2016年度上期
①2016年6月25日(土)午後1時20分~2時20分 参加32名(募集人員32名:以下同様)
「レインボータワーをつくろう」 講師:田中義靖先生(都立戸山高等学校教諭)
新潟市にある展望塔(レインボータワー)をつくるのではありません。
試験管などの容器に数種類の色水を加えて「色水タワー」をつくります。
この実験を通じて溶液の比重について楽しく学びます。
飽和砂糖水を最初に作ります。それを半分(AとB)に分けて、Aを色素で着色します。
Aを細長い透明容器に入れます。
Bを水で2倍に薄めます。それを半分(CとD)に分けて、Cを色素で着色します(Aとは違う色)。
CをAの上に継ぎ足します。
この操作を繰り返して、濃度の異なる種類の砂糖水を作って重ねていきます。
七色まではいきませんが、はっきりと色の異なる水が4層から5層重ねることができました。
②2016年7月 3日(日)10時20分~11時20分 参加31名
「スーパーボールをつくろう」 講師:宮本一弘先生(開成中学・高等学校教諭)
食塩と洗濯のり(PVA)で手作りスーパーボールをつくります。
ゴーグルと白衣を着用して実験しました。
スーパーボールの原料はPVA洗濯糊です。3つの実験を行いました。
①スライム PVA糊と硼砂と水
②スーパーボール PVA糊と食塩
③水の中で雪をふらす 飽和食塩水とメタノール
①のスライムができる過程で水がなくなります。これはPVAが硼砂と反応して3次元の網目構造となりその中に
水がとりこまれるからです。
②ではPVA糊に個体食塩を加えるとPVAが固まりとなって水のなかからでてきます。
やっと水にとけていたPVAが食塩に水をとられてはじき出されたからです(このような現象を塩析といいます)。
③では食塩以上に水にとけやすいメタノールを使います。これも塩析という現象を使います。
飽和食塩水にしずかに燃料用アルコール(主成分メタノール)を2cm程度を目安にそそぎます。水の上2cmが
メタノール層になり、水の境目あたりから白い粉が生まれてきて沈んでいくのが見えます。まるで雪が降るようにみえます。
③2016年7月18日(月)13時20分~14時20分 参加30名
「昔のコピー ジアゾコピー」 講師:片江安巳先生(「青少年のための科学の祭典全国大会」実行委員長)
今は、家庭にもコピー機が普及する時代になっています。現在のコピー機は40数年前から、会社や役所を中心に
じょじょに普及していきました。現在のコピー機の前は、ジアゾコピー、別名「青焼き」と言われるコピー方式でした。
これは、50数年前から普及して、10数年以上盛んに使用されていましたが、現在は、非常に大きな図面を除き
ほとんど使われていません。そのジアゾコピーについて学びます。
片江先生からジアゾコピーの仕組みについて概略次のようなお話しがありました。
薬品が塗ってある紙に現像液をつけると塗った部分の色が変わる。紙の上で色の素(染料)ができている。
紙に塗ってある薬品は光が当たると現像液をつけても変化しなくなる。この性質を利用して、トレーシングペーパーに字や絵を書いて
感光紙に重ねて上から光をあてると字や線のところは光があたらず薬品は変化をしていないので、現像液につけるとその部分だけに
色がついて、ほかは白くなる。
これに続いて以下の実験をしました。みんな思い思いの作品ができました。
①トレーシングペーパーに好みの絵や字を書く。
②感光紙に重ねてガラス板で挟んで固定してから、紫外線ランプで感光させる(15数える間)。
③仕上がり後の色が異なる4種類の現像液のどれか一つで現像する。(この操作は大人が代行)
④トレーシングペーパーと感光紙を比較してまったく同じ大きさかどうかみました。
その他、コピーについていろいろなお話がありました。
④2016年7月24日(日)10時20分~11時20分 参加30名
「身近なものの酸性アルカリ性を調べよう」(「天体の大きさを実感しよう」から急きょ変更となりました。
講師:間々田和彦先生(元筑波大学附属資格特別支援学校教諭)
ブロモチモールブルー指示薬(BTB)を使い、飲料や食品などの酸性アルカリ性を調べる実験をしました。
BTBは中性では緑色、酸性では黄色、アルカリ性では青色をしめしますが、最初にレモン果汁、炭酸ソーダ水溶液で
