2026年 9 月5日 (土) 16:10~17:50
東洋大学白山キャンパス8号館地下1階 ポスター会場 [2D-017-PC]
自由記述は, 社会・文化の心への影響を調べる有効な手段だが, 分類の曖昧さとスケーリングが課題である. 本研究では大規模言語モデル (LLM) を用いて解決を試みた. LLM の成績はプロンプトに大きく依存するため、判定 LLMに与えるプロンプトを,別の LLM によって反復的に生成・改良するOPRO(Optimization by Prompting)を用いて最適化した. 日本国内の成人1003名を対象に,「科学的」と紹介され生活に取り入れている事柄について自由記述を収集し,人間判定で疑似科学信念該当性を判定した. Producer,Judge,Scorerからなるサイクルを構築し,人間判定との一致度(F1スコア)が最大となるようプロンプトを最適化した. その結果,21サイクルでプラトーに達し,最高性能プロンプトは最適化データでF1=.58,検証データでF1=.44を示し, 判定性能は十分とは言えなかった. 今後はProducerに与えるメタプロンプトの改善に加え,モデル設定を変更した頑健性検証や,陰謀論信念・不当利得信念に関する自由記述判定への適用を通じて,一般化可能な最適化手法の確立を検討する.
2026年 9 月5日 (土) 9:00~10:40
東洋大学白山キャンパス1号館1階1102(第5会場)
量的心理学は、これまで人間を研究対象としながらも、“人間的” なインターフェイスを二重の意味で持ち合わせていなかった。ひとつは参加者に対してである。統制刺激や装置を用いた認知系実験は言うまでもないが、質問紙調査であっても、固定された文言を通じての参加者とのやり取りは “人間的” な双方向性や他者への想像力を欠いたものだった。もうひとつは研究者と研究方法とのインターフェイスである。統計分析や実験プログラムなどは、時折人間教師からのアドバイスはあるものの、基本的には数理/アルゴリズムでしかなく、“人間的” 感覚とは縁遠いものだった。今、大規模言語モデル (LLM) の目覚ましい発展により、このふたつのインターフェイスが日常言語化され、急速に “人間化” されつつある。方法論的障壁を “人間的” に除去することにより、量的心理学が本来取り組むべき研究課題への、より自由で直接的で、“人間的な” アプローチが可能になる。本シンポジウムではこの現状について、説得AI研究とその研究環境開発という実例を通じて報告し、それが今後の心理学研究、特にそのあり様と速度について持つ含意について、議論する。(本シンポジウムは、過年度に行われた公募シンポジウム「深層学習と心理学 1, 2, 3」の続編的な企画です。)
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もっと人間らしい説得研究をAIと共に スライド
AIとともに進める心理学研究 スライド
聞き取りAIの可能性 AIインタビューの研究動向 スライド
また別の “人間の測りまちがい”:質問摂動による信念測定の可能性 スライド
企画代表者:山田祐樹 (九州大学)
企画者:平石界 (慶應義塾大学)、池田功毅 (明治学院大学)、齋藤慈子 (上智大学)、菅さやか (慶應義塾大学)
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本企画の実施にあたって慶應義塾大学学事振興基金・慶應義塾大学次世代研究プロジェクト推進プログラム・科学研究費補助金基盤研究(B)の助成を受けています。