Nosek et al. (担当:蔵永・福田・樋口匡)

Post date: Feb 25, 2013 11:10:21 AM

Scientific Utopia: II. Restructuring Incentives and Practices to Promote Truth Over Publishability

当日の議論と感想

■ローデータを公開することに関して

  • 公開する場合の例:データ収集後,5年たったらローデータを公開する(5年経ったらデータが公開されてしまうので,のんびりできない。そのデータを収集したチームは5年間にがんばって論文をたくさん書く。その結果研究も進む?)
  • 懸念:ローデータを公開することで,他の人がそのデータを分析して投稿するということも起こりうる
  • 懸念:そもそもデータ収集に苦労するような場合には,「あんなに苦労してとったデータを他の人にあげたくない」ということも起こるのでは
  • →はっきりした取り決めが必要。データを公開することのインセンティブも必要。
  • ローデータを公開するのなら,実験・調査の際に参加者に同意を得る必要が出てくるだろう

■研究方法や研究材料を公開することに関して

  • 懸念:「実験の様子を録画して,その動画をネット上で公開する」という方法は,参加者や実験者の同意が得られるだろうか?
  • 「いろいろなことが結果に影響している可能性があるから,実験や調査で使用した材料や手続きは詳細を公開した方が良い」という主張に対して:研究のストーリーを重視する立場からすると,結果に影響を及ぼすという根拠のない情報までとりあげる必要はないように思える(データを重視するのか,ストーリーを重視するのか)

■実験計画を事前に登録してから実験を行うことに関して

  • 実際に実験をするときは,突然本実験から始めるのではなく,予備実験(練習)をしたりする。そこまで公開しなければならないのか?(実験器具の扱いが難しい場合には,練習をしなければ質の良いデータがとれないことがある)

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