Francis (担当:樋口洋)

Post date: Feb 27, 2013 12:28:54 PM

The Psychology of Replication and Replication in Psychology

Galak & Meyvis (2011) を再分析した結果とシミュレーションの結果を示し,効果量を分析することの重要性を主張した論文です。

当日の議論と感想

【報告サマリ】

  • 心理学者は帰無仮説を棄却することではなく,効果量を分析することを重要視すべきである。
    • 帰無仮説を棄却しなければならないというプレッシャーによってpublication biasが生じうる。
    • 実際には,帰無仮説を棄却出来ない場合にも,効果量から結果の正当性を論じることが可能である。
    • また,効果量を分析することによって,publication biasの発生を見分けることができる。

【議論,コメント】

  • 効果量はそんなに重要なのか?
    • Galak & Meyvisは「多くの実験心理学論文と同じく,正確な効果量を知ることが目的なのではなく,対立する理論的予測のテストをすることこそが目的なのだ。我々の論文はそれを行ったのだ。」と反論している。
    • 効果量の指標は分野や領域によって異なる。さらに分野内でのスタンダードも確立されていないのが現状。
    • しかし,効果量を示すことで統計的に有意ではない結果にも説得力を持たせることができる。
    • 分野ごとに効果量の基準を定めることが必要。

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