ゲラルト

■インプレッション

やや長めの攻撃範囲と、素直で手堅い技の数々を持ち合わせたスタンダードなキャラクター。そもそもの技数が少なくまとまっており、複雑な派生連携や特殊構えを持たないので”そこそこ戦えるようになる”までに覚える事が少ない。今作で最も初心者に勧めやすいキャラクターと言える。

シンプルで技の数が少ないとなると貧弱に聞こえるかもしれないが、それを補って余りある特徴が4つの印(いわゆる魔法)と、銀の剣を使った技にある。連携、又はゲージを消費することで繰り出す4つの印はいずれも強力。また、一部の技でだけ使用される背中の二本目の剣・・・銀の剣は、相手がソウルチャージ中の時にのみ強化された効果を発揮する。

これらの通り、”自分が小出しに使うゲージの管理”と”対戦相手のゲージ状況”に意識を振り分けながら戦う所にゲラルトの面白さがある。また、手堅い技の数々はあらゆる状況にピタリと嵌る手段を揃えている。原作さながらに対戦相手をよく観察し、知識を下地にした最適な行動を取っていきたい。

■主要技(4つの印)

特殊な訓練と肉体改造を行ってきたウィッチャーは、4つの印による攻撃を行うことができる。CEでも専用の印を使用するので、実は合計すると5種類。

  • 単体での発動にはソウルゲージを50% 消費する。
  • 技の派生で発動する時はゲージを消費しない。
  • ソウルチャージ中はゲージを消費せずに発動できる。
  • 5種類すべての印をヒットさせると、「クリッピングストライク(↙B)」がリーサルヒットするようになる。

▲イグニの印(↓A+B)

前方に炎を吹き付ける。若干だが、ガードの上からでもダメージを与えることができる射程の長い技。通常はゲージを25%消費して打つのだが、ボタンを長押しする事でゲージを50%消費。威力が上がり、ガードされた時の隙が減り、更にヒット時に相手がスタンするのでコンボに繋げられるようになる。

▲イャーデンの印(←A+B)

対上中下段・・・全対応のGI技。通常のGIと違い、決まれば相手は完全に無防備な状態になる。位置次第ではあるがリングアウトに繋げることもできる為、要所でゲージを注ぎ込む価値は十分にある。

▲アードの印(↑A+B)

特殊中段、横斬り扱いの素早い衝撃波。飽く迄も”特殊中段”なので、しゃがみガードでも防げる。タキやシャンファなどの最速横斬り(A,A)と同じ速度であり、範囲の広さも相まって非常に使いやすい。尚、ガードされた場合は不利なものの、これまた最速系の横斬りでもない限りは反撃を受けないと思って良い。

▲クエンの印(→A+B)

一発だけ攻撃に耐える状態となり、前進→自動で縦斬りによる攻撃。自動攻撃の前にボタンを押すことで、以下の技に派生する。相手に強引に接近する手段として優秀なため、操作に慣れてきたら取り入れたい技。

  • イクスペル(A)・・・中段横斬り。連続ヒットするので壁コンボで有用。
  • チャージ(B)・・・BA付きの縦斬り。
  • フットワーク(↓or↑B+K)・・・中断して横にステップ。

■主要技(中~遠距離)

得物が長めの割に、発生速度で劣るわけでもない。本当に何でもそつなくこなせるので、対戦相手の苦手な距離を見極めて位置取りをしていきたい。

・二択に行く技

遠距離攻撃が辛い時は、いきなりクエンの印(→A+B)で突っ込むのも選択肢に入る。ゲージが足りない時は、(←K,K)でキックから無料クエンの印を出せる。

▲ビルエットストライク(→→or↘↘or↗↗A,A)

踏み込みながらの上段横斬り二連。初段がヒットしていれば連続ヒット、ガードされても途中でしゃがまれる事もなく、反撃も受けないと大変優秀。

下段派生である「トゥサンツーステップ(→→A,K)」も織り交ぜていけば、接近しながらの攻撃には困らない。こちらの下段派生はヒットさせて有利なのでガンガン行こう。

▲アルズールダブルクロス(→→or↘↘or↗↗B,B)

踏み込みながらの縦斬り二連。ダメージが大きく、ダウンも取れる太い択。ガードされると反撃を受けてしまう点は注意だが、ガード耐久値を20%も削るので図々しく出すことも必要。

相手がSC中の時は、別派生である「ジャイロスラッシュ(→→B,A)」を使うことでLHを狙えるので使い分けよう。こちらはガードされても反撃を受けない。また、リングアウトも狙える。

▲バックハンドエヴィセレート(←B)

