司祭 ミカエル 藤原健久
英国教会(Church of England)より、世界中に広がった教会です。キリスト教の初期より英国では教会、修道院が活動していました。
6世紀にカンタベリーのオーガスチンが英国で宣教を開始し、英国教会はローマ・カトリック教会に属するようになりました。
16世紀にヨーロッパ全体で宗教改革運動が起こりました。英国では大陸より少し遅れて改革運動が始まり、聖書の英語訳、英語による祈祷書の編集、英語による礼拝などの改革がなされ、英国教会はローマ・カトリック教会から離脱しました。
18世紀以降、海外宣教の機運が高まり、英国教会、また先に英国より独立した米国聖公会は、世界各地に宣教師を派遣しました。
日本における聖公会の本格的な活動は、19世紀半ば、米国より派遣されたウイリアムズ師(日本聖公会初代主教)の来日から始まります。現在日本聖公会は、11教区、教会数約300、信徒(現在堅信受領者)数約2万人です。
1903年、米国聖公会より派遣されたカスバート司祭の宣教より、その歴史が始まりました。
その頃、京都市左京区岡崎地域では、平安神宮の創建、勧業博覧会の開催、岡崎公園、動物園、府立図書館などの設置が行われ、また京都大学等の諸学校も開設され、学芸地域としての発展を始めていました。
カスバート司祭は、一軒家を借り、学生を中心とした若者たちに、キリスト教を伝えるべく活動を始め、信徒の増加と共に、「京都聖マリア教会」を設立しました。教会設立より数年後、教会堂(後に教会会館)を利用して、「聖マリア幼稚園」が設立されました。
現在も「幼稚園型認定こども園 聖マリア幼稚園」として、地域の幼児教育の一端を担っています。
また戦後すぐ、当時の牧師と信徒有志の奉仕により「日本ボーイスカウト京都第24団」が設立され、現在まで活発に活動しています。