ISO/TR 19175:2025 Gap analysis of geospatial standards for indoor-outdoor seamless navigation
現行
履歴
対応OGC標準:なし
対応JIS規格:なし
原文URL
https://www.iso.org/obp/ui/en/#iso:std:iso:tr:19175:ed-1:v1:en
スマートフォンなどのノマディックデバイスやモバイルデバイスの普及及び、屋内空間の急速な拡大により、交通システムに関連する多くのサービスや施設が屋内でも利用可能になった。その結果、既存のナビゲーションの拡張として、屋内外をシームレスにつなぐナビゲーションの重要性が高まっている。屋内及び屋外のナビゲーションについては、データとサービスの相互運用性を向上させるための標準化活動がいくつか行われている。
この技術報告書の目的は、屋内外シームレスナビゲーションにおける地理空間標準のギャップを分析することである。この報告書は、屋外又は屋内ナビゲーションサービスの設計者、開発者、及びプロバイダーを対象とするものである。
この報告書では、以下の点について言及する。
a) 屋内外シームレスナビゲーションの概念を提示する。
b) 屋内外シームレスナビゲーションの概念アーキテクチャ及びシナリオ(またはユースケース)の概要を示す。
c) 屋内外シームレスナビゲーションを実装するための現在の地理空間標準のギャップを分析する。
d) 相互運用性の向上のために進めるべき標準化項目を浮き彫りにする。
この報告書が引用する規格はない。
3.1 用語及び定義
この規格の目的に応じて、次の用語及び定義が適用される。
ISOとIECは、規格化に使用する用語データベースを次のアドレスにおいて維持・公開している。
— IEC Electropedia: http://www.electropedia.org/
— ISO オンライン閲覧プラットフォーム: http://www.iso.org/obp
備考1) 用語の順序がアルファベット順になっていので、見直すべきである。また、原文では、preferred, admitted, abbreviationの区別が曖昧になっているので、修正すべきである。
3.1.1
feature
地物
実世界の現象の抽象概念
注記1:地物は型として、又はインスタンスとして現れる。型又はインスタンスの一方だけを意味するときには、地物型又は地物インスタンスという用語を使うのが望ましい。
[ISO 19101-1:2014 4.1.11を引用]
3.1.2
indoor entity feature
屋内設置物
屋内に設置された建築部品となる地物又は建築内部で特定の用途で使われる地物 (3.1.1)
例: 窓、ドア、家具、設備は屋内設置物である。
[ISO 19164:2024 3.5を引用]
3.1.3
indoor space feature
屋内空間地物
屋内設置物(3.1.2)を含む、又は建築内部の特定の目的のための場所として使用される、あるいはその両方になる地物(3.1.1)
例:部屋、バルコニー、通路は屋内空間地物である。
[ISO 19164:2024 3.6を引用]
3.1.4
indoor map
屋内地図
屋内設置物(3.1.2)及び屋内空間地物(3.1.3)をコンピュータ画面に表示するのに適したデジタル画像又はベクトルファイル形式の描写結果
[ISO 19164:2024 3.7を引用]
3.1.5
indoor-outdoor map
屋内外地図
屋内及び屋外の環境間のシームレスに相互接続された設置物及び空間地物を、コンピュータ画面に表示できるデジタル画像又はベクターファイルとして描写したもの
3.1.6
nomadic device
ND
ノマディックデバイス
携帯電話、モバイル無線ブロードバンド(WiMAX、HC-SDMAなど)、WiFiなどの機器や、Bluetooth®、Zigbeeなどの短距離リンクによって通信接続するパーソナルITSステーションの実装であり、これにより、ポータブルデバイスは自動車通信システムネットワークに接続される。
注記1:Bluetoothは、市販されている適切な製品の一例である。この情報は、この報告書の利用者の便宜のために提供されており、ISOによるこの製品の推奨を意味するものではない。
[ISO 23795-2:2024 3.1.1を参照 - 「ポータブル機器」から「ポータブル」を削除、「無線通信ネットワーク(3G、4G、および5G)」を削除、「WiFi」を追加、「IEEE 802.11xなど」を「Bluetooth、Zigbeeなど」に置き換えた。注記1を新たに追加した。]
3.1.7
indoor navigation
屋内ナビゲーション
屋内空間で提供されるナビゲーション
3.1.8
ITS station
ITS-S
ITSステーション
ITS-S
ISO 21217で規定されたアプリケーション層、設備層、ネットワーク層、アクセス層の各コンポーネントで構成され、境界を定められた、安全な管理領域内で動作する、通信ネットワーク内の実体
[ ISO 13184-2:2016 3.5を引用]
3.1.9
personal/vehicle ITS station
P/V-ITS-S
個人用/車両用ITSステーション
車両又はモバイルデバイスに実装されたITSステーション
注記1:本報告書の一貫性を保つため、「モバイルデバイス」という用語を「ノマディックデバイス」(3.1.6)に置き換えた。
[ISO 17438-2:2024 3.1.5を参照 - 定義中の「個人用モバイルデバイス」を「ノマディックデバイス」に置き換えた。注記1を追加]
3.1.10
roadside ITS station
R-ITS-S
路側ITSステーション
特定のゾーン内の車両及び歩行者情報を受信・処理するシステム
注記1:システムは路側に設置される。
[ISO 17438-2:2024 3.1.8を参照 - 定義から「車両および歩行者に安全警報および駐車案内サービスを提供するために、状況を判断する」を削除した。]
3.1.11
central ITS station
central ITS-S
C-ITS-S
中央ITSステーション