相手の上段攻撃を潜る縦斬り。カウンターヒットでスタンを取れ、(↙A,A)などで追撃できる期待値の高い技。銀の剣による技でもあるので、相手がSC中ならば積極的に狙っていきたい。ただし、これもガードされると反撃を受ける。

・置き技

▲シルバーオンスロート(←Aカウンターヒット時Aジャスト)

範囲の広い中段横斬り。カウンターヒットした時のみ、自動で二段目に派生するので更にAを押して三段斬りにしよう。銀の剣による技なので、相手がSC中はダメージが上がりダウンも取れる。

タイミングは二段目のヒットと同時。トレーニングモードで感覚を掴もう。

優秀な置き技だが、ガードされると反撃を受ける。

▲ボンハートブリッツ(↘A)

一歩踏み込む中段横斬り。前述のシルバーオンスロートよりも発生が速く、ガードされても反撃を受けない代わりに何の派生も無い。また、ノーマルヒットでは当てたこちらが不利になってしまう。カウンターヒットでようやく有利が取れる。

しゃがみと横移動を両立する技だとか、対上段GI技だとか、そういった特殊な動きに対抗する技として使える。この手の中段横斬りとしては射程が長い。

▲ピアシングヒルト~イグニの印(→B,B)

剣の柄による長い突きからイグニの印へ繋げる連携。初段が当たるなりガードされるなりしていれば、イグニの印は避けられない。

手早く出せて射程も長く、ゲージ消費すればコンボもできると大変有用。ガードされても削りダメージがあり、相手を大きく押し返すので反撃も受けづらい。置き技に分類したが、近距離でも主力となる技。

・スカ確

▲ソードダンサー(↘↘or↗↗B)

横移動からのスカ確に最適な縦斬り二連。ヒット時は相手がスタンするので追撃しよう。

尚、コマンドは(↓長押しで歩きながら↘B)といった感じで、真横に移動しながらでも素早く出せるので覚えておこう。無理に斜めに歩く必要はない。

▲スウィフトシルバー(←←or↙↙or↖↖B,B)

こちらも横移動や後ろ歩きからのスカ確に使える縦斬り二連。発生速度でやや劣るが、ソウルゲージが溜まりやすい。また、例によって銀の剣を使うので相手がSC中ならばこちらの技を選択したい。

▲ピアシングヒルト~イグニの印(→B,B)

出が速く、長く、まとまったダメージが取れるのでスカ確でも活躍する。距離感をしっかり体に覚えさせたい。

■主要技(近距離)

・横斬り

▲スティールウインド(A,A,A)

上上中の三連横斬り。ガードされても反撃を受けないが、三段目には割り込まれてしまうので二段止めと使い分けよう。攻めに反撃に出番の多い技。

▲バーサーカークラッシュ(→A,B)

上段横斬りから縦斬りへの連携。ガードされても反撃を受けないので使いやすいが、初段をガードしてから反時計回りで避けられるという弱点がある。そういった相手には対の択となる「スヴァルヴロドブロー(→A,A)」で対抗しよう。

▲デッドリーアヴェンジ(←←or↙↙or↖↖A)

上段横斬りの打撃投げ。発生は遅いが大きなダメージを取れる。先端ヒットだと投げてくれないので、きっちり近い距離で横移動を誘って打ちたい。これもまた銀の剣による技なので以下略。

・縦斬り

写真は割愛したが、「パンサーシュレッド(立ち途中B)」は下段攻撃に対する確定反撃に大変優秀。早くて長い。

▲ウルフバイト(B,B,B)

縦斬り三連。途中で割り込んだりはできないものの、三段目は反時計回りで避けられてしまう。二段目までのヒット確認はしっかりしたい。また、二段目はガードされても反撃を受けないが、三段目はタキや吉光などの最速横斬りに反撃を受けてしまうので注意しよう。

▲スケリッジアッパーカット(↘B)

実にシンプルなアッパー縦斬り。見ての通りコンボ始動技だが、その長さも優秀。うまく距離調節をすることで「バックステップから出して先端だけ相手に引っ掛ける」などの芸当ができると良い。

▲パワーサークル(↓↓or↑↑B)

発生の遅い縦斬り。ヒット時は(↙A,A)などで追撃できる。合計ダメージの大きさも魅力だが、ガード耐久値を20%も削り取れ、ガードされても反撃を受けない。この不利状況はかなり少ないので、こちらから暴れるのも十分選択肢に入る。

・下段

▲キングスウィープ~アードの印(↙A,A)

下段横斬りからアードの印に繋げる連携。ゲラルトの強さを支えていると言っても過言ではなく、初段止めと出し切りを交えてドンドン使っていきたい。見てからガードできる技ではないので、これによる揺さぶりによって中段攻撃が生きてくる。

