1.2 水面波の干渉実験

干渉とは

2つ以上の波が重なって,媒質中に常に激しく振動する場所(注1)ほとんど振動しない場所(注2)ができる現象を波の干渉といいます。干渉は波特有の現象で,粒子の流れが出会う(重なる)場合には見られないものです。以下では,水面を伝わる2つの波が干渉する様子を観察するとともに,理論的な説明を与えたいと思います.

水面の1点を一定の振動数で叩くと,その点を中心(波源)として周囲に円形の波紋(球面波)が広がっていきます.

次に,水面上の2点を同じ振動数で,しかも同じタイミング(同位相)で叩いてみます.すると,それぞれの波源から広がった2つの球面波は重なり合い,水面には常に激しく振動する場所ほとんど振動しない場所ができ,水面には一定の規則的なパターンが生じます.下の動画はこのときの水面の様子を撮影したものです。まず,水面波の干渉の様子をよく観察してください.

どのようにして,このような規則的なパターンが生まれるのでしょうか.

次に波の干渉について理論的な説明を与えたいと思います.