卒業生のみんなへ
〜頑張りすぎず、強がらず、人に頼って生きていこう〜
人の間と書いて、「人間」
人と人との間のつながりの中で生きていくのが人間です。
人間は1人では弱いものです。1人では生きていけません。
食べること、生活すること、全てにおいて、たくさんの人の力をかりて、生きています。
それでいいんです。そうでなければならないのです。
「がんばりなさい」「ガマンしなさい」「人にめいわくをかけるな」
親心でたくさんのはげまされたり、しかられてきた人もいるでしょう。
時に、歯を食いしばってがんばることもガマンすることも必要かもしれません。
でも、ずっとずっと自分を押しころしてまで自分をすりへらしてまで、がんばり続ける必要はこれっぽっちもありません。
あなたは、今のままで十分にすばらしい。生きているだけですばらしい。
人は幸せになるために生まれてくるんです。
自分を犠牲にして、だれかのために生きなくていいんです。
搾取されながら苦しむ必要もありません。
産んでくれたこと、育ててくれたこと、周りの人に支えられて生きていることに感謝することやこれから生命のバトンをつないでいくことも大切ですが、何よりまずは自分自身を大切に生きてください。
自分の幸せがうばわれそうになったり、こわいことがあったら、助けを求めていいんです。
あなたたちには助けを求める権利がある。
安全に、自由に生きる権利がある。
「受援力」 みんなに伝えた、大切にしてほしい言葉。
これから先、どこかでつまずいたりどうしようもなくこまり果ててしまったら、どうか助けを求めてください。
ここにみんなのために、相談窓口をのせておきます。
みんなの大切な権利ものせておきます。
世の中には、本当に真剣に子どもの未来のために活動をしていたり、子どもを助けるために活動している人がたくさんいます。
大人なんて信用できない。そんな風に思うこともあるかもしれませんが、案外子どものために真剣になってくれる人もたくさんいることを忘れないでください。
こまった時、相談する前に注意してほしいこと
・みんなが自分で相談先を探すときは、決してすぐにSNSを使わないこと。優しいフリをして、「かわいそうに」「助けてあげるよ」という言葉をたくみに使い、助けるフリをしてだまそうとする人がいます。
・ネッ友に相談することや、ネッ友に直接会うことのリスクも忘れないこと。
・勇気を出して、身近な大人に相談してみること。
・世の中には、真剣に子どものことを考えてくれる大人が案外たくさんいると信じること。
・別府小の先生を思い出すこと。
みんなに知ってほしい「子どもの権利条約」
「子どもの権利条約」は、世界中すべての子どもたちがもつ権利をさだめた条約です。子どもがおとなと同じように、ひとりの人間としてもつ様々な権利をみとめるとともに、成長にとって必要な保護や配慮など、子どもならではの権利もさだめています。
●みんなは大切にされるべき存在
生きる権利
住む場所や食べものがあり、 医療を受けられるなど、命が守られること
育つ権利
勉強したり遊んだりして、もって生まれた能力を十分にのばしながら成長できること
守られる権利
紛争にまきこまれず、難民になったら保護され、暴力や搾取、きけんな労働などから守られること
参加する権利
自由に意見を表したり、団体を作ったりできること
●「子どもの権利条約」4つの原則
差別の禁止(差別のないこと)
すべての子どもは、子ども自身や親の人種や国籍、性、意見、障がい、経済状況などどんな理由でも差別されず、条約のさだめるすべての権利が保障されます。
子どもの最善の利益(子どもにとってもっともよいこと)
子どもに関することが決められ、行われる時は、「その子どもにとってもっともよいことは何か」を第一に考えます。
生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)
すべての子どもの命が守られ、もって生まれた能力を十分にのばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。
子どもの意見の尊重
(意見を表明し参加できること)
子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します。
<相談窓口>
●SNS相談窓口
●電話相談窓口
●地元の相談窓口
チャイルドライン(特定非営利活動法人(NPO法人) チャイルドライン支援センター)
チャイルドラインは、18歳までの子どものための相談先です。
かかえている思いを誰かに話すことで、少しでも楽になるよう、気持ちを受けとめます。あなたの思いを大切にしながら、どうしたらいいかを一緒に考えていきます。お説教や命令、意見の押し付けはしません。
●子どもの人権110番
友達から「いじめ」にあって学校に行きたくない、家の人にいやなことをされる、部活動で暴言・暴力を受けているなど、先生や親には話しにくいけど、このままではどうしていいか分からない、誰も気づいてくれない・・・。
このような悩みがあったら、まよわず電話してください。「まわりでこんなことでこまっている人がいる」という相談でもいいです。