アードの印は特殊中段なのでしゃがみガード可能だが、そこに対しては(↙A,B)を狙っていける。

尚、連携で出したアードの印がガードされてしまった時は横斬りA,Aなどで反撃を受ける。

▲クリッピングストライク(↙B)

射程の長い下段突き。横移動には弱いものの、相手を一発でダウンうえに発生も早いので非常に強力。

流石にガードされると反撃を受けるが、空に浮かされる程ではないので図々しく出していきたい。

▲シャンクスラッシュ(↓A)

一般的な下段横斬り。特殊下段なので立ちガードされてしまうが、接近戦における割り込みで多用する。ちょっとだけ標準より長い。

・投げ

▲モンスタースレイヤー(A+G)

至って普通の投げだが、前方が崖なら落とせる。

▲アードストライク(A+G,A+B)or(←A+G,A+B)

ゲージ消費かSC中に出せる強化投げ。相手がSC中であれば威力も上がる。

何だかコマンドが難しく見えるが、普通に投げをボタン押しっぱなしで出しながら、ゲラルトが腕を伸ばしたあたりでBを追加で押せば出る。

コントローラーだと指が届かない?△じゃなくてもL1やR2でも同時押しは成立するのでお試しあれ。

▲アドレナリンスロー(相手の右側面からA+G)

狙える状況は限られるが、これもまた相手を崖から落とせる投げ。

回り込んだ位置から見て正面に落とすので、自分が1P側なら画面手前へ・2P側なら画面奥へ放り投げると覚えておくと便利かもしれない。

■起き攻め

▲キングスウィープ~アードの印(↙A,A)

寝たままの相手にも、横転する相手にも当たるのでほぼこれだけで良いぐらい。

▲サンダーボルトブロー(A+B)

各キャラ共通コマンドのBAだが、ゲラルトのそれは重い縦斬り。ダウン中の相手に当てられることや、ガード耐久値を19%削れるので場合によっては有効。起き上がりにGI付きCEをぶっ放してくるアイヴィーやザサラメール相手の時は特に意識しておきたい。ガードさせて有利。

▲イグニの印・強(→→A+B)

判らん殺しの一発ネタ。ソウルゲージを消費して、ガード不能・長射程中段の炎を浴びせる。横移動や寝っぱなしで容易に避けられるのだが・・・起き上がりという状況+射程を甘く見た場合には当たる。ゲラルトを知ってる人には通用しないので本当にネタの部類。

■リバーサルエッジ

良くも悪くもシンプルで大したコンボが無い。

  • (A) ヒット後、専用派生の(A,A)でコンボになる。LHでも変わらず。相手がSC状態の時のみ、浮きなおすのでCEや(←←B,B)でコンボになる。
  • (B) ヒット時は自動で打撃投げに移行する。LHでも変わらずなので、特にコンボなどは無い。
  • (K) ヒット時は相手を遠くへ蹴り飛ばす。リングアウトもあり得るが、大きく回り込むので狙えるものではない。LHならCEか、(→A,B)がギリギリ届く。

■ソウルチャージ中の動き

肉体改造を施した長寿の人ではあるが・・・決して化け物や超常の能力者という訳では無い為、ソウルチャージの性能は控えめ。技が増えることよりも、SC中は印が使い放題になる事に最大の意味がある。

「ウルヴェンストーム(SC中A,A,A,A)」や「ブリザードフレンジー(SC中→→or↘↘or↗↗A,A,A)」といった”横斬りが一段増える”強化も無駄ではないが、どちらもガードされると割り込まれてしまう事は覚えておこう。

▲ アーシンレイジ(SC中→A,B,B)

使用頻度の高い(→A,B)に一発追加される。純粋にコンボダメージが上昇する。相手がSC中であればLHし、初段が当たっていれば三段全て当たる頼れる技だが、ガードされると手痛い反撃を受ける。

▲タウニーオウルトルネード(SC中↘A,A,A,A・・・)

ゲージがある限りループし続けられる中中上中中の横斬り連携。GIでアッサリ割り込まれてしまう上に、ガードさせていてもほとんど耐久値を削れないのでゲージが勿体無い。浮かせてからのコンボには使える。

■コンボ

ほとんどのコンボで、起き攻めも兼ねた「キングスウィープ~アードの印(↙A,A)」を狙える。コンボとして書いていないのは、受け身やその場起き上がりガードなどで対処可能なことが多い為。立ち位置にもよりけり。

  • (↘B) > (→A,B)

もっとも基本となるコンボ。SC中はバーサーカークラッシュ(→A,B)の代わりにアーシンレイジ(→A,B,B)でダメージを上げていこう。

  • (↘B) > (→B+K,B)

