統計学
「統計学」は、自然分野の視点から教養を身につけるための科目である。本講義の目標は、統計学に関する基礎知識を習得することである。統計学とは、データの特徴を理解するための学問であり、記述統計と推測統計から構成される。記述統計では、情報が揃っているデータの特徴を1つの数値に代表させたり、数値の現れ方を可視化して示したりする。一方、推測統計では、調査や観測で全ての情報を得ることができないようなデータにおいて、得られているいくつかの数値(標本)の現れ方を正規分布などで想定することによって、対象とする全ての数値の集合(母集団)の傾向を推測、検討する。統計学は、定量的に情報を解析し、その特徴を理解する上で重要なものである。「基礎数学(確率・統計)」は、自然分野の視点から教養を身につけるための科目である。本講義の目標は、統計学とその中で利用される確率論に関する基礎知識を習得することである。確率は、事象(調査や観測の結果)が将来に起こる可能性を数量化したものである。個々の事象がもつ確率を関数と捉えることで、離散型または連続型の確率分布(関数)が定義できる。一方、統計では、過去の調査や観測で得たいくつかの数値の集合(標本)もまた分布を示し、前述の確率分布を利用することで、対象とする全ての数値の集合(母集団)の傾向を推測、検討することができる。統計学は、定量的に情報を解析し、その特徴を理解する上で必須となる知識である。講義の難易度はそれほど高くないため、高校までの数学が苦手な学生にも教養科目として履修を推奨する。
宇宙科学
太陽は人類を含めた生命体にとって重要なエネルギー源である。太陽から地球に届くエネルギー量はいくらか、太陽が放出しているエネルギー量はいくらか、太陽のエネルギー発生のメカニズムが何であるかを学ぶ。太陽エネルギー発生メカニズムの知識を基に、星の科学(星の観測原理、HR図、星の一生、白色矮星、中性子星、ブラックホール)を学ぶ。それに、ビッグバン宇宙論を中心とした現代宇宙論の概論を学ぶ。宇宙は、現代科学の成果を総合的に学ぶに最適である。それは、一つの分野だけでは理解できない問題が多くあり、科学のあらゆる分野の知識を総動員して取り組む必要があるためである。これらを学び、自然を観る鳥の目と虫の目を養ってもらいたい。自然分野の視点から幅広く教養を身につけるための科目である。
<2023年シラバスより>
生命科学
「生命科学」は自然分野の視点から幅広く教養を身につけるための科目です。現代社会を生きる上で、生命科学の知見と無縁でいることはできません。本講義では、生命科学の基礎知識や考え方を身につけ、日常的に接する生命科学に関するニュースや新知見を理解し、自らの意見を持つ力を養います。そのために、まず基本用語に親しみ、その意味を理解します。また、物事を科学的に判断することの意味を考えます。さらに、メディアで報道される様々な科学ニュースを読み、意見を述べる課題に取り組みます。
心の科学
【目標】私たちの「心」のあり方をめぐり、それに対する理論と思考法をさまざまな思想家や科学者、研究者から学び、「心」や「精神」をめぐる科学史の基礎を知ることで、最終的に自ら主体的に考えをまとめ、説明できるようになることが本科目の目標です。【概要】日常生活の中で、笑ったり、喜んだり、ときに泣いたり、怒ったり…実は私たちの心の働きは不思議でいっぱいです。喜怒哀楽を経験するとき私たちの心はどんな働きをしているのでしょう? そもそも、「心」は私たちの身体と違って実体がなく、実際に目に見ることができません。そんな「心」について、科学の世界では、どんな説明が与えられているのでしょう?「心」を扱う学問は、自然科学の他にも哲学、心理学等、様々です。本講義は、とくに自然分野の視点から幅広く教養を身に付けるための科目であり、心や精神のはたらきの特徴を明らかにしてきた研究の歴史を丁寧に紐解き、解説を行います。なお、本科目は単元の必要性に応じて専門の外部講師を招聘し、授業を行うことがあります。