古いAirfixでしかも1/144スケール。やっぱりというか、結構な労作になりました。中古模型屋さんから購入したキットは近年再販されたものらしく、箱の傷みもなくデカールもしっかりしているのが救いです。キットにはコクピット用のクリアパーツは入っているのですが、キャビン窓のパーツはありません。説明書には付属 CLEARFIXを窓に塗布せよとのこと。このチューブの栓蓋開けてみると、わりと嗅いだことのある普通の接着剤の匂い?半信半疑で内側から厚手のアルミテープを貼り、窓の一つ一つにこんもり盛ってみました。こちらの予定ではそのまま硬化して、裏表からの切削研磨で窓ガラスの完成という所ですが、下の写真のように翌日にはきれいに引けて厚みはほとんどなくなりました。(これ、むしろ速乾性のボンドですね。その引け量もかなりなもの)予想はしてたのでビビりませんが…もうこれはクリアパーツは入ってないことの苦しまぎれのクレーム対策ですね。Airfixのホームページでも、私たちは窓パーツを用意出来ない旨書かれていますから、もう仕方ありません。今からこの古いキットのために窓のクリアパーツを新規開発するくらいなら 、新しいキットに投資すべきでしょうし、わたしもその方が嬉しいですね。そこでこの窓をどうするかがこのキットの最初の判断事です。スケールは1:144なのでパテなどで埋めてしまい塗装表現にしても、なんら問題なく仕上げられると思います。しかしここでは窓のクリア化を試みます。
⇦ 乾燥すると普通に引けました。
そこで以前エンブラエル 175旅客機の時に行った窓を全部切り取り透明プラ板をはめ込むことにします。これは平面プラ板を使うので、整形後レンズ効果を生んでしまい、クリアな窓ガラス感はないのですが仕方ありません。
プラ板の両面をマスキングテープでしっかり保護してたっぷりめのタミヤセメントで接着します。胴体パーツを短冊状に穴を開けてしまうのでキットの強度が極端に失われます。そこで一週間以上しっかり乾燥させたあと整形します。アルミ板(ジュースの空き缶、曲面の癖がついているので都合がよい)で窓ガイドを2つ開け等間隔のガイドとします。これを厚みのある樹脂テープをガイドに透明部分にケガいていきます。前回の反省点として、すこし深めのケガキの方が塗装後の修正などが楽です。
キット全体としては翼下面の胴体中央部が太りすぎて、およそ飛行機らしくありません。機体下面がわかる写真は少ないですが、サイドビューで明らかに出っ張っていたので正しい判断だと思います。削り込むにはプラ厚が足りないのでキットの中央部分を切除し、新たにプラ板ですっきりさせます。胴体の合わせも悪いのでパテは必須です。その際、内部削りカスが侵入しないようにしっかり密閉します。内部に工作はありません。ただでさえ窓は小さく、レンズ効果で内部は全く見えないですし。
特徴的なエンジンノズルもプラパイプから削り出し。小さい…
胴体の合わせも悪いのでパテは必須です。その際、内部削りカスが侵入しないようにしっかり密閉します。内部に座席などの工作はありません。ただでさえ窓は小さく、レンズ効果で内部は全く見えないですし。
マーキングは基本的にはデカールを使わず塗装にします。マークや文字のみデカールを切り取って使いました。スケールが小さいのでなるべく塗装にした方が自然ですね。
世界初のジェット旅客機であるデハビラント コメットは、戦後の旅客機需要を見越して戦時中の1943年に企画がスタートしています。イギリスは戦争に負けることなど考えてないようですね。初飛行は1949年、ジェットエンジンの出力不足から抵抗軽減を狙った翼内配置のエンジンは、すっきりしたシルエットで現代の旅客機にはない魅力があります。
コメットが本格就役から一年ほどたった1954年一月、イタリア上空で空中分解事故を起こしてしまいます。原因究明のため、徹底的な機体の回収と大規模な実験が行われ、原因は繰り返されたキャビン与圧による金属疲労から、胴体の破断が起きたとされました。その原因究明過程で原因究明手法や機体構造の技術向上に多大な貢献をするも、世界初のジェット旅客機という技術的優位性は失われ、改良型が登場後も次第にアメリカ製旅客機にそのシェアを奪われていくことになります。