これを確認しました。その次に緑茶、ウーロン茶、麦茶、スポーツ飲料、炭酸飲料、果汁入り飲料、アルカリ飲料などを調べました。
さらにはうどん、中華麺、お菓子なども試しました。
各自予想して結果を確かめましたが、大部分の人が間違ったものがありました。
大根おろしと大根の炭についても実験して、アルカリ食品という意味を勉強しました。
教室の最後に地球と月と太陽の大きさのお話があり、3mm金属球(地球)、1mm金属球(月)、木製の木星の寸法比を
示す模型が全員に配られました。
⑤2016年8月 4日(木)10時20分~11時20分 参加32名
「どろ水を沈殿させる」 講師:高梨賢英先生(元慶應義塾幼稚舎教諭)
我々が飲む水は浄水場で川から引いた水をきれいにしています。
浄水場ではどのように泥水をきれいにしているのでしょうか。
泥水から泥を沈殿させる実験をしてみます。
最初に、水中に大小の粒径が混ざったガラスビーズを入れた容器を振って沈降を観察し、粒の大きい方が
早く沈むことを確認しました。
次の実験でPAC(ポリ塩化アルミニウム)溶液、水、炭酸ナトリウム溶液、紅イモ粉液、デンプン液、泥水の
性質を万能pH試験紙、フェノールフタレインを使って調べました(酸性・アルカリ性・中性の性質の学習)。
2番目の実験ではPAC溶液にフェノールフタレインを加え、それに炭酸ナトリウム溶液を滴下して変化を観察しました。
3番目の実験では三種類の濁った液(泥水、デンプン液、紅イモ液)にPACを加えた後、炭酸ナトリウム溶液を
少しずつ加えていくと、沈殿ができて液が透明なる変化を観察しました。
⑥2016年8月13日(土)10時20分~11時20分 参加27名
「木炭電池で豆電球を灯そう」 講師:宮内卓也先生(東京学芸大学准教授)
木炭とアルミ箔を使って電池をつくり、豆電球を灯してみます。
備長炭、ペーパータオル、アルミホイル、食塩水で木炭電池を作りました。
豆電球、電子オルゴールを木炭電池につないでみましたが、
電池としての働きをひきだすためには、いろいろな工夫が必要なことがわかりました。
⑦2016年8月16日(火)10時20分~11時20分 参加 28名
「シャボン玉でいろいろ実験」 講師:夢化学実験隊(青山好延)
シャボン玉にいろいろ混ぜて、割れにくいものなどをつくってみます。
最初に先端部まで水が入ったコップに1円玉を何枚いれたらこぼれるか実験しました。
50枚近くいれるとコップの水面が上に膨らむようになり、こぼれました。
次にいろいろな形をしたものでシャボン玉を作り、みんな球体になることを確認しました。
3番目に界面活性剤の濃度によりシャボン玉のできやすさに差があるか調べました。
最後に割れにくいシャボン玉液でシャボン玉をつくり軍手に受けてみました。
⑧2016年8月23日(火)10時20分~11時20分 参加29名
「ガラスタイルに模様をつけよう」 講師:茂串圭男先生(埼玉県立岩槻商業高等学校教諭)
ガラスタイルに模様をつけてみます。
市販のガラスタイルに好みの図柄を打ち抜いたマスキングテープをはり、ホビー用のエッチングペーストを
塗ってしばらく放置してから、ペーストを水で洗い流すと期待通りに模様をつけることができました。
エッチングに必要な時間の間には、いろいろなガラス(ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス等々)の実物を
手に取って観察したり、右水晶と左水晶の違いを観察しました。
⑨2016年8月28日(日)10時20分~11時20分 参加28名
「偏光板万華鏡をつくろう」 講師:夢化学実験隊(西尾太一)
我々携帯電話やパソコンに使用されている偏光板を使って万華鏡をつくってみます。
偏光板万華鏡の材料は2枚の偏光板と2個の底に穴をあけた紙コップといろいろなプラスチックフィルムです。
コップの底に外側から偏光板を貼り、延伸されたプラスチックフィルムを偏光板の間に挟むようにとりつけると
無色だったフィルムが多数の色を身にまとう不思議な万華鏡を作りました。
⑩2016年9月 4日(日)10時20分~11時20分 参加30名
「卵から噴水」 講師:夢化学実験隊(小林彰一郎)
卵をいろいろ調べてみます。白身や黄身の性質は?
また、卵から噴水がでるのでしょうか? お楽しみに!
卵白は水と混合したあと食塩を加えてその変化の様子を観察しました。
混ざることのないお酢と油も卵黄を加えると分離しなくなりました。
殻を酢につけると泡がでてきました。消石灰水が白く濁ることも観察しました。
お酢で殻を溶かし去った卵を触り、画鋲で突いてみると水が噴き出しました。
2016年度下期
募集人員 各回32名
①2016年10月16日(日)10時20分~11時20分
「夕日はどうして赤いの?」 講師:宮本一弘先生(開成中学・高等学校教諭)
参加23名
夕日はどうして赤いのでしょう。
夕日が赤くなるモデル実験をとおして宮本先生がやさしく解説しました。
②2016年11月19日(土)10時20分~11時20分
「天体の大きさを実感しよう」 講師:間々田和彦先生(元筑波大学附属資格特別支援学校教諭)
参加28名
地球は太陽系のわく星です。地球と太陽の大きさはどれくらいちがうのか、地球と月とではどうでしょうか。
本講座では天体に関するおもしろいお話をまじえながら、天体の大きさを実感してもらいます。
90cm径の地球儀(バルーン)を用いてISS、GPS衛星、ひまわりがどの程度地表面からはなれているかという
身近な宇宙の話から始まり、紙粘土で地球、月、木星の模型を作って大きさの違いを体感!
それらの模型と太陽にみたてたバルーンの大きさを比較。
廊下で太陽をビーチボール大としたときの地球の距離に相当する位置を探しました。正解者が一人いました。
③2016年12月23日(金・祭日)10時20分~11時20分
「ホーバークラフトをつくろう」 講師:茂串圭男先生(埼玉県立岩槻商業高等学校教諭)
参加32名
ホーバークラフト(ホバークラフト)は、水陸両用の乗り物で空気の力を利用して船体を浮上させ走行します。
その大きな特徴は、浮上して走行するところにあり地面や水面の摩擦や抵抗から解放され、水陸問わず
走行できるところにあります。船舶よりもはるかに速く、さっそうと海上を走るホーバークラフトの映像を見れば
一度は乗ってみたいと思うでしょう。
1971年から、2009年まで、大分空港から大分市までの定期航路がありましたが、利用客数の減少により
残念ながら、現在、日本ではホーバークラフトの定期航路はありません。今回はCDを使ってホーバークラフトの
原理がわかるものをつくります。
CDとペットボトルの口金部と風船でホーバークラフトができました。
机の上を抵抗なく滑っていきました。
④2016年12月23日(金・祭日)13時20分~14時20分
「光の三原色と色の三原色」 講師:越 市太郎先生(千葉県立松戸高等学校教諭)
参加19名
DVDと発光ダイオード(LED)で丸い虹を観察します。また光の三原色と色の三原色について実験します。
屈折率、光の分光など物理実験のオンパレード。
理論は高校生でもついていくのが大変ですが、マジック、おもちゃ作りとして取り組むと楽しさだけが残ります。
たくさんのお土産(物理おもちゃ)がありました。
⑤2016年12月27日(火)10時20分~11時20分
「不思議なコップをつくろう」 講師:夢化学実験隊(西尾 太一)
参加19名
沖縄の石垣島のおみやげで教訓茶碗というものがあります。
八分目まで入れれば茶碗として使えますが、よくばっていっぱい入れると
中の液体はすべてこぼれてしまいます。よくばりすぎないことという教訓を教える茶碗です。
この教訓茶碗を紙コップでつくるとともに、なぜそのようなことがおこるかをまなびます。
紙コップの底にストローと同じ大きさの穴をあけ漏れ止めの工夫を加え、そこにU字に曲げたストローをとおす。
マジックのようなコップの出来上がりです。
実生活に応用の効くサイホンの原理を学べました。
⑥2016年12月28日(水)10時20分~11時20分
「発泡スチロールでものづくり」 講師:田中義靖先生(都立戸山高等学校教諭)
参加23名
発泡スチロールを化学の力でブローチやマニキュア、スタンプに変身させる実験です。
柑橘類の果皮に含まれているリモネンはスチレン樹脂を溶かす力があります。
このリモネンを使い、ネイルアートとスタンプ作りに挑戦しました。
⑦2017年1月28日(土)13時20分~14時20分
「円形ろ紙クロマトでコマ作り」 講師:片江安巳先生(「青少年のための科学の祭典全国大会」実行委員長))
参加17名
円形のろ紙にサインペンで書かれたものをペーパークロマトグラフィーの原理により色を分解してみます。
また、そのろ紙を使ってコマ作りをします。
化学実験で使用する円形ろ紙をヒダをつけて折り、中心部に染料液をつけて色成分を展開させました。
染料液は3種類の中から好きなものを選びました。
CD、ビー玉と軸となるストローからなるコマにこのろ紙を貼り付けて完成。
⑧2017年2月5日(日)10時20分~11時20分
「いろいろなプラスチックを区別しよう」 講師:宮内卓也先生(東京学芸大学准教授)
参加17名
プラスチックは、発明されてまだ百年ちょっとしかたっていませんが、
身近なところには、必ず存在しています。プラスチックは数百種類もありますが
今回は、ポリエチレンなど主要なプラスチックについて、そのとくちょうと使用例を学ぶとともに、
区別する方法を実験をとおして学びます。
水に浮かぶ、沈むということをどのように判断したらよいのでしょうか。
重さが同じで大きさの異なるもの、大きさが同じで重さの異なる球体で実験しながら比重の基礎的考え方を学びました。
また飽和塩水と水の2層構造をつくり境界面にジャガイモを浮かせる実験をしました。
PE,PP、PS、PETの4種類のプラスチック片を名前をふせて配り、水エタノール、水、飽和塩水の3種の
液体を使いどの液体で浮くか沈むかを調べて、プラスチックの名前を判断する実験をしました。
みな正解を得ることができました。
⑨2017年2月11日(土)10時20分~11時20分
「食塩水のビックリ実験」 講師:夢化学実験隊(小林彰一郎)
参加20名
食塩水をつかっていろいろとおもしろい実験をします。
食塩をそれ以上溶けないほど水にとかしたら水面の位置はどのように変化するでしょうか。実際に確かめました。
プラスック片とゴルフボールを水と飽和食塩水にいれると沈むか浮くか確かめてみました。
水と飽和食塩水で2層、塩化カルシウム水で3層の水のタワー作りに挑戦し、みんなよくできました。
飽和食塩水にエタノールを静かに加えると白い雲が水面近くにできて、そこから雪が降り始めました。
⑩2017年3月 5日(日)10時20分~11時20分
「レモン電池をつくろう」 講師:夢化学実験隊(青山好延)
7名空きあり(3月3日現在)
レモンをつかって電池をつくります。
バナナで電池ができるの? ダイコンでは? これも実験してみます。
レモン電池で電子オルゴールを鳴らすことができました。
レモン電池を直列に複数個つなぐことにはどうしたらよいかグループで話し合いながら進めました。
レモンの代わりに大根、バナナ、ジャガイモ、コンニャクでも。オルゴールをならすことができました。
以上