(執筆途中)
第一節 県・郡の沿革
1、宮城県の移り変わり
中央で大化の改新が行われていた七世紀の中ごろ、東北地方では福島県と宮城県南部あたりまでを道奥国(みちのおく)として国郡制に組織していた。道奥国は間もなく陸奥国(むつのくに)というようになった。
陸奥国は名目的に青森県まで含んでいたが、古代に実際支配した領域は、福島・宮城の両県と岩手県の南半までであった。一般に古代の東北地方は「蝦夷国(えぞのくに)」と呼ばれていたが、神護景雲元年(七六七年)になって伊治城を築城、同年中、栗原郡を建てて、開拓はわが郷土にも及んだ。