中央ITS-S
C-ITS-S
中央ITSサブシステムにおけるITS-Sの実装
[ISO 17438-4:2019 3.1.6を引用]
3.1.12
indoor positioning
屋内測位
屋内空間における位置の特定
[ ISO 17438-4:2019 3.1.7を引用]
3.1.13
indoor positioning infrastructure
屋内測位情報基盤
屋内空間における個人用/車両用ITSステーション(P/V-ITS-S)の位置を特定するために用いられる情報基盤
例:Wi-Fi、Bluetoothなど
[ISO 17438-4:2019 3.1.11を引用]
3.1.14
indoor positioning reference
屋内測位参照情報
屋内測位をサポートするための情報
例:屋内測位参照情報の好例として、屋内測位インフラに関する情報が挙げられる。Wi-Fiベースの測位の場合、屋内測位インフラ情報には、Wi-Fi APの位置、SSID、RSSI値などのAP情報が含まれる。
注記1:屋内測位参照情報の詳細な仕様及び内容は、特定の屋内測位技術によって異なる。
[ISO 17438-2:2024 3.1.12を参照 - 例1と例2は1つの例に統合した。]
3.1.15
indoor navigation data
屋内ナビゲーションデータ
屋内写像(3.1.4)及び屋内測位インフラ情報を含む、屋内ナビゲーションに必要なデータ。
[ ISO 17438-4:2019 3.1.13を参照]
3.2 Abbreviated terms
C-ITS-S central ITS station中央ITSステーション
GML geography markup language地理マーク付け言語
GNSS global navigation satellite system 全地球航法衛星システム
IFC industry foundation classes
IFM indoor feature model屋内地物モデル
ITS intelligent transport systems高度道路交通システム
ITS-S ITS station ITSステーション
OGC open geospatial consortium
P/V-ITS-S personal/vehicle ITS station個人/車両ITSステーション
POI point of interest
R-ITS-S roadside ITS station路側ITSステーション
[1] ISO 17438-1:2016, Intelligent transport systems — Indoor navigation for personal and vehicle ITS station — Part 1: General information and use case definition
[2] Raza A., Lolic L., Akhter S., Liut M. "Comparing and Evaluating Indoor Positioning Techniques," 2021 International Conference on Indoor Positioning and Indoor Navigation (IPIN), Lloret de Mar, Spain, 2021, pp. 1-8, doi: 10.1109/IPIN51156.2021.9662632
[3] ISO 17438-3:2024, Intelligent transport systems — Indoor navigation for personal and vehicle ITS stations — Part 3: Requirements and specification for indoor positioning reference data
[4] ISO 20524-1:2020, Intelligent transport systems — Geographic Data Files (GDF) GDF5.1 — Part 1: Application independent map data shared between multiple sources
[5] ASAM - Standardization for Automotive Development. ASAM OpenDRIVE 1.8.0, https://www.asam.net/standards/detail/opendrive/, (2024.05.31)
[6] ISO 17438-2:2024, Intelligent transport systems — Indoor navigation for personal and vehicle ITS stations — Part 2: Requirements and specification for indoor maps
[7] ISO 19164:2024, Geographic information — Indoor feature model
[8] OGC 19-011r4, OGC® IndoorGML 1.1 - Open Geospatial Consortium
[9] OGC 20-010, OGC City Geography Markup Language (CityGML) Part 1: Conceptual Model Standard
[10] ISO 16739-1:2024, Industry Foundation Classes (IFC) for data sharing in the construction and facility management industries — Part 1: Data schema
[11] Context Information Management (CIM); NGSI-LD API: Context Information Management using NGSI-LD API - World Wide Web Consortium (W3C)
(2025-12-16)