解析力学の基礎を学びます。YouTube 上のオープン教育マテリアルを用い、短期集中ワークショップ型形式を採用します。単一の講師は置かず、ワークショップ参加者同士のコミュニケーションを通じて学習を進めます。対面とオンライン参加のハイブリッド形式を採用します。
ワークショップ当日は、趣旨説明の後、各自で Youtube 上のオープン教育マテリアルを視聴します。同じ動画を同じ時間に見て、その後に分からなかったところを相談して解決する時間を設けます。これを何度も繰り返し、解析力学の初歩をカバーすることを目指します。
私たちの「深層学習心理学」研究プロジェクトでは、物理学、生物学、機械学習理論などの統合的理解を通じて、新しい心理学理論の構築を目指しています (池田 et al. 2023a; 2023b; 2025)。その中でも特に物理学は、長い歴史を通じて高い予測妥当性と効果的な介入を実現しており、生物学だけでなく (e.g. カウフマン, 2020; 金子, 2019)、心理学に対しても (e.g. ヴァレラ et al. 2001) 重要な理論的基礎を与えてくれます。特に、非平衡統計力学 (e.g. 沙川, 2022; 田崎, 2023) や力学系 (e.g. ストロガッツ, 2015)、さらにそれらを生命現象に適用したシステム生物学 (e.g. 畠山 & 姫岡, 2023) などは、生命や心理といった複雑な現象をモデル化するための基礎となる研究領域です。
解析力学は、そうした物理学・生物学の諸知見を理解するための、さらなる基礎として必要となる領域です。またそこで扱われる変分法やハミルトニアンなどは、機械学習でも広く用いられている手法・概念です。今回のワークショップでは、この解析力学を学ぶことで、心理学における新しい理論研究育成の補助とすることを目的とします。
2025年 3月25日 (火)、3月26 (水)、3月27 (木)、 10:00~17:00 (予定)
慶應義塾大学文学部(三田キャンパス)
オンラインで行いますが、慶應義塾大学三田キャンパスがリアル会場となります。
手を動かしながら、動画を見る → 質疑応答 を繰り返します。
質疑応答は、Zoom、Discord を用いて音声&テキストで行います。
ノートとペン・鉛筆を持って参加してください。
リアル会場参加者の方は、ノートPCまたはタブレットとイアホンなど、各自で動画を視聴できるデバイスをお持ち下さい。
なお、Youtube 講義は、以下の教科書の内容の解説となっています。ただしワークショップ参加に際して必須ではありません。
渡辺悠樹. (2024). 解析力学:基礎の基礎から発展的なトピックまで. 共立出版.
同書のサポートページ
この企画の内容は、論文やブログ等の形でまとめ、発表する予定です。
大学初年度の力学と数学を一度勉強していることを前提としています。ついていけるか心配な人は、ヨビノリの力学などを予習されることをお薦めします。
参加を希望される方は下記フォームから申し込みをしてください。申し込みされた方に Zoom のリンクと Discord の招待リンクを送ります。
問合せ先と中の人はこちら。ワークショップ参加者向けの連絡は、申込時のメールに案内のある discord で行っております。
本企画の実施にあたって慶應義塾大学学事振興基金の助成を受けています。
終了後、適宜 up します。