曲の指定テンポ アレグロ モデラート あまり速くなく
調性 ト長調
拍子 4分の4拍子
小節数 34小節
演奏順 リピート 2回目のリピート部分に第1括弧第2括弧
全体演奏小節数 56小節
演奏時間 ♩=152 1分33秒
1本のなだらかな旋律のラインです。音にしてみますとフワット漂うような響きが聞こえ、空を飛んでいる感じがします。まさに天から聞こえてくる歌のようです。天使の声と名付けられたのもうなずける美しい響きの連続です。全体は、この3連符が主となり進んで参りますが、途中で左手の印象深い2分音符が出てくる以外は同じパターンが繰り返されます。上記の動きの他に下記の動きがあります。
この二つの音型の組み合わせによって曲が出来ています。後はハーモニーと書いてあるように和音の変化を見ていけば良いのです。では、綺麗な旋律を美しく弾いていくには、何を注意していかねばならないかを考えてみましょう。
見ての通り一つの旋律があるのみで伴奏はありません。注意する天は一つです。左から右へ音が移動される部分の所です。よく「うまくつなげて」といわれますが、どの様に弾けばよいか分からないと思います。
流れを感じないで、ただ弾いただけでは旋律は切れてしまいます。「なぜ音が切れてしまうのか?」弾いている手を見て、何が悪いのかを発見することです。
たいていの場合は、左手を弾いた後、右手が左手の音の大きさや音色(硬い、柔らかい)音質(響きのうすい、厚い)などに関係なく弾いてしまうことです。ですから、つなぎに当たる部分について注意深く弾くことになります。お互い親指が打鍵しますから、まず二つの音がつながって聞こえるように(レガート)交互に弾く練習をします。次に3連符の流れに沿って音楽が流れますから、今度は手首のしなやかさを利用して2音をつなげる練習をします。その時、左手の音を少し残して右手の音を出してみましょう。手首の動きは左手から右手に移るように左手は左から右へ、右手も左手の後を追うように左から右へと手首を横に動かします。左から右への移行の部分が出来るようになると、あと注意する部分は、楽譜にある右手の4.分音符の音の大きさです。連続する音の中での4.分音符ですから、アクセントはつけずに左手の音へ移動する感じになるように、落ち着いた感じに聞こえると良いと思います。そのためには親指は鍵盤に触った状態で鍵盤を軽く押す要領で弾けば良いと思います。上からたたきつけなければ良いと考えれば良いでしょう。
次に3連符の弾き方を考えてみましょう。
3連符は、1拍に三つの音を弾く訳ですが、初心者にとって音の粒をそろえることが難しいです。3つの音がどのように弾かれると綺麗に聞こえるかといえば、まず最初の内は、3つの音はテヌート(十分に音を保って)気味に弾く
という事を忘れないことです。
1音目が一番重く弾き、その深く打鍵した指を次の指へと重心を移動し3つめの音で少し抜く感じに弾きます。3つの音がバタバタ、もたつく、よろける等
しないためには指の動きを注意深く見ながら弾くことです。また、旋律のラインが山谷と動きがあります。メロディーが上昇するときには少し段々大きくし、下降するときは段々小さくするように弾くことで、自然な流れが感じられるように聞こえます。常にでこぼこにならないように細心の注意を持って弾きましょう。繰り返しの後の音楽は、一変して暗い雰囲気がおおいます。ト長調からホ短調へ転調してます。ここは何か心配があるように心が曇った感じがしますね。
左手の2分音符が出てくる部分の所です。ここの部分は、左手の音から、右の音が導き出されているよう進みまたもの悲しさが感じられるとこです。たっぷりと響かせて広がりが感じられるように弾けると良いと思います。
最後の両手の4.分音符は、手首のしなやかさをもいってフワット抜ける感じの弾き方をしましょう。
前半と同じ音楽が奏でられたのち、次の第2括弧の部分に注意が必要なところがあります。
ここでは、左手のタイになっている音に注意して欲しいところです。子供たちはこういった場面では、よくアクセントをつけてしまいます。
弾いていくそのままで余計なことはしないように押さえたままの状態にしましょう。両手の4.分音符ここもアクセントが付きやすいので聞けないように。
ピュー・レントからは、気持ちを新たにして落ち着いて気分でもって和音の響きの進行を味わって耳を傾けましょう。