経済における物価推移といった「現実的な諸問題」を根源的に理解しようとする際には重要になると認識しています。こうした問いを中心に据える分野が「パススルーの経済学」です。
また、効率性と持続可能性を兼ね備えた市場のガヴァナンスを志向する「マーケット・マネジメント政策」という視点から、競争政策のあり方を考えています。
2026年6月27日:【京都大学経済学部生向け情報提供】本年度の当ゼミでは、現時点で、成田悠輔・矢田紘平「データで社会をデザインする」連載第14回までの輪読を終えました。今学期中で最終第22回まで終え、その後の夏休み期間中は、石川経夫『所得と富』(1991年、岩波書店)から第2章「分配の公正概念-平等化を支える思想」をまず読み、石川の議論の出発点となっているJ・S・ミル『功利主義』(関口正司訳、2021年、岩波文庫)に進むという勉強会を予定しております。秋学期は、J. Gans, The Microeconomics of Artificial Intelligence (2025, The MIT Press)の数章をさらった後は、集合・位相、多様体論、確率論・統計学に関わる教科書の輪読を予定しています。ちなみに、ジェイムズの『プラグマティズム』(1907年)巻頭には「ジョン・スチュアート・ミルへに捧ぐ」とあったはずだと思い出し、不覚ながら、両者の関係性について、今まで深くは考えてきておりませんでしたが、これを機に今後、勉強を進めていければと思っております。ちなみについでに笑、ジェイムズとミルは親交があったのかと気になりまして、数種の生成AIに尋ねてみましたところ、ジェイムズ自身は、ミルが亡くなった時には31歳で、両者の直接的親交は確認されませんが、ジェイムズの父親がミルと親交があったのかどうかについて意見が分かれました。まさに、「生成AIの回答は必ずしも正しいとは限りません、重要な情報はご自身でご確認ください」ということですね爆。
2026年5月24日:大阪公立大学杉本キャンパスにて開催されました日本経済学会春季大会の1日目セッション「競争政策」にて、現在進行中の研究「不完全競争下における内生的品質を伴うパススルー」(土居直史氏・新海哲哉氏との共同;“Pass-Through with Endogenous Quality under Imperfect Competition”)について報告をさせていただきました。討論者の広瀬浩介先生からは、今後の改訂に際して有益となるコメントをいただき、感謝申し上げます。また、同セッションにおいては、菅谷拓生先生のご報告「情報共有と共謀的協調:米国集合住宅賃貸におけるアルゴリズム価格設定へのベイズ相関均衡アプローチ」に対して討論者も務めさせていただきました。今回の大会開催にご尽力された皆々様に深く感謝申し上げます。
2026年3月28日:昨日、立命館大学・朱雀キャンパスで、京都で開催する応用ミクロ経済学・ワークインプログレス研究集会を開催いたしました。昨年9月開催での初回経験から、時間の有効活用のため、呼びかけ人である小職自身の報告は断念いたしました泣。本研究会は、進展中の研究や、開始したばかりの研究をプレゼンしていただき、今後の方向性を探ることが趣旨でございますので、完成しきっていない研究報告こそが奨励されております。もっとも、研究とは人生と同様、常に未完成、常にワークインプログレスであることに鑑みますと、それに拘ることもまた本研究会の趣旨に反するのかも知れません爆。今回の開催に当たり、ご準備をいただきました安達有祐先生には深く感謝申し上げます。