基本コンボよりもダメージは低いのだが、ゲージがモリッと溜まる。相手を強く叩きつけるおかげで起き攻めもしやすい。

  • (↘↘or↗↗B) > (→B,[B]) ⇒ (→→B,B)

基本コンボその2。横移動回避から狙う機会は多いので練習しておこう。ゲージを節約したければ、いきなり(→→B,B)でも良い。

また、「ピアシングヒルト(→B,[B])」を直で当てた時にも応用できる。

  • 【インパクト成功】(←A+Bインパクト) > (→→B+K) > (←A,カウンターヒット時ジャストA)

イヤーデンの印によるインパクトから狙うコンボ。最後にキングスウィープ~アードの印(↙A,A)で更に攻めると良い。 また、シルバーオンスロートのジャスト入力が難しければスワローサージ(→B+K,B)やバーサーカークラッシュ(→A,B)で代用してもOK。

  • 【カウンターヒット】 (←B) > (↙A,A)

カウンター狙いで多用する事になる。スタンするのでヒット確認は簡単。

  • 【リーサルヒット】(A+B) > (B+K) > (背向けB+K,B)

基本のリーサルヒットコンボ。狙う機会はそれなりに多く、簡単な割にかなりのダメージ量となる。

  • 【リーサルヒット】(相手のゲージ満タン・↙A,B) > (←K,K動作中にB)

相手のゲージが満タンの時限定だが、ランカウンターなどから割と狙いやすいコンボ。運び能力もかなりの物で、リングアウトや壁コンボも狙える。

  • 【リーサルヒット】 (相手SC中・←B) > (→→B+K) > (→B+K) > (←←B,B)

相手のSC時にカウンターも兼ねて狙いやすいコンボ。他のコンボを流用しても良いが、どうせなら銀の剣を使ってダメージを上げていこう。

  • 【リーサルヒット】 (印を全てヒットさせた後・↙B) > (↙B) > (↙A,A)

CEも含めた5つの印を当てた後のみのLH。あまり大きな技は入らない。

  • 【SC中】 (↘B) > (↘A,A,A,A)

ソウルチャージ中はこちらでダメージを底上げしていこう。

  • 【SC中・相手がSC中】 (→A,B,B) > (←←B,B)

自分も相手もSC中の時だけの限定コンボ。とはいえ初段を横移動に引っ掛けてしまえば繋がるので狙いやすい。

  • 【壁際限定】(↘B) > 壁 > (↘B) > 壁 > (←K,K動作中にB)

壁際のコンボが非常に簡単でダメージが高い。ロウ・オヴ・サプライズは初段がヒットすると2段目も当たるようになっている。

  • 【ネタコンボ】(↘↘or↗↗B) ⇒ (B+K) ⇒ (背向けB+K,B)

えー・・・ソードダンサーがヒットするとスタンなので多くの人が受け身を諦めてしまうのですが。そこで受け身を取らないとこのコンボが入ります。ソウルゲージを節約できるので、「あ、こいつゲラルト知らねえな?」と思ったら狙ってみてもいい・・・のか?知らない相手にはこれでぼったくれる。

■余談・ゲラルトの出身作品である「The Witcher3」について

主人公・ゲラルトが旅するオープンワールドRPG。化物ハンターの集団である「ウィッチャー」の一員として各地でモンスターと戦っていくのだが、入念な痕跡の捜査と事前準備を重ねていく推理物のような進行が特徴的。山ほどあるクエストでは事ある毎に”選択”を求められ、プレイヤーの選択次第で登場人物たちの運命は大きく変わっていく。単純な善悪の判断ではなく、何気ない行動がとんでもない事件に繋がってしまう事も度々ある。旅の目的そっちのけでカードゲームに興じたり、娼館に通ったりと楽しみは色々。グラフィックの質も凄まじく、世界的に高い評価を受けた作品。

イグニ。本家では一瞬で放射状の範囲を焼き払う魔法だった。流石にこのまま格ゲーに入れる訳にはいかなかったか。

アード。相手を衝撃波で押し返して姿勢を崩す技だが、今見返すとエフェクトは控えめ。

クエン。敵の攻撃を一発だけ耐えてくれる便利な魔法。ボス戦などでは欠かせなかった。見た目は地味。

イャーデン。キャリバーでは相手が宙に浮いたりするが、原作では行動をスローにする魔法。また、幽霊などの霊を捉えるのにも使用した。

この他、ソウルキャリバーではCEで使用している「アクスィー」がある。敵を洗脳して同士討ちさせたり、他人の精神を操作して交渉を有利にするなどに使っていた。