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SP1

 

タイトル:学生優秀発表賞特別セッション

キーワード:学生奨励, 分野横断, 学生優秀発表賞

代表コンビーナ:山口悟(雪氷研究大会(2017・十日町)実行委員会学生優秀賞担当)

共同コンビーナ:富永禎秀(雪氷研究大会(2017・十日町)実行委員会学生優秀賞担当),高田守昌(雪氷研究大会(2017・十日町)実行委員会学生優秀賞担当)

招待講演:

趣旨:大会として若手の奨励をすべく, 学生優秀発表賞にエントリーした発表を集めた分野横断型のスペシャルセッションを申請する.

学生優秀発表賞にエントリーした発表がまとまることにより,学生優秀発表賞への注目や賞のステータスが増加するとともに, 審査がより公平に行えるようになる. また注目が集まることで学生自身の学会への参加意欲の向上にもつながることが期待される. 学生にとっては, 本セッションを通じて自分の専門以外の発表を聞く機会を得ることができ, 研究のすそ野の広がりや多角的な視点を得る機会になることが期待される.さらに普段得られない様々な分野からの質問やコメントが期待できる. 聴衆に対しては, 各分野で活躍する学生の研究発表を分野横断で聴講できる貴重な機会になる.

趣旨:吹雪・吹きだまりの計測手法はネット式吹雪計や雪尺などによる直接測定にはじまり,エレクトロニクスの進化とともに光学的手法(スノーパーティクルカウンター(SPC),視程計,レーザー計測等)も開発されてきた.近年の情報通信インフラストラクチュアの目覚ましい進展,空撮技術(ドローン等)の普及・解析技術の高度化は,吹雪のリアルタイム監視に資するほかモデル検証データとしても有用であり,吹雪研究の進展を加速する可能性を持つ.本スペシャルセッションでは,こうした様々な吹雪計測技術や,計測事例に関する情報交換を通じて,吹雪計測についての相互理解を深め,現状の課題や今後の発展の可能性・方向性について参加者と議論を深めるほか,吹雪研究分野のブレイクスルーに資するアイデアの抽出を試みる.

SP2

 

タイトル:吹雪・吹きだまりの計測技術に関する新たな展開

キーワード:吹雪,計測,道路管理,防災対策

代表コンビーナ:松澤勝(土木研究所 寒地土木研究所 寒地道路研究グループ)

共同コンビーナ:根本征樹(防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター),永田泰浩(北海道開発技術センター調査研究部),丹治和博(日本気象協会 事業本部 防災ソリューション事業部)

招待講演:

本スペシャルセッションは,社会的注目度の高い雪崩災害に対して,雪氷学会としてどのように対応しているかという社会的問いかけへの回答にもつながることが期待される.

SP3

 

タイトル: 2017年3月27日に栃木県那須岳で発生した雪崩災害

キーワード:那須雪崩事故,表層雪崩,雪崩教育,低気圧性の降雪による雪崩

代表コンビーナ:中村一樹(雪崩分科会幹事長)

共同コンビーナ:上石勲(雪崩分科会会長),尾関俊浩(雪崩分科会副会長),山口悟(雪崩分科会幹事)

招待講演:

趣旨:2017年3月27日に栃木県那須岳で雪崩が発生し,高校生7名,教員1名が死亡するなど甚大な被害が発生した.それに伴い雪氷学会学会員が多数参加している「平成29年度科学研究費助成事業(特別研究促進費):2017年3月27日に栃木県那須町で発生した雪崩災害に関する調査研究」が行われている. この調査研究の特徴は,科学的に雪崩発生要因の解明に取り組むだけではなく, 研究成果をもとにした雪崩についての注意喚起・啓発にも取り組むことも目的としている点にある. そこで,本研究で解明された成果を共有し,ソフト対策として雪崩事故防止に向けて何をすべきか等に関して広く雪氷学会の会員を交えて議論を行う場をスペシャルセッションとして設ける.

