2011年度の活動

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①7月24日(日) 「発泡入浴剤で出てくる気体を調べよう」 講師:山口晃弘(品川区立豊葉の杜中学校副校長)

②7月31日(日) 「マイスタンプをつくろう」 講師:小林将浩(元 化学オリンピック日本委員会事務局長)

③8月14日(日) 「氷を釣ってみよう」 講師:小林将浩(元 化学オリンピック日本委員会事務局長)

④8月21日(日) 「科学探偵 犯人はだれだ!!」 講師:夢化学実験隊

⑤9月25日(日) 「電気パンと食品の化学」 講師:山﨑友紀(法政大学経済学部化学教授)

⑥10月16日(日) 「草木染めにチャレンジしよう」 講師:山﨑友紀(法政大学経済学部化学教授)

⑦10月30日(日) 「ふにゃふにゃと磁石で動くふしぎな物体」 講師:山﨑友紀(法政大学経済学部化学教授)

⑧11月13日(日) 「ちぢむプラスチックのひみつ」 講師:夢化学実験隊

⑨11月27日(日) 「水の正体をさぐれ」 講師:夢化学実験隊

⑩12月25日(日) 「ぷくぷく入浴剤をつくってみよう」 講師:夢化学実験隊

①7月24日 「発泡入浴剤で出てくる気体を調べよう」

講師:山口晃弘(品川区立豊葉の杜中学校副校長)

参加者25名

1.参加者全員:試験管に石灰水を入れストローで息を吹き込み白濁させる。

白濁した理由はニ酸化炭素が吹きこまれたからと説明。

2.線香に火をつけて試験管に入れてどうなるか観察する。

3.発泡入浴剤の紹介 砕いて水に入れると泡が出る。

4.発泡入浴剤の泡を水上置換で試験管(2本)にためる。

5.たまった泡を調べる。

(1)試験管に石灰水を入れる。

(2)別の試験管に線香を入れる。

6.山口先生が行った実験

試験管に酸素を入れて、そこに線香を入れた。

参加した生徒さん方には白衣と保護メガネを着用してもらい

実験を行った。

熱心に先生の話に聞き入る生徒さんたち。「楽しかった」。参加した生徒さんたちからの感想でした。

②7月31日 「マイスタンプをつくろう」

講師:小林将浩(元 化学オリンピック日本委員会事務局長)

参加者30名


どんな実験をするか説明する小林先生 3cm四方の黒いフィルムに絵や文字を書く


天気が曇りだったのでブラックライトで 光を当てた光硬化性樹脂を

光硬化性樹脂に光を当てるところ。 水であらう。光が当たっていない

絵や文字を書いた黒いフィルムを ところを水で洗い流した。

樹脂の上において光(紫外線)を照ら スタンプの素が完成。

します。 このあと、スタンプの土台に樹脂を

両面テープで貼り付けてスタンプが完成。

おまけの実験「太陽コピー」


紙に絵や文字を書いた。 書いた紙を印画紙の上にのせ、太陽の光に

あてているところ。

3分後、印画紙にアイロンをかけると

絵や文字が現れてきました。

③8月14日「氷を釣ってみよう」

講師:小林将浩(元 化学オリンピック日本委員会事務局長)

参加者27名

「氷を割り箸につけた糸でつります。

あるのは、塩と少しの水だけです。

それだけで釣れます」と小林先生。

本当に氷が釣れるのかな?

「どんなもんだい。大きな氷をうまく釣れたでしょ」

「大きな氷を二ついっぺんに釣りました」

氷の上に塩をおいて釣る。

塩の上に氷をおいて釣る。

さあ、どちらの方法で氷が釣れたのでしょうか。

なお、いずれも釣り糸に水を含ませ、氷の上に釣り糸をおきました。

釣り糸には念のためスポイトで水を1滴たらしました。


「塩水に氷を入れました。さあ 「冷たい塩水は0度になっても凍らない。

何度になるでしょう」 今、マイナス5度でも凍らない」

氷の上に塩をおいたらそこでできた塩水は簡単には凍らないことを実感しました。

④8月21日 「科学探偵 犯人はだれだ!!」 講師:夢化学実験隊

参加者29名

GEMS「犯罪科学調査室」(東芝科学館のホームページ)の実験です。

ある小学校でうさぎがこつぜんといなくなりました。

容疑者は、校長先生、担任の先生、用務員さん、生徒のお母さんの

4人です。

黒いサインペンで書かれたメッセージが届きました。

容疑者の4人はそれぞれ別のメーカーの黒のサインペンを持っています。

さあ、サインペンだけで犯人は判るのでしょうか

講師が実験のやり方を説明しています。

「サインペンの印が水に直接つからないように紙の長さを調節して

割り箸にはさむのですよ。サインペンの印を水につけるとサインペンの印がコップの

水にも拡散して上手に結果がでませんよ」


コーヒーフィルターを長細く切った紙にサインペンで印をつけました。

サインペンの印の少し下に水が浸るように紙を挟んだ割り箸を

透明なプラスチックコップにおきました。

水が吸い上げられ、黒いサインペンの印が変化する様子を熱心に

観察しています。

生徒のみんなは講師の先生の言うとおり実験したので皆同じ結果になり犯人が判りました。

4本の黒いサインペンの印はみごとに 数種類のストローで毛細管現象を説明

違う色に分かれました。

この後、色の三原色や黒い色はどのようにつくられるか、

毛細管現象の話(なぜコーヒーフィルターの紙が水を吸うか)

を講師の先生がカラーセロハンや太さの違うストローを使って

それぞれ解説しました。

次に朝顔(の模様)づくりをしました。


丸く切ったコーヒーフィルターの紙に 二人が作成した朝顔の模様です。

黒いサインペンで丸く印をつけました。 「大変良くできました」

朝顔の形に紙を折りました。

紙のとがった部分を水につけたのですが、

サインペンの印の手前ま水につけました。

⑤9月25日 「電気パンと食品の化学」

講師:山﨑友紀(法政大学経済学部化学教授)

参加者27名

次の3つの実験を行いました。

1)電気パン(どうして電気が流れるの?パンが本当にできるの?)

2)正体は何? でんぷんはどこに?(上新粉と白玉粉のちがい)

3)大根マジック(ジアスターゼ!?)

1)まず、電気パンの実験です。


先生が電気パンの容器にパンの材料 電気を流しています。

(ホットケーキミックスなど)を入れて だんだん色が変わってきました。

います。 少し泡が出てきました。


みんな替わりばんこに観察です。 湯気が出てきました。箱の外側が

先生からの質問です。「パンの材料に 熱くなっています。泡も少し出ています。

電気はながれるのでしょうか?」 だんだん色が変わってきました。

「どうして流れるのでしょうか?」 固まってきたようです。

きちんと正解を言った生徒さんが

いました。すごいですね。


パンのできあがり 「戦争の後、食べるものがなくこのように

パンを作って食べたこともあったのです」

「食べたいなぁ」

「今回は作っただけで食べません」

2 )うがい薬をお米にたらすとどうなるでしょうか。


ふつうのお米(うるち米)ともち米に うるち米は青紫色になりました。

スポイトでうがい薬をたらしています。 もち米はあまり色が変わりませんでした。


うがい薬を入れたら色が変わったのは? 次に、上新粉(お皿)と白玉粉(写真下)について調べました。

その正体は「でんぷん」です。 お月見の団子の白玉粉は少しもちもちしていますね。

上新粉は青紫に白玉粉はもち米と同じ色になりました。

上新粉の原料はうるち米、白玉粉はもち米です。

3)大根のしぼりづゆを青紫色で書いたものに上書きするとどうなるでしょうか。


いろいろな紙に上新粉とうがい薬を 保護者の方々に大根おろしをすって

混ぜたもので字や絵をかきました。 いただきました。感謝!感謝です。

大根おろし汁を筆につけて字や絵の

上をなぞるときれいに字や絵が消えました。

ジアスターゼ(消化酵素)の力で、でんぷんが

変化したのです。

⑥10月16日(日) 「草木染めにチャレンジしよう」

講師:山﨑友紀(法政大学経済学部化学教授)

参加者26名

次の2つの実験を行いました。

1)ブルーベリーで和紙を染める

2)草木染めをしてみよう

1)まず、和紙を染める実験です。

ブルーベリーをつぶして抽出した液(色素:アントシアニン)にクエン酸や重曹を入れてピンク

または、青紫の液体をつくりました。

プラスチックのバットにその液を入れて好みの媒染液を加えてよく混ぜました。

そこに和紙を入れて染め、キッチンペーパーの上で乾かしました。

2)草木染めの実験です。

たまねぎの皮から取り出した色素でガーゼハンケチを染めました。

まず、たまねぎの色素に3種類の媒染液を加えました。

同じたまねぎの皮の液も、媒染剤によってかなり色が変わります。

好みの色の液に輪ゴムで何箇所か絞ったハンケチを入れて

10分以上加熱しました。

このようにしぼり染めの用意をしました。

よく水洗いして乾燥させて出来上がりです。

⑦10月30日(日) 「ふにゃふにゃと磁石で動く不思議な物体」

講師:山﨑友紀(法政大学経済学部化学教授)

参加者30名

次の4つの実験を行いました。

1)砂鉄を集めてみよう

2)砂鉄ってなんだろう

3)砂鉄を使ってふにゃふにゃと動く流体をつくってみよう

4)水中の砂鉄の動きを観察してみよう

本日の実験材料です。

磁気テープ、磁石、など 台所用洗剤、サラダ油

洗濯のりPVA、ホウ砂

1)まず、「砂鉄」を集める実験です。

砂場がないから、VHSのビデオテープから集めてみました。定規の端などで

うまく取れるかな。

磁気テープを説明する山﨑先生 定規の端で上手に「砂鉄」を集めています

2)この「砂鉄」って何だろう

この磁鉄鋼は酸化鉄(鉄と酸素が結びついたもの)の一つです。

3)「砂鉄」を使ってふにゃふにゃと磁石で動く流体をつくってみました。

①サラダ油に台所用洗剤を少々加えそれに「砂鉄」を加えたものを

磁石で動かしてみました。

磁石の部分が2箇所へこんでいるでしょ。

②洗濯のり(PVA)とほう砂でスライムをつくり「砂鉄」を練りこんでみました。


「スライムづくりは楽しいな」

「私のつくったスライムはこんなにのびる」。このスライムも磁石で動きます。

4)水中の「砂鉄」の動きを観察しました。

山﨑先生の最終回で集合写真。先生は右から二人目におられます。

⑧11月13日(日) 「ちぢむプラスチックのひみつ」

講師:夢化学実験隊 参加者28名

1)まず、プラスチックについて学びました。

①プラスチックは何に使われているのか。

袋、食品トレイなどだけでなく、テレビやゲーム機、携帯電話、パソコン

にも使われています。

②プラスチックは何種類? 数百種類

③プラスチックの原料は? ほとんど石油

2)縮むってどういうこと?

形が小さくなることだね。

3)プラスチックを縮ませる方法は?

熱を加えるとよいという意見。押しつぶしたらという意見・・・・。

ではPETボトルに巻きついている印刷されたフィルムはどうしたのでしょう。

プラスチックが熱で縮む性質を利用したのですね。

だから、PETボトルにぴったりはりついているのです。

4)PETボトルに熱湯を加えたら

熱湯を加えました。

よく縮むボトルとあまり縮まないボトルがありました。

一番縮んだのは薄いポカリスエットのボトル。

お茶のボトルでもよく縮むものがありました。

熱いお茶をボトルに詰めたのなら縮まないはずなのに・・・。

どうやってお茶をつくってボトルに詰めているのか考えてもらいました。

PETボトルのつくり方も説明しました。

左側がPETボトルにする前のもの。

これをあたためて、軟らかくなったら

PETボトルの型に入れて、口の部分

から空気を入れてふくらませるのです。

右側のボトルは熱湯であたためたら白濁しました。

熱湯よりももっと熱い温度にしてやわらかくし

ふくらませるんだね。

5)最後に縮むプラスチックの工作

自分だけの表札づくりをしました。

発泡ポリスチレンに絵の具で字や模様を書き、電熱器で数秒熱しました。

書いたところが浮きあがって表札のできあがり。

⑨11月27日(日) 「水の正体をさぐれ」

講師:夢化学実験隊 参加者22名

人体の60から70%が水です。地球上の水のほとんどが海水です。

水の正体といってもいろいろあるので今回は「ものが溶ける」ことを

少し勉強しました。

1)水が溶けていく様子を観察しました。

ものが水に溶けるということは、ものが見えなくなり透明な水になること。

プラコップにアルミホイルを張り小さな

穴をあけ、砂糖をおきました。少しずつ

穴から砂糖が水中に落ちていきます。

水に砂糖が溶ける様子を熱心に観察しています。

2)ものを溶かす前と後では重さが変わるかどうか調べました。

3)固形石けんをお湯で溶かして石けんは水に溶けているのかな?

石けん水は透明ではないので、水に溶けているのではなく

小さな石けんの粒が分散しているのです。

そこで実験。

あらかじめ作ってある食塩水(飽和食塩水=め一杯食塩を溶かした水)を

石けん水に入れてみました。

みるみるうちに塊ができてきました。

⑩12月25日(日) 「ぷくぷく入浴剤をつくってみよう」

講師:夢化学実験隊 参加者26名

1)今回つくるぷくぷく入浴剤の材料は、重曹、クエン酸、硫酸ナトリウム

それぞれ何に使われているか勉強しました。

特に、クエン酸については、少量ずつ食品用のものをなめてもらいました。

食品用クエン酸は左端に写っている青いふたのプラボトルです。

「酸っぱい」、「レモンの酸っぱい味の正体はこれだったのか!」の声

重曹はベーキングパウダーとしてケーキにも使われるし、大掃除の油汚れ

おとしなどにも使用されています。

硫酸ナトリウムは温泉の成分の一つで肩こりなどに効果があります。

2)ぷくぷく入浴剤づくり

クエン酸をスプーン1杯、すりきりで

量っています。

3つの薬剤をそれぞれすり鉢でごりごりすって細かくしました。

するのも大変なんだ。 最後に、3つの薬剤をよくかき混ぜ

ました。

それにアルコールを1~2ccほど加えてまたよくかき混ぜた。

それを型(熊さんの顔の型やハート型)に平らにならして入れて

上からぎゅうぎゅう押しました。

押すときに型にくっつかないように、薬剤の上と下にプラスチックのラップを

敷きました。

最後は型から薬剤を抜いてぷくぷく入浴剤のできあがり。

3)なぜ泡がでるのか、何を組み合わせるとよいのか実験

ぷくぷく入浴剤は7月24日の第1回目の実験教室でやったように二酸化炭素

が発生する。どのような組み合わせだと二酸化炭素が発生するか確かめました。

重曹、クエン酸、硫酸ナトリウムと水の組み合わせ。

4つ揃わなくても泡が出るか実験しました。

どのような組み合わせが考えられるかな? 水がないと泡は出ません。

薬剤をすっている時には泡はでなかったですから。

①重曹とクエン酸と水

②重曹と硫酸ナトリウムと水

③クエン酸と硫酸ナトリウムと水

④重曹と水

⑤クエン酸と水

⑥硫酸ナトリウムと水

それぞれ試してみましたが結果は①のみでした。

以上

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