大気汚染に関しての話を聞いていると、PM2.5が出てきます。PM2.5とは、2.5ミクロン(マイクロメーター:μm)以下の小さな粒子のこととなります。ちなみに、この「μ」というのは10^-6、つまり、1/1000のさらに1/1000という意味です。ちなみに、mmのmとは1/1000という意味です。なので、1mmとは、1mmの1/1000という意味です。1μmだったら、1mの1/1000のさらに1/1000という意味です。よく、髪の毛がだいたい50μm程度と言われていますので、その大体1/20程度の大きさ以下のものすごい小さい微粒子ということになります。
この手の粒子等の多い少ないを表す時は、密度や濃度を表すことが多いです。簡単な例で考えてみましょう。鉄でできたパチンコ玉と、同じ大きさのプラスチックの玉を準備します。すると、当然、パチンコ玉の方が重いです。誰でも知っています。これに対して、「鉄はプラスチックよりも重いですか?」という質問をしたとします。回答は、「鉄」と言いたいところですが、「あなたの質問は、不十分です。」となります。
なぜなら、パチンコ玉と、直径100mのプラスチックの玉を比べたら、どう考えてもプラスチックの玉のほうが重くなるためです。ここで、いちいち、そんな細かいこと毎回考える必要無いだろう、と思われるかもしれませんが、科学・技術を考えるうえでは、きちんと考えたほうが良いのです。「鉄のほうがプラスチックよりも重い」というのは、正確に言うと「鉄の密度の方が、プラスチックの密度よりも大きい」です。密度とは、同じ体積で比較しましょうということで、1cm^3(縦横高さが1cm)の体積あたりの重さ(g)ということになります。
話を薪ストーブの排気ガスに戻します。最近、排気ガス中の有害ガスや物質の中で、最も測定しやすいモノの一つがPM2.5となります。その時の単位が、μg/m^3となります。言い換えると、縦横高さが1mの立方体中に、何μgのPM2.5が含まれるか、という単位になります。単位をこの用に濃度・密度にしないと、比較が難しくなります。
余談となりますが、薪ストーブの排気ガスで最も問題となるのは、臭いではなく、PM2.5等の有害物質・ガスとなります。なぜなら、健康被害の原因になるからです。ちなみに、臭いが問題でない、という訳ではありません。当然、臭いも大問題ですし、臭いがするということは、ガスや物質(分子等)が鼻の中まで届いているということです。エンジンの排気ガスを考えてみましょう。排気ガスの臭いがする時に、臭い以外の有害物質・ガスが鼻に届いていないと主張する人は居るでしょうか?いるかも知れませんが、もしもいたら、完全に頭が可笑しいと思われるでしょう。気体や物質によっては、遠くまで移動する間にある程度動きに違いが出る可能性はゼロではありません。が、数キロ離れているならともかく、100m以下であれば、全く異なる動きはしないでしょう。したとしても、二酸化炭素のように空気よりもかなり比重が重かったりする場合だけでしょう。
というわけで、繰り返しになりますが、薪ストーブの排気ガスの臭いがする場合、極めて高い確率で、PM2.5をはじめとする種々の有毒ガス・物質が鼻の匂いセンサー付近まで到達しているはずです。そして、PM2.5は比較的測定がし易い有害物質です。単位をよく覚えておきましょう。
最後になりますが、発展途上国で大気汚染が問題になっていますが、1000μg/m^3を超えることは殆どありません。200μg/m^3とか300μg/m^3となると、ニュースでよく見る、大気汚染で大都市のビルが霞んで見えない、という状況となります。日本は、平成25年にPM2.5に関する暫定指針を決めmしたが、1日平均が35μg/m^3となっています。しかし、世界保健機関(WHO)では、年平均が10μg/m^3から5μg/m^3へと引き下げられており、アメリカでも9μg/m^3から12μg/m^3へと引き下げられています。日本も、早く引き下げるべきかと思います。
最後の最後となりますが、薪ストーブの隣の家(被害者の家)では、普通に室内で50μg/m^3等になることもあります。外では、500μg/m^3近くになることがあります。こんなレベルのPM2.5の濃度が室内で観測されるということは、室内でタバコを10本とか、そのレベルで吸われて、煙を吹きかけられていることに匹敵します。それは、健康に悪いに決まっているということになります。大都市のビルが霞むレベルを超えるPM2.5を出しておいて、臭い問題と言い張る使用者・メーカーはどうかと思います。当然、臭いがしなくてもPM2.5は出ていることがあります。ということは、薪ストーブの排気ガス問題は、ご近所における「お互い様」の受忍義務の問題ではないということになります。世界では、数百万人が大気汚染によって、呼吸器系および循環器系疾患で死亡しています。当然、発展途上国を中心とする、大気汚染がひどい場所が中心です。大気汚染なんて、発展途上国の話で日本には関係ない。臭いで隣近所に文句言うなんて、どうかと思う。奥ゆかしい被害者の方たちは、そう思っているでしょう。しかし、そんなことを思っているうちに、PM2.5をはじめとする有害物質は、被害者家族の体を蝕んでいます。管理人も、隣の家が薪ストーブを開始してから呼吸器系疾患を発症しました。ただ、今の医学では、証明はできません。そのため、環境省等の関係者が規制するべきだと考えます。なぜなら、最終的に窒息死する喘息が大量発生した郊外である「四日市ぜんそく」も、完全に因果関係が医学的に証明されたわけではないのですが、厚生省、環境省、弁護士等の尽力で、大気汚染防止法によって被害が食い止められたので・・・。(2025/02/19)
以下に、環境省のPM2,5に関する説明を示します。薪ストーブの排気ガス由来の健康問題を引き起こしている物質のうち一つに関して理解するのは、被害者が声を上げる上で大事だと思います。