本セッションでは,社会情勢や最新技術の動向を踏まえ,将来に向けた道路防雪施設の整備計画に関する発表・議論をして頂く.要点は,効率的かつ経済的な道路防雪施設の機能維持,線的または面的な冬期道路機能の確保等である.発表後の議論では,目先の費用便益だけでなく,長期的視点から見て将来の道路防雪施設整備計画に資する基本的な技術資料の作成や,経済評価手法の確立に向けたキックオフとしたい.なお,吹雪や雪崩,路面凍結など各種道路雪害の現象やメカニズムを解明する研究とは一線を画する.

SP4

 

タイトル:道路防雪施設整備計画の将来とそのあり方

キーワード:道路防雪施設,整備計画

代表コンビーナ:福原輝幸(広島工業大学)

共同コンビーナ:坂東和郎(興和),白川龍生(北見工業大学),松澤勝(寒地土木研究所),藤本明宏(寒地土木研究所)

招待講演:

趣旨:地球温暖化に伴う冬季気候変動,高齢化や過疎化等の社会構造変化,道路インフラの長寿命化,道路維持作業に関わる人手不足,自動運転の取り組みなど,将来の道路防雪施設(吹雪対策施設,雪崩防止施設,積雪・凍結路面対策施設など)を取り巻く環境は多様かつ複雑であり,今後道路防雪施設を適切に整備することは簡単でない.

このような状況のなか,雪崩対策施設の設計や維持管理,雪崩対策技術に関する訓練や雪崩を回避するための教育など雪崩防災に関わる各分野の様々なフェーズにおいて新たな取り組みが行われている.本スペシャルセッションでは,これらの取り組みに関する意見交換を通じて雪崩対策の現場における課題に向き合い,これからの雪崩防災において我々に何が必要なのか工学的な視点から議論する.

SP5

 

タイトル: これからの雪崩防災に何が必要か?

キーワード:雪崩防災,雪崩対策,雪崩教育,技術力の継承

代表コンビーナ:松下拓樹(土木研究所寒地土木研究所)

共同コンビーナ:中村一樹(防災科学技術研究所),原田裕介(土木研究所雪崩・地すべり研究センター)

招待講演:

趣旨:国内における雪崩防災技術は,これまでの長年の調査研究や経験の積み重ねによりその効果を発揮してきた.一方で,降積雪の変化に伴う新たな事象への対応,雪崩対策施設の老朽化,現場技術者の高齢化に伴う技術や経験の継承,人材育成や教育など新たな課題が浮き彫りとなっているのも事実である.

趣旨:近年の地球温暖化に伴う気候変動の影響により,氷河氷床や永久凍土の融解,海氷の減少,土壌水分量の変化など,雪氷学においてもリモートセンシングによる地球変動観測が重要性を増している.本スペシャルセッションでは,地域から全球規模に至る雪氷・水循環変動を対象として,人工衛星および航空機等によるマイクロ波や光学センサ等を用いた観測を中心に,現地観測,数値実験,データ同化,データのオープン化を利用した研究を広く募り,最新の研究成果や今後の計画について情報交換を行う.セッションの最後に討論の場を設け,雪氷・水循環変動に関わる研究手法間の横断的つながりを深めるとともに,人工衛星データを利用した新たな研究プロダクト提案の可能性を議論する.

SP6

 

タイトル:雪氷圏–水循環変動研究のネットワーク構築の可能性~リモートセンシング/現地観測・数値実験・データ同化の最前線から~

キーワード:衛星観測,現地観測,数値実験,データ同化

代表コンビーナ:榎本浩之(国立極地研究所)

共同コンビーナ:山崎剛(東北大学),川瀬宏明(気象庁気象研究所),鈴木和良(海洋研究開発機構),青木輝夫(岡山大学),堀雅裕(宇宙航空研究開発機構),津滝俊(宇宙航空研究開発機構)

招待講演:

趣旨:北極域の急激な気候変動の影響を受けて,グリーンランドの環境変動が著しい.たとえば,気温上昇やアルベド低下によって氷床の質量損失が加速し,その一方で氷床からの融解水流出の増加は海洋環境に影響を与えている.これらの変化を理解して将来変動を予測するためには,現在進行中の現象を詳しく観測・解析するとともに,氷コア等による環境変化の履歴解明,数値モデルの高度化が重要である.このような背景に基づいて,国内でも複数のプロジェクトがグリーンランドを舞台に活発な研究活動を行っている.そこで本セッションでは,大気気象,氷河氷床,海洋海氷,氷コア解析,気候氷床数値モデル等の広い分野から,グリーンランドの環境変化に関する研究発表を行う.分野を横断する最新の成果に基づいて,研究の方向性を共有し,分野連携を進めることを目的とする.

SP7

 

タイトル: グリーンランドにおける気候・氷河氷床・海洋・環境変動

キーワード: グリーンランド氷床,氷コア,アルベド,氷河・海洋相互作用

代表コンビーナ:杉山慎(北大)

共同コンビーナ:青木輝夫(岡山大),東久美子(極地研),阿部彩子(東大),川村賢二(極地研)

招待講演:

趣旨:雪氷圏は地球システムの中で気候変動の影響を最も受けやすい構成要素の一つである.極域から温帯地域まで広く分布する雪氷圏の中で,わが国は北半球の雪氷圏の南限に位置しており,降積雪量や降積雪特性はわずかな気温変動に敏感に反応し,大きく変化する可能性が高い.このような背景の下,わが国の雪氷災害の頻度・規模・種類等も近年大きく変化しつつあると考えられる.そこで本セッションでは,わが国の温帯雪氷圏における降積雪変動や雪氷災害の変容に関して,現時点で明らかになっていることを整理し,今後,当該研究分野においてどのような取り組みが必要かをグローバル・ローカル双方の視点から議論するとともに,研究ネットワークの構築を図る場としたい.また,本セッションでは,2017年1~2月の山陰地方の2度にわたる大雪と雪氷災害にも焦点を当て,日本最南端の温帯雪氷圏で今何が起こっているかについて意見を交わしたい.

SP9

 

タイトル:大型降雪実験施設を用いたこれまでの研究と今後の展開

キーワード:低温室実験,人工降雪,降積雪

代表コンビーナ:小杉健二(防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター)

共同コンビーナ:尾関俊浩(北海道教育大学札幌校),熊倉俊郎(長岡技術科学大学 環境社会基盤専攻),鎌田慈(鉄道総合技術研究所 防災技術研究部),勝島隆史(森林総合研究所森林防災研究領域)

招待講演:

趣旨:我が国における雪氷研究の黎明期から,低温室における雪氷実験は盛んに行われてきており,雪氷物性や雪氷現象の解明など雪氷研究の進展に大いに役立ってきた.その後,人工降雪装置や様々な雪氷環境を再現可能な大型の施設などの登場により,実寸大レベルの実験が可能となり,地球科学や雪氷防災に関わる基本的なメカニズムの解明や対策手法の検討・評価などがさらに進んだ.一方,近年は,湿雪を用いた着雪実験とそれによる着雪対策の検討の需要の高まり,降雪種(樹枝状,板状,柱状など)をコントロール可能な降雪装置の要望など,雪氷における実験手法への要望・期待は,より高度なものに発展しつつある.本セッションでは,雪氷における実験にかかわるこうした現状について情報交換し,今後期待される機能や性能,並びに研究の展開について議論する.

SP8

 

タイトル:温帯雪氷圏における降積雪変動と雪氷災害の変容

キーワード:温帯雪氷圏,降積雪特性,雪氷災害,山陰地方の大雪

代表コンビーナ:河島克久(新潟大学)

共同コンビーナ:松浦純生(京都大学),松元高峰(新潟大学),伊豫部勉(京都大学),平松和彦(福山市立大学),本田明治(新潟大学),立花義裕(三重大学)

招待講演:竹内由香里氏(森林総合研究所)