日高幌尻岳
(カムイ北東尾根~主稜線往復)
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○1986年12月28日~1月2日
○L古主 鷲見 有末(男2名女1名)
○コースタイム
28日 快晴風なし
07:45 日高山荘
09:40 戸蔦別ヒュッテ
14:00 エサオマン沢出合(C1)
29日 晴れ午後風強い
07:15 C1
13:00 北東尾根頭(Co1670m)
14:00 カムイ岳直下(C2)
30日 地吹雪
08:55 C2
11:00 Co1780m
13:30 Co1650コル(C3)
31日 曇のち雪強風
07:00 C3
08:30 戸蔦別岳頂上(P1959m)
11:00
14:40Co1650コノレ(C4)
1日 晴
07:10 C4
10:40 Co1780m
13:05 北東尾根頭(Co1670m)
16:00 エサオマン沢出合(C5)
2日快晴
09:00 C5
11:30 戸蔦別ヒュッテ
13:00 日高山荘
日高幌尻岳頂上(P2052m)
8連休の初日、まだ薄暗い中、日高幌尻を目指していざ出発。
日高山荘に車を止め、10~20cmの積雪の中を歩き出す。
札幌山の会の3人パーティーと追いつ越されつ林道をひたすら歩く。
「今日はエサオマン沢の出合までだから」と、のんびりして、どこまでも青い空と雲と雪の白が作り出すモノトーンの世界を堪能した。
エサオマン沢の出合に着いて、明日の登行ルートのブル道を確認してテン張る。
29曰 いよいよ稜線を目指して辛いラッセルをしなければならないはずであったが、ちょっと遅く出たせいで先行する2パーティーのトレースを借りのんびりと上がった(計画的?)。
国境稜線に出た所でスキーをデボしカムイ岳に向かうが次第に風が強くなり頂上直下でC2とする。30日朝地吹雪。朝食をとりながら「様子を見ながら少し前進する」こととした。
結局、日高ボロを1日行程でアタックできるCo1753m手前で風を避けて少し沢よりに降りて幕営する。
帯広との交信を試みるが全くとどかず、ピパイロ側にいる他のパーティーに中継を頼む。
31日 強風とガスの中、「よし、行くぞ」と戸蔦別に向かう。
氷の急登を一気に登り戸蔦の頂上に立つ。だだっ広い七つ沼カールを左手に見ながらかすかに姿を見せる日高ボロ。
体は30度ほども日高側に傾いていたと思う。急に風が止んだらそのまま転がってしまいそうだった。2時間半かかって日高幌尻の頂上へ。
何も見えない。感動だけを胸にしまって下降を始める。
戸蔦は手前から急な氷壁をトラバースする。Fは恐怖心の為かドンドン上に行ってしまう。
声をかげながらやっと国境稜線に着いたとたんWが転倒した。が、瞬時にピッケルが氷に刺さっていた。
訓練様々と言ったところである。
下を見ると遥か七つ沼まで落ちていくだろう斜面であった。
元旦素晴らしい青空の朝を迎える。苦労した戸蔦、日高ポロもきれいに姿を現している。
紺碧の空をバックに光る白い樹氷 How fantastic world!。
カムイ手前で函館のパーティーの雪洞で熱い紅茶をごちそうになり情報交換をする。
北東尾根は新雪が積もり絶好のスキーコンディション。
3人3様の滑りを楽しみながらC4に到着。2日後は林道を町に着いてからの餃子を思いひたすら歩いた。
(茶房多種No.105記録・古主